伊織×柑流



「ねー伊織、私ってどんな性格?」

「え…?そうね…怠け者で勉強嫌いで偏食家で隙あればどこでも寝ようとするって所かしら」

「…伊織って実は私のこと嫌い?いいところ1つもないんだけど…」

「あら、そんな駄目な所も含めて柑流が大好きよ」

「そ?ならいいの」

でも、いきなりどうして?
そう問うと柑流は簡単に説明を始めた

「隣のクラスの子に告白されたの。それでどこが好きかって聞いたら、見た目じゃないんだ性格がいいんだーって言うの」

それで、どんな性格?って聞いたら
大人しくて勉強が出来てピアノとか習ってそうで病弱だから体育はあんまり出来なさそう
ですって。全然違うじゃない?

そういって柑流は私の目を見る

「でも伊織は、ちゃんと私のこと見ててくれてるのがわかったからあの男子も許してあげるとするわ」

「あら、怒ってたの?」

「いや全然」

しらっとそう答えて小さく笑う柑流に笑顔を返す

「ところで、もちろん返事はノーでしょうね?」

「当然じゃない。だから伊織もさっきの呼び出しの返事はノーにするのよ?」

「何言ってるのよ。最初から行く気すらないわ。放課後は大事な彼女と一緒に帰らなきゃだもの」


毎時間ごとにノートの端に溜まっていく、とりとめのない会話
授業なんて耳に入らない
貴方にお返事書くのに夢中なの!

勉強がわからなくなったら、それも2人でやればいいわ
ほらまた増えてく、2人の時間

(これだけが授業を受ける理由よ!)










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