橋と階段(2/25)
吉野茅(よしのかや)は手作りのロールケーキを持って取引先の会社に来ている、試作品の試食をしてもらう為だ。
取引先ではいつものメンバーがいる、茅はロールケーキ好きの彼の為に必ず持っていくが納得してもらえない。
『今日のロールケーキはどうですか?』
「ん〜、砂糖はかけないほうが良かったと思う。前のほうがおいしかった。」
今日も納得してもらえずにはぁとため息をつく。
「ちょっと真樹なんてことを…。吉野さん、弟がごめんなさいね。」
『あ、いえ。真紀子さん大丈夫ですよ。また頑張って作りますから!』
まったくと真紀子は真樹をたたく。彼女は会社の社長で笑いながら話す茅はこの会社の副社長の内山に呼ばれる。
「吉野さん、ちょっといいかな?」
『はい!?なんですか?』
別の部屋に入ると内山は本性をあらわす。茅は怖くなり後ずさりをする。
「前から君のこと可愛いなぁと思ってたんだよ。」
『いやです、こっちに来ないで〜!!』
内山が近づくと力いっぱいに背負い投げをした為その衝撃で気絶、真紀子や真樹がくる。
「どうしたの、今の音!!」
「茅ちゃん、大丈夫?」
毅然として大丈夫だといい小型トランシーバーで外部に報告をしていた。
『こちら名字です、予定通り容疑者の内山を確保しました。』
「容疑者ってどういうこと。中西ってあなた、吉野さんじゃないの?」
意味が理解出来ずに2人がドアの前にたっていると警察の人達が数人が入ってくる。
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