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BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
- ナノ -
その日私は少年探偵団の皆に誘われ、米花町の外れにある骨董品店へとやって来ていた。
風情ある小さな店内を、鮮やかな絵の描かれた壺や皿が所狭しと飾られている様は圧巻で、私は感嘆の声を漏らすと、子供たちを振り返って言う。


「こんなお店があったなんて知らなかったよ。今日は誘ってくれてありがとう」
「名前さんは前にも図書館や美術館に来ていましたから、こうした歴史あるものを見るのが好きなのかと思ってお誘いしたんです。喜んでもらえて良かったです!」
「博士のお友達のお店なんだって!」


歩美ちゃんの言葉に阿笠博士を見、そうして勘定台の奥に目を向けると、椅子に腰掛けた初老の男性が笑んで頭を下げたので、私も微笑み会釈を返す。
隣では、物珍しそうな顔をして壺に手を伸ばした元太君を、哀ちゃんが制していた。


「駄目よ小嶋君、触っちゃ」
「何でだよ、灰原!」
「もしも壊してしまったら、そう簡単に弁償できない額の品だからよ」
「確かに、わしもさっきからドキドキしっぱなしじゃ」


苦笑する阿笠博士に、コナン君は呆れたように笑うと「それにしても」と意外そうな顔をして店内を見回した。


「意外と繁盛してるじゃねえか。てっきりお客なんてほぼ入らないから、店が小さいのかと思ったのによ」


コナン君は言うと、買い物を終えたらしい客を認めて脇に避けた。
どちらかが譲らなければ通れないほど室内は狭く、そしてその小ささに見合わぬほどの客がいる。
足を止めて品物を眺めていた私たちは、しかし擦れ違ったその客が出口付近で僅かな悲鳴を上げたのを聞いて、何事かと振り返った。
そこには出入口を塞ぐようにして仁王立ちする覆面の男がいて、しかも手にはライフル銃が握られており、店内は騒然とする。
そのざわめきに、うるさいと言わんばかりに男は銃を構えた。


「金目の物を寄越しな!全部だ!」


また事件か−−と呆れた私は、しかし男の手許が震えているのを見て取って眉根を寄せた。
突然の事態に固まっている客たちに、男は焦ったように銃を構え直す。
客たちは悲鳴を上げて頭を抱え込むと、揺らいだ銃口から逃げるようにしゃがみ込んだ。
私も周りに倣い身を低して、辺りを見回せば、近くにいた男性が、機を窺うようなぎらついた目を犯人に向けていた。
店内を見回しながら一歩を踏み出した犯人に、その彼は意を決したように歯を食いしばる。
止めようとしたその時、コナン君が静かに制した。


「動いちゃ駄目だよ。あの男、かなり危険な状態だから」


驚いて振り返る男性に、コナン君は犯人目を据えたまま続けて言う。


「犯人の手が震えてる。きっと興奮していると同時に怯えてるんだ。堂々と犯行を行う人間よりも、怯えた人間の方が、追い詰められたとき危険な行動を起こす。いまは下手に刺激しちゃ駄目だよ」
「こ、子供に何が分かるっていうんだ」
「いや……私も少年に賛成だよ」


振り返った男性の驚いたような視線を受け止めて、私は頷く。


「こんな狭い室内でライフル銃なんて撃たれたら、まず間違いなくどこかに当たるね。いまは大人しく従っておいて、後から警察に任せるのが最善じゃないかな」


言えば、男性は悔しそうに拳を握った。
品物どころか客の所持品にまで手を出している犯人を見やると、顔を歪める。
そんな彼を、コナン君は眉根を寄せて見ていたし、私も怪訝そうに様子を窺っていたが、元太君に小声で呼ばれて小首を傾げた。


「何?元太君」
「名前の姉ちゃん、また美術館のときみたく犯人の男、倒せねえのか?」


私は顎に手を当てて唸ると、犯人の男を観察する。
見せつけるように銃を揺らしていて、それは見る者によっては恐怖を抱くであろうが、私からすれば落ち着きがないようにしか見えない。
恐らくは銃の腕前にも、体の扱い方にも、それほど自信がないのだろう。
反旗を翻されたときに撃退できるか分からない。
だから銃で威嚇し、哀れにも見えるほど周囲を警戒している。


「残念だけど、無理だね」


淡々と言えば、光彦君が眉を下げて訊いてくる。


「あのときと違って、刀がないからですか?」
「それもあるのだけれど、一番の違いは犯人の様子かな。あのときのテロリストたちは、私のことを舐めて掛かっていたでしょう。だからやりやすかったんだよ、油断は隙を生じさせるから」
「だけど今回の犯人は、触れれば弾けそうなくらい興奮してる……指は常に引き金に掛けられているし、こうも人が多い中で被害を出さずに取り押さえるのは無理ってわけね」


哀ちゃんの言葉に、私は頷くと苦く笑う。


「せめて今この場に私以外の何もないか、誰もいない、或いは犯人が私のすぐ傍まで来てくれたのなら、それも可能だったけれど−−どうやらこちらまでは手を出せないまま撤退するようだからね」


言えば少年探偵団の目は犯人へと向けられた。
品物をいくつかと、その近くにいた客たちの所持品を奪ったところで持ちきれなくなったのだろう、犯人は戦利品を入れた鞄を重そうに背負うと、口許を歪めて笑って出口へ向かう。


「逃げられちゃうわ……」
「大丈夫だよ、歩美ちゃん。彼がこの後どこでどう変装を解くかは分からないけれど、いまはあんな目立つ様相をしているから目撃証言が少なからず出て来るだろうし、それにきっとコナン君が何か手掛かりになるようなことを掴んで−−」


言い掛けて、背後から聞こえたコナン君の息を呑むような声に、私ははっとすると振り返った。
先程の男性が、店を出るため店内に背を向けた犯人の姿を好機と見たのか駆け出そうとしている。
コナン君がそれを止めようとしたが、振り払われて店の壁にぶつかってしまった。
その音に振り返った犯人は、飛びかかってくる客の男に瞠目し、銃を構え上げた。


−−どうやら、被害を出さないのは無理そうだ。


嘆息する間もなく、私は床を蹴ると男性の背後まで一瞬で距離を詰める。
驚いて振り向き掛けた彼の肩を掴むと横へ押しやった。
驚愕している犯人の銃口は、いまは私の腹の辺りに向けられている。
銃口を天井へ向けようと手で払い上げれば、しかし発射された弾丸が左肩を貫通していった。
懐かしい痛みに顔が歪むが、二発目は狙い通り天井へと撃ち込まれた。
姿勢を崩し倒れていく犯人の鼻へと右拳をお見舞いすれば、男はそのまま床に倒れた。


気絶しているのを認めてから、血の溢れてきた左肩を抑えると背後を振り返る。
私の左肩を貫通していった弾丸は無事、誰にも何にも当たることなく後方の天井に埋まったらしい。
ほっと息を吐けば、安堵と同時に痛みが感覚を支配する。


「名前さん!」


真っ先に駆けつけてきたコナン君に、安心させるように笑って見せるも、額からは脂汗が滲み出てきた。
コナン君は息を呑むと、振り返って声を上げる。


「博士、車を!灰原も手伝ってくれ!」


その言葉に、哀ちゃんが走ってくると鞄から取り出したガーゼハンカチで止血してくれて、阿笠博士は駐車場へと走っていった。
ざわつき始める店内に、コナン君が声を上げる。


「落ち着いて!警察が来るまで、店から出ちゃ駄目だ!」


痛みをやり過ごそうと目を閉じていれば、駆けてくる足音が聞こえて瞼を上げる。
歩美ちゃんたちが泣きそうな顔をして私の肩を見た。


「名前お姉さん、血が出てるよ……!」
「まさか弾が当たっちゃったんですか……!?」
「だ、大丈夫なのかよ!?」
「大丈夫だよ」


そう言って微笑むも、やはりというか三人の顔から不安の色は拭えなかった。
慣れているから−−と付け加えようかと考えて、しかし首を振る。
この子たちに 被弾するのは初めてじゃない、と言ったところで更なる不安を煽るだけだ。


「名前さん、病院へ行こう。博士の車まで歩ける?」
「歩けるけれど−−」


右の手を優しく引いてきたコナン君に言い掛ければ、歩美ちゃんたちが声を上げた。


「歩美たちも!」
「名前の姉ちゃんと一緒に!」
「病院へ行きます!」
「いや、お前らは俺と一緒に、店に残って事情聴取に対応してくれ。名前さんのことは博士と灰原に任せるんだ」


コナン君に言われて、三人は口を噤むと心配そうに私を見上げた。


「警察への対応はお願いするよ」


微笑んでそう言えば、三人は大きく頷いた。
店を出、博士の車へと向かいながら、私の手を引くコナン君の背に声を掛ける。


「コナン君、病院には−−」
「分かってる。行けないんだよね」


その言葉に私はきょとんと目を開き、次いで苦笑した。
卓越した演技力を持つ彼だ、ひょっとすると私よりもよっぽど嘘が上手いのかもしれない。


後部座席に哀ちゃんと乗り込むと、ドアを閉めたコナン君が言った。


「博士も灰原も、名前さんのこと頼んだぞ。こっちが片付いたら、俺もすぐに行くから」


哀ちゃんが頷き、そうして車が発進した。













−−熱い。


息苦しさに呼気が詰まる。
肌を蝕む熱から逃れようと身を捩った。
しかし体が上手く動かない。
足元に目を落とせば、畳を燃やす火が見えて、咄嗟に後退る。
はっとして顔を上げれば、燃える寺子屋が視界に広がっていた。

炎の向こうに、ひどく懐かしい背中が見える。
腰まで伸びた色素の薄い髪。


「−−先生」


松陽先生−−呼べば先生はこちらを振り返った。
真似しようとしてもまるで出来ない、優しい笑みを浮かべて。
しかしその背後に突如、闇が現れて私は慄然とした。


「待って−−先生」


伸ばそうにも手は重く、走ろうにも足は鉛のように動かない。


「私が代わりに……消えるから」


私は必死に声を上げた。
しかし先生は聞こえているのかいないのか、ただ笑むと闇に向かって歩いていく。


「先生は−−死んじゃ、駄目」


白い背中が、闇に包まれる。


「待って……!!」


声を上げると同時に、目を覚ました。
突如鮮明になった感覚に、荒く息をしたまま困惑していれば、濡れて滲んだ視界に色素の薄い髪が見えて手を伸ばす。


「良かった……」
「−−名前」


首に手を回して抱きすくめるようにして引き寄せれば、焦ったような声が聞こえた気がした。


「良かった、先生−−じゃない」


その存在を噛みしめるようにして瞼を閉じ、次に目を開けば視界に入ったのは、先生とは違う褐色の肌。
身を引けば、どこか照れたような気まずそうな顔をして私を見る透と目が合った。
一瞬固まり、すぐに体を離すと顔を覆った。
いくら寝起きとは言え、失態に顔から火が出そうだ。


「……ごめん、忘れて」
「−−それは聞けないお願いですね」


思わぬ言葉に顔を上げれば、透は片目を閉じると笑って言った。


「あなたを抱きしめた感触を忘れるなんて、もったいなくて出来ませんからね」


わざと茶化してくれているのだと気付いた私は、息を吐いて微笑うと、ありがたくその気遣いに甘えさせてもらった。


「なんだか変態みたいだよ、透」
「男なんて皆そんなものですよ」


私は小さく笑うと、そっか、と言う。
意識が覚醒してくると同時に左肩の痛みを知覚して、私はいまに至る状況を思い出した。


骨董品店での事件の後、阿笠博士の家へと運ばれた私は哀ちゃんの治療を受けた。
その途中から記憶がないが、恐らくは鎮痛剤を打たれ眠ってしまった、というところか。
辺りを見回せば、どうやらここは小さな部屋のようで、短い付き合いではあるが彼らの性格を考えるに、起こさないよう個室へと運んでくれたのだろう。


壁に掛けられた時計を見て、目を丸くした。
骨董品店にいたときと比べて時計の針が戻っている。
だが時間が戻るなんてことは有り得ないので、眠っている間におよそ丸一日が経過していたのだろう。


……肩に弾を受けてしまったことといい、鈍っているな。
昔なら、即座に銃を振り上げ一発目の弾丸から天井に撃たせることも出来ただろうに。


どこか落ち込んだような気分で包帯の上から傷に触れた私は、視線に気が付き透を見た。


「そういえば……どうして透はここに?」
「米花町のとある骨董品店で強盗未遂事件があったと聞きましてね。しかもどうやらコナン君たちが巻き込まれたらしく、さらには一人の女性が撃たれたらしい。しかしどこの病院にも、そんな患者は運び込まれていない。まさかと思って、あなたがいそうな場所を虱潰しに当たってみれば、こうして辿り着いたというわけですよ」
「それは……果たして噂が回るのが早いのか、それとも君の情報収集能力が長けているのか……」


苦笑しながら言えば透は、どうでしょう、と笑った。
しかしすぐに心配そうな眼差しを私に向ける。


「だけど命に別状はないようで良かった。安心しましたよ」
「うん、私もだよ。ありがとう」
「……随分と魘されているようでしたが、大丈夫ですか?鎮痛剤が切れたかな」
「心配いらないよ。傷口が熱を持って−−」


−−先生。


「……それが少し、辛かっただけだから」


言うと私は、ベッド脇の小棚に載せられていた上着に若干苦労しながら袖を通した。
右手でボタンを閉めながら、静かに問う。


「……魘されていたと言ったけど、私何か口にしていた?」
「……何か、とは?」


私は透をちらりと見る。
真っすぐに注がれた視線からは何も読み取ることができなくて、私は目を逸らした。


「いや……言ってないのなら別にいいんだ」


目を伏せ微笑ったところでドアが開かれた。
顔を上げれば、そこに立っていたのはコナン君で、目が合うと彼は弾かれたように駆けてくる。


「名前さん、目が覚めたんだね。傷はどう?痛む、よね」
「大丈夫だよ。弾は貫通していたし、哀ちゃんの処置も的確だったし、君がそんな顔をする必要はどこにもない」


頭を撫でるも、彼の顔から複雑そうな表情は消えない。
私は明るく問うた。


「君が残ったから大丈夫だとは思うけれど、あのあと事件は?」
「……犯人は警察に引き渡したし、盗まれ掛けた物も全部無事だったよ。名前さんのことは誤魔化しておいたから、捜査の手は及ばないと思う。元太たちにも、上手く言っておいたよ」
「そっか……助かったよ、ありがとう」
「……名前さんは」


するとコナン君がぽつりと呟いた。


「名前さんは強いから、だから武器を持つ犯人にも、物怖じせずに挑んでいけるのかと思ってた。大抵の人には、名前さんは負けないから」
「そうだね、その考えは間違っていないんじゃないのかな」


当の本人が認めたというのに、しかしコナン君は首を振る。


「ううん、違うよ。名前さんが後込みせずに犯人に立ち向かうのは、負けないからじゃない。自分のことを蔑ろにしているからだ」


私は目を丸くさせた。
謙遜でもなく、虚勢でもなく、本心から「それは違う」と言える。


「蔑ろになんてしていないよ。私は痛いことが嫌いでね。これまでも極力避けて生きてきたんだ。今回の怪我は、自分の力を見誤ってしまって−−」
「それじゃあどうして、駆け出したとき、諦めたような顔をしてたの?」
「……そんな顔、していたかな」
「してたよ。分かってたんでしょ?銃弾を避けられないこと」
「……たとえそうだとしても、それが即ち、私が自分を蔑ろにしているということには繋がらないんじゃないかな」
「でも僕たちを庇ってくれた。自分を犠牲にして」
「とことん美談にしてくれるようだけれど、君の方こそよくする、人として当たり前のことだよ。私は痛みが嫌いだけれど、それでも他の人たちに比べると慣れているんだ。慣れないそれを他人に味わわせて知らん顔できるほど性根が腐っているわけじゃない……ただそれだけのことだよ」


言えばコナン君は強い光をその目に湛えて私を見詰めた。
怒気に似た何かを感じ取って、私は居ずまいを正すと、降参だとでも言うように両手を上げた。


「分かったよ。ごめんね」
「……何が分かったって言うのさ」


拗ねたように言ったコナン君に、私は笑った。


「危険な真似は、もうしない」


言ったところで再びドアが開いた。
そこに立っていたのは蘭と園子で、私は目を丸くさせる。


「大丈夫なんですか!?名前さん、何でも事件に巻き込まれて撃たれたのに、治療が終わると病院を抜け出して、博士の家まで来ると倒れたって聞いて」


病院を抜け出したって、コナン君も中々すごい誤魔化し方を−−いや、この場合その嘘で通ずる私のイメージが、いったいどうなっているんだという話だな。


「うん、まあ――大丈夫だよ」


苦笑しながら言えば、蘭たちは心配そうに私を見る。
だが安心させるように微笑って見せれば、店での子供たちを相手にしたときとは違って、汗もかいていないし血も流れていないこともあってか、二人はほっとしたように笑ってくれた。


それにしても――と園子が歩いてくる。
怒っているような表情に首を傾げれば、園子はコナン君の頭を軽く叩いた。


「本当に空気の読めないガキンチョなんだから」


私はぽかんとすると、透と顔を見合わせて、そういうことかと苦笑する。
蘭も園子の言わんとすることが分かったのか笑うと、でも、と優しい眼差しをコナン君に向けた。


「今回は仕方ないよ。コナン君も、名前さんが心配だったんだよね」
「それに私と透の間には、別に読まなければいけない空気なんて流れていないから大丈夫だよ」
「そうなんですか?安室さんと名前さんって、美男美女って感じでお似合いなのに」
「まあ、確かに透は格好良いよね」
「名前だってお綺麗ですよ。それに僕は、確かに君のことが好きですから」


言った透に、蘭と園子が揃って、え、と色めき立ったような声を上げる。
私はぽかんとすると、見る者が見れば胡散臭いと分かる笑みを浮かべている透に、にやりと笑った。


「ごめんね。残念だけれど、君と私の好きの意味は違うんだ」


言えば二人は再び揃って、え、と今度は慌てたような声を上げた。


「ま、待って!名前お姉様!」
「多分いまの安室さんの言葉は、勝手に盛り上がっちゃった私たちに乗ってくれただけのことで、だからその何て言うか、私たちのせいで、これから安室さんを警戒したり、関係が壊れちゃったりするようなことは――」
「ふふ、大丈夫だよ。透が言った好きの意味が特別なものなんかではないことは、ちゃんと分かっているさ。だから言ったでしょう?透と私の好きの意味は違うんだ、って」


ぽかんと口を開いた二人は、再び頬を赤く染めた。
くるくると回る表情に、若いなあ、なんて年寄染みたことを思った。


「そ、それってもしかして名前さんは安室さんのことを特別な意味で好きっていうことですか!?」
「そ、それともいつもの嘘?笑ってないで教えてください、名前お姉様〜!」







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