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「#幼馴染」のBL小説を読む
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皆々さまこんにちは、名字名前です。
わたしはただいまかぞくを探して国を回っていて、今は風の国すながくれの里におじゃまさせてもらっているところです。

忍五大国の一角をになうすながくれの里はやっぱり大きくてさかえてて、人もたくさんいます。

わたしはそんなすながくれの里で、すてきな子に出会いました。


「名前!おはよう!」


かわいいえがおで走ってくるこの子の名前は、我愛羅です。

そしてわたしは我愛羅と出会ってから次の日にはもう、我愛羅の悲しいきょうぐうを知ってしまいました。

――我愛羅はとてもすてきです、だからすながくれの皆さんも我愛羅のことがとても好きみたいです。

げんにわたしは、我愛羅に近づくなと言われました。

けれどこの里の皆さんはいわゆるツンデレというものらしくて、我愛羅にすなおに気持ちを伝えられず、つまりデレられていないのです。
そのツンを我愛羅はきらわれているとかんちがいしてしまっています。


「おはよう、我愛羅」


そこでわたしは作せんを立てました。
その名も――ツンツンしている里の皆さんにききかんを与えよう作せん、です!

わたしなんかが我愛羅と仲よくさせてもらいききかんを与える役目をするのもおこがましいですが、けれど我愛羅がかなしんでいるのも事実です。

それにもしわたしが目ざわりだと思う人が出てきて、もしもこうげきなんかされた時のために、昨日はいつもより長めに訓練した!
まあそんな人が出てきたならばわたしは言いたい、――わたしにかまってるひまがあるなら我愛羅にはやくデレて下さい!と。


「名前、その…きょ、今日は、何してあそぶ?」
「うーん、わたし、今まで友だちいなかったから、どういうことしてあそぶのかよく分からなくて…」
「名前も…?ぼく、も」


じっさい、今もしせんは感じてる。

けんおしてるみたいな、いやなしせん。


だけどそれがどうした!
わたしなんかにイヤなしせんを送ってるひまがあるなら、我愛羅にはやく以下省略。


「そ、それじゃあ…ブランコ、のらない?」
「うん、我愛羅」


にこっと笑うと、我愛羅もパアッと顔をかがやかせてくれる。

そうしてブランコへと向かっていく我愛羅のあとをおいながら、チラリと遠巻きにいる人たちに目をやった。


あの人たちにききかんを与えつつ、けれど自分の、わたしの立ち位置というか、身分をわきまえたポジション…!
それは…!


ブランコにこしを下ろした我愛羅の後ろに立ち、その背中…ひょうたんをさけて、手をおく。


どうですか皆さん!
わたしが、わたしごときが我愛羅の背中に手をあてて、ブランコをこぐ手伝いをしていますよ!
さあ、ききかんは持ちましたか?


「えっ」
「えっ?」


すると我愛羅が声をもらしたから、わたしもぎもんふをうかべた。

我愛羅はふりむき、わたしを見上げる。


「あの、名前…となりに、来ないの?」


となり、だと…。
どうしよう、訓練、足りなかったかな…。


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