真相編A | ナノ
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戸田01「『麻衣子』…?」
浅森02「まだ…思い出さないの…?」
戸田03「え…?」
相原04「麻衣子…そうだ…やっぱり麻衣子だ…」
白井05「相原さん…?」
相原06「麻衣子…なんで忘れてたんだろう…なんで思い出せなかったんだろう…なんで…なんで…」
高橋07「…」
相原08「なんで、助けてあげなかったんだろう」
白井09「!!」
相原10「あんなに、あんなに仲良しだったのに!!!」
白井11「ちがうの相原さん!私だって一緒だから!!何もできなかったのは私も同じよ!!」
戸田12「何がどうなってんだ…?」
高橋13「傷の舐め合いよ、だから私達は悪くないっていう」
白井14「(遮るように)ちがう!私達は悪くないだなんて思ってないわ!!」
高橋15「罪の意識を感じてるって?『無駄に関わろうとした人間』と『あえて関わらなかった人間』が?」
相原16「!!」
白井17「高橋さん!!」
高橋18「事実だわ、真実から目をそらしてるのは貴女達でしょう?」
白井19「…っ!」
戸田20「彼女達のもってるキオク…?」
浅森21「みんな、見てたの」
戸田22「見てた?」
浅森23「あの光景を、見てた」
関24「そうだわ…!いたのよ…!!みんな、あなたたち、あの時…!」

-回想-
まいこ25「キャア!やめて!私は本当に何も!キャア!知らない…(真相編@31をリピート)」
白井26「な…っ!何してるのよ!あなた!!」
関27「うるさい!あんたには関係ないでしょ!!」
白井28「クラスメイトだもの!関係あるわ!!ちょっと高橋さん!!あなたここにいたのに!なんで止めないのよ!!」
高橋29「私には関係ないわ」(本をめくる音)
白井30「関係ないって…そんな!あなたただでさえ隣の席だったじゃない!!話したこともあるような人がこんな状態で…!よく耐えられるわね!!」
関31「ねえ、これ以上関わってくるなら…あなたも同じ目に遭ってみる?」
白井32「…え、キャッ!!」
関33「消えてよ、邪魔」
白井34「……っ!!」
まいこ35「いい…んちょう…?」
白井36「……ごめん…ごめんね…」
走り去る音
相原37「あれ、委員長どうし…え…?(ちょっと元気なく言ってください)」
まいこ38「悠理!!悠理たすけて!!!」
相原39「麻衣子…」
関40「今度はなに…?」
麻衣子41「悠理!!」
相原42「………」
-回想の回想-
岸43「あのさ…、今度の日曜日さ…俺と…」
-回想の回想おわり-
相原44「あ……う………っ」
走り去る音
麻衣子45「ゆ…うり…?」
-回想おわり-

浅森46「みんな、あの場にいて、なにもしなかった」
岸47「見捨てたのかよ…なんでだよ…!」
十川48「岸くん…」
相原49「だって…だってあたしは…岸くんが…」
岸50「え?」
相原51「岸くんが好きだったんだもん!!」
岸52「…!」
相原53「でも…でも岸くんは…!!」
十川54「だめだ!!相原さん!言っちゃだめだ!!」
岸55「いいよヒデヤ!…もういいよ」
戸田56「ヒデヤ…?」
岸57「お前…そんな奴じゃねーじゃん、何やってんだよ…(笑いながら、でも泣きそうな)」
髪の毛グシャグシャする音とかあれば
十川58「岸くん…岸くんごめん…僕…僕は…」
相原59「…!!」
白井60「あなた…!そっか…その格好だから分からなかったのね…」
高橋61「そういえばいたわね、そんな人。十川秀哉、学年一の秀才」
一ノ瀬62「やっぱり、眼鏡も参考書も君のものだったんだね」
十川63「…」
一ノ瀬64「で、十川くんは相原さんに何を言わせたくなかったの?」
宝生65「お前…この期に及んでまだ何か混ぜっ返したいのか!!!」
一ノ瀬66「そんな怒らないでよ、僕は相原さんの話の続きが聞きたいだけだよ」
岸67「俺から言う」
宝生68「…!」
岸69「俺は…麻衣子が好きだったんだ」
相原70「……っ、うぅ…!(泣き)」
岸71「それを相原は知ってたんだろ…だから…あの時あいつを見捨てたんだろ?」
相原72「だって!だって…見ちゃったんだもん…あの日、岸くんが麻衣子をデートに誘うところ…だから!…だから!!(泣きながら)」
一ノ瀬73「ちょーっとまった」
戸田74「なんだよ」
一ノ瀬75「岸くんが麻衣子ちゃんを好きで、それにシットした相原さんが彼女を裏切った、そこまでは分かったけど…、ねえ十川くん」
十川76「…なに?」
一ノ瀬77「君が相原さんを黙らせたのには、他の理由があるでしょ?」
十川78「!!」
一ノ瀬79「だってまだ分かってないよ、君がなぜ『そんな格好』をしてるのかとか」
十川80「うるさい!!いいだろそんなこと!!」
齋藤81「守ってるんだよね」
十川82「え…」
齋藤83「守ってるんでしょ…?あのお兄ちゃんのことを。バレちゃうと…あのお兄ちゃんが傷ついちゃうから…」
十川84「はあ…(溜め息)、やっぱりあんたら兄妹だね…えぐり方が一緒」
岸85「なあ…そうだよ、ヒデヤがその格好をしてる意味が俺には分からねー…だってお前、普段はきっちり制服着て、分厚い眼鏡かけて、真面目な奴じゃん!どうして…」
十川86「……っ」
一ノ瀬87「君が普段の格好をしていないことで、…その理由がわかることで、岸くんがまだ思い出せていないとんでもないキオクが明らかになっちゃうかもしれないんでしょ?」
岸88「なあ…ヒデヤ…、ちゃんと教えてくれよ…」

-回想-
十川89「だめだよ岸くん!!行っちゃだめだ!!」
岸90「止めんなよ!!どけヒデヤ!!」
十川91「絶対だめだ!!こんなことで…!君には!君には…!!」
-回想おわり-

十川92「あああああああああ!!!!!!」

まいこ93「ねえ?思い出してくれた?私のこと 。自分のしてきたこと。うふふ。ぜーんぶ背負って(中断音)うふふふ、ふふふふふ…」



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