手がかり編A | ナノ
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刀禰01「さて…自己紹介が済んだのはいいんだけど…」
宮内02「問題はここからなのよね…」
小野寺03「何も手がかりはないのか?場所・日付・時間、何でもいいから分かることを話せよお前ら」
宮内04「いちいち偉そうに…」
藤浪05「小野寺くん、今日の日付は9月3日と思われます」
小野寺06「9月3日?なぜそれがわかる?」
藤浪07「私の手帳に9月2日までバツ印がついておりました。これはおそらく前日までの記録なのかと」
小野寺08「そうか、まあ推測とは言え多少の手がかりにはなるな」
藤浪09「小野寺くんのお役に立てて、私も嬉しいです」
外山10「………9月3日…か…」
榊原11「…何かあったの?」
外山12「え!あ!い、いやー、その前の日に色々あったの思い出しちゃって…あはは…ぽりぽり…」
小野寺13「何だ、話してみろ」
外山14「オ…オノケンには関係ないでしょ!」
小野寺15「話さないのか、では貴様が犯人だな」
外山16「なんでそーなんの?!」
小野寺17「話さないというのはやましいことがあるからだろう?単純なことだ」
外山18「ち、ちがうもん!!この話とは関係ないことで…ちょっと色々あるんだよ!乙女の秘密なの!!」
岩永19「………」
刀禰20「大丈夫、岩永?顔色悪いけど…」
岩永21「え、…う、ううん、大丈夫…大丈夫だよ」
楡井22「あ!そういやさ、オレちょっと思い出しちゃったんだけどさ…」
榊原23「ど、どんなこと?」
楡井24「聞きたいか…?」
榊原25「う、うん…」
楡井26「実はな…いや、やっぱり言えねーわ」
埜平27「そこまで言ったんなら言えよボケ!!」
楡井28「そんなに怒らなくたって…この人怖いんだけどリオン…」
刀禰29「はいはい、とっとと話す」
楡井30「どうやらオレに味方はいないらしい…!!こんな時に使う言葉、そう『孤立無援』キラリ!」
ポカッ(頭を叩く音)
リオンくんの攻撃により楡井くん40のダメージ!
榊原31「(早く話せば殴られずに済んだのに…)」
楡井32「実はさ…オレ、同じような話聞いたことあんだよ…あー頭いてえ」
埜平33「同じような話?」
楡井34「おう、オレの従兄弟の兄ちゃんでさ、めっちゃ頭良いのがいんだ。超ガリ勉のひーくんって言うんだけど。そのひーくんがさ、ずいぶん前にだけど『迅にだけ教えてあげるね』って教えてくれたんだ」
望月35「この空間で起きているようなこと…」
榊原36「僕達が、今実際に体験してるような…」
楡井37「そうなんだよ、目が覚めたら窓のない部屋ん中閉じ込められて、何人か高校生が集められてて、部屋の真ん中に…棺があって…」
望月38「完全に、一致してるんだね」
楡井39「そのひーくんって兄ちゃんさ、こんな冗談言う奴じゃなくってさ、だからオレ、嘘だろーって言いながら、ちょっと信じてたんだ…やっぱり本当だったんだ…」
小野寺40「それで?その従兄弟とやらが体験したときはどうだったんだ?体験後に話を聞いているということは脱出できたということだろう?大事なのはその方法が何であったのかということだろう?いいからそこを早く話せ馬鹿めが」
楡井41「リオン、オレこの人もうイヤなんだけどー…」
刀禰42「ガンバレ(キラッ)」
楡井43「愛がこもってねえ。まあ…ひーくんが出られたのは、普通にちゃんと犯人を探し出せたからなんだよね。だから方法っていうか…」
榊原44「事件の謎を解決して…犯人を見つけ出せれば…」
望月45「扉は、開く」
楡井46「そういうこと。結局犯人見つけなきゃダメなんだよ。あと」
小野寺47「(遮るように)ふん、つまりこの話は何の役にも立たない話だったということか」
泉48「うひひ、分かってないなー小野寺くんはー」
外山49「うお、ずっと黙ってたと思ったら急にしゃべり出した」
小野寺50「…何が言いたい…?」
泉51「そこに何で、そのメンバーが集められたのか、そのメンバーには共通点があった、集められた理由となる共通点がきっとあったんだよー!」
楡井52「そうそう、なんか皆共通点があったんだよ!ひーくんたちの!そんなこと言ってた気がする!」
泉53「となると、きっと泉たちにもあるんだよー、『犯人探しの手がかりとなる共通点』!うひ」
藤浪54「『加藤 渚殺し』に関わる共通点…、名前・クラス、それ以外に共通するものや理由となるものの情報はありませんが」
宮内55「加藤くんが死んだみたいに言わないで!…あとは、今日の日付が分かってるくらいだから…」
望月56「まあ、加藤くんの事件なのかは分からないけど、『今日』って日に私達が集められてることには意味があるかもしれないよね」
榊原57「事件が起きたのが『今日』だから皆ここに集められてるのかもしれない…そういう理由は違うかな…?」
宮内58「なるほど…、じゃあ私達は『何かしらの理由』で『今日』という日に起きた事件に関わっているかもしれない…ってことなのかしら」
泉59「『今日』か…『今日』ね…うひひ、『今日』起きた事件はどんな事件だったのかな、うひひ、うひひひ」
岩永60「な、なんだか泉さんの言い方だと…事件が『ひとつだけじゃない』風に聞こえるんだけど…」
泉61「うひひひ、さーーねーー。とりあえず、『9月2日』から自分の行動を振り返ろうよ。きっと何かひっかかることあるって!うひ!」
埜平62「なんで『9月2日』からなんだよ。今日は『9月3日』なんだろ?」
泉63「やだなーノヘーくんてばー。『今日』はあくまで『実行の日』なんだよー?それまでの『経過』がダイジなんじゃなーい♪」
望月64「そうだよね、『そこに至るまでに隠されてる事実』が大きな鍵だったりするかも」
埜平65「なーんかよく分かんねーけど、そういうもんなのか?あとノヘーじゃねえノヒラだ。…まあいいか、9月2日は…夏休みが明けて…昨日も、部活の書類を出しに行ってたんだ…生徒会長へ」
宮内66「バスケ部廃部案撤廃についての…?」
埜平67「ああ、超弱小ではあったけど、人数がいないってだけで来年度から廃部させるって言われて…それをなんとかするために俺、毎日加藤に頼み込みに行ってたんだ。だけど…」
榊原68「だけど?」
埜平69「だけど、アイツ…一度だって俺の言うこと聞いてくれなくて…『約束できない頼みは聞けない』って…目の前で議案書破られたこともあんだぜ?」
宮内70「…………」
埜平71「だから正直、俺加藤に良い印象ねーんだよ…生徒会長って権力使って、ワガママ放題の俺様でよ…」
小野寺72「ふん、アイツは人間のクズだからな」
宮内73「ちょっと…!加藤くんは…!」
埜平74「そういった類の案は生徒会を通してから来いって先生たちに言われて仕方なく加藤に相談した結果がこれだぜ?恨みたくもなる」
泉75「うひひ、ねえねえ、モヘーくん」
埜平76「モヘーじゃねーよノヘーだよ!あちげーよノヒラだ!!!」
泉77「ノリツッコミ素敵☆あのね、今の話だと、ノヘーくんとても犯人候補としてフラグびんびんなんです」
埜平78「え…、ち、ちげーよ!!俺はあの日!生徒会室まで頼み込みに行って!やっぱりダメで!出直して来るって宣言して!家帰ってランニングに行ったんだ!犯人じゃねー!!絶対に!!あとノヒラだ!!絶対に!!」
泉79「うひひ、ごめんね。そんなこと言ったらもっと怪しい子いるもんね」
外山80「…え?私…?」
泉81「だーって外山ちゃんは言えないんだもんねー、『9月2日』に『何をしてたか』」
外山82「…!」
岩永83「や、やめて泉さん!あおちゃんは変なことする子じゃない!!」
泉84「うひひ、ゴメンゴメン。ちょっとした冗談。ただほら、少しずつこうやって分かってくることもあるんだよーってことを言いたかったのさー」
望月85「皆が忘れてるピースがそろう…パズルが、完成してくる」
泉86「パズルが完成した時、一体何が見えるんだろうねーうひひひひひ!!」
楡井87「あのさ!!」
刀禰88「どうした迅」
楡井89「さっき…言えなかったんだけど…ひーくんの話の最後…」
榊原90「最後…?」
楡井91「あの事件で分かった犯人は…死ぬんだ」
ドクンとかそういう音
小野寺92「なんだと…?」
楡井93「みんな助かるかわりに…犯人は死ぬんだよ…」
外山94「そ…そんなのって…そんなのやだ…!!」
刀禰95「でも…それじゃいつまで経ってもここから出られないよ」
榊原96「うん…犯人が分かっても…犯人も死ななくて済む方法があるかもしれない…!!

とにかく、犯人を…見つけよう…!!」

榊原97(M)「抜け落ちたピースがそろい始める。真実を知るために僕たちは前に進まなくちゃいけない。パズルを完成させなきゃいけないんだ…!!完成されたパズルに映し出されるものが、たとえ、『地獄』であったとしても」(最後の方はやや途切れ気味に加工を)

(回想)
加藤98「お前(ザーーー)なんだろ?……俺もだよ」
?99「ねえ、あの場所に、9月2日の7時!約束だよ!」(加工して誰だかわからないように)

榊原100「くがつ…ふつか…」
刀禰101「どうした?」
榊原102「……いや、なんでもない」

加藤103「さあ、目を覚ませ、終焉-エンディング-はこれからだ」











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