Who is the strongest ?






「予鈴が鳴ったら起こしてくれる?」



そう言って、精市先輩は目を閉じてしまう。

この状態・・・

最初はすごく抵抗があったけれど・・・

最近では、すっかり慣れてしまった。







精市先輩とお付き合いをはじめてから、いつの間にかお昼休みは一緒にお弁当を食べるようになった。

はじめて先輩にお弁当を作って持ってきた時に、

「美味しいよ。」

そう言ってくれたことが嬉しくて、それからは二人分のお弁当を作るのは、私の毎朝の日課になっている。

お弁当を作ってもらうかわりに荷物を持つからと、先輩が朝家まで迎えに来てくれるようになって、

学校に着くまでに今日はどこで食べるか決めて、お昼休みはそこに集合。

だいたい私が先に着いて、少し遅れて先輩が到着。

お待たせ、っていつもお茶か紅茶を購買で買ってきてくれて、

「いただきます。」

手を合わせて、そう言ってくれる先輩にいつもくすぐったさを感じる。





お弁当を食べ終わって少ししたら、先輩は私の膝に頭をのせて横になる。

最初は驚いたし、すごく抵抗があった。

「食べてすぐに横になると、牛になりますよ?」

からかうように言っても、

「俺が?なると思う?」

笑ってそう返事をする先輩には、もう何を言っても無駄なんだろうな〜なんて、諦めてしまった。

それに、今ではもう慣れちゃったし・・・

こうやって無防備に眠る先輩を見ていると、少し嬉しくなるから・・・





予鈴が鳴るまで、あと15分くらい・・・かな。

この間まではお昼は屋上や中庭で食べてたんだけど、最近は寒くなってきたので部室を使うことが多くなった。

今日も、部室でお弁当。

昼練をしにくる人がいるんじゃ・・・と心配してたけど、大丈夫って先輩が言うから、多分大丈夫なのだろ―――



「授業中に居眠りで立たされるとはたるんどるっ!!」

「だからってなんで副部長と昼練なんスか!?」



聞きなれた声が聞こえるな〜なんて思ってると、ガチャリ、と部室のドアが開く。



「あっ・・・」

「むっ!?」

「げっ!!」



ドアの向こうには、ノブを掴んだまま固まる真田副部長と顔をひきつらせる切原くん。

精市先輩を膝枕したままの状態で、茫然とする私。

時間が止まったんじゃないかってくらいの、長い沈黙。

その沈黙を破ったのは、私の膝の上でもそりと頭の向きをかえた精市先輩だった。





「二人とも、昼練かい?」

「あ、あぁ・・・」

「そ・・・そうっす!」

「赤也?」

「っス!」

「十分、反省したよね?」

「へ?」

「居眠りの反省、した?」

「? ・・・あっ!した!したっス!!」

「ってことだから、弦一郎。昼練は勘弁してやってくれないか?」

「むっ、しかし・・・」

「ん?」

「わ、わかった。行くぞ!赤也!!」

「っス!!」

「あぁ、ちょっと待って。」

「なんだ?」

「ちゃんとドア、閉めて行ってくれ。」

「・・・・・・・・・・っス。」



二人仲良く頷いて、ドアを閉める。



「静、時間になったら起こして。」

「えっと・・・わかりました。」

「よろしく。」



ドアが閉まったのを確認すると、精市先輩はまた目を閉じる。

何だか呆気にとられてる間に、いつの間にか少し前の二人きりの状態に戻ってしまった。

さっきまでの事が、嘘みたいに―――

何にもなかったみたいに、また静寂。

精市先輩の額にかかった髪に軽く触れながら、さっきの二人の・・・

切原くんとあの真田副部長の驚いて目を見開いた顔を思いだして、

何だか可笑しくなって、笑ってしまった。


















「真田副部長の練習免除になってよかったね?」



そう、切原くんに声を掛けたら、



「俺は部長の邪魔したことの方が、後で恐いつーの!」



すごい剣幕で言い返されたのは、昼休みが終わった後の話。


























4000hit キリリクで幸村×静でした。

こ、こんな感じでどうでしょうかっ??
時間かかってしまってすみません〜(>_<)
タイトルはそのまま直訳してください。。
すんなり考えると幸村部長ですが、実は静ちゃんの方が大物・・っていう。笑

こちらは、リクエストくださった方のみ
お持ち帰り可能となっております。
神原光希さま、リクエストありがとうございました!!

2009/11/20


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