もう一度、キミとここに来たかったんだ。

キミに想いを告げる前から、

もちろん、キミが俺の想いを受け止めてくれた後も・・・ね。






可愛いコだな〜とか、反応が新鮮だな〜とか。

最初は、そんな感じ。

何を言っても、本気にされなくて流されてたけどね。

本当ですか?ってまっすぐ見つめてくるキミの目が見れなかったり、女の子はみんな好きなんて言ってる俺が悪いってわかってたけど、どうしようもなかった。

どうしようもなかった、と言うか、どうもしなかった、って言うのが正しいかもしれない。



少しだけ・・・ホントに少しだけだけど、キミとの距離が縮まったって思ったのは、最初のデート。

キミの目の前で他の女の子に声をかけてさ・・・ホント、俺ってサイテーなことをキミにしたよね。

あの時はじめて、なんとかしなきゃ!って思ったんだ。

カッコ悪いけど、必死でキミに謝って、言い訳して、そこでやっと気がついたんだよ。

俺はキミが好きなんだ、ってね。



で、気がつけばすっかりキミに夢中。

なかなか俺の言葉を信じてもらえなくて、なんて言ったらキミに伝わるのか、それこそ寝ないで考えた日もあったよ。

それもこれも俺が原因だってわかってるから、余計にどうしようもなくてさ。

らしくもなく、すごく悩んだんだ。



2回目のデートで、俺・・・キミに告白するつもりだった。

けど、どうしても言えなかった。

その時に、本当の気持ちを口にするのってなんて難しいんだろうって思った。

言葉に想いをのせるのって、なんて難しいんだろうって。

それまでの俺の言葉はホントに軽かったんだって、つくづく思ったよ。



合同学園祭の最終日。

キミに告白した時のこと、今でも鮮明に覚えてるよ。

軽い言葉で失敗して、キミは首を傾げてたよね。

えっと、なんだっけ・・・

『キミの心の片隅に、俺が住んでも構わないかな?』

・・・だったかな?

今思うと、よくこんな言葉言えたよな〜って思うよ。

その後、カッコ悪いのなんて構わないって、想ってることをそのまま言葉にしてキミに伝えて。

キミが信じてくれた時は、生まれて一番嬉しかったんだ。

それこそ、天にも昇る気持ち、ってヤツ?

それくらい嬉しかった。





今日遊園地に来たのは、あの時のリベンジってのもあったんだ。

しどろもどろでさ、俺すっごくカッコ悪かったからね。

けど、改めて実感させられたよ。

あの時、キミに想いを告げようと思ってたその気持ちは嘘じゃなかったって。

それと―――

あの時よりも、もっともっと、ずっとキミのことを好きになってるって。





「好き、だよ?」



何度、言葉にしても足りないくらい。

どうしたら『好き』以上の気持ちを伝えられるんだろう。



「私も、好き・・・です。」



キミのことが、ホントに好きだよ。

大好きなんだ。

でも、

何度言っても、何度言ってもらっても、もう全然足りない。

もっとあげたいし、もっと欲しい。

もっと、もっと、もっと―――





だから―――



「俺の気持ちとか、もう俺を丸ごと全部静にあげる。」



だから、さ?



「俺も、静の全てが欲しいんだ。」

























≪ 砂糖漬けの恋をしてみようか ≫


素敵企画に参加させていただきました!!
静ちゃん溺愛のキヨで書かせていただきました!
ゲームのED後のお話の捏造で。。

ありがとうございました!!

2009/11/04

キミノトナリ
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