ガクプリ(パロ)
守りたい笑顔 (幼なじみ**国光×静)
いつから、なんてものは忘れてしまった。
ただ、気付いた時には、そう、だった。
「くにみちゅおに〜ちゃん!」
「違う。国光、だ。」
何度言い直しをさせても、相変わらずの舌足らずで名を呼び、抱きついてきた時、か。
「おてて、つなご?」
「家まで、な。」
俺のものよりも小さく柔らかい手をはじめて握った時、か。
「おっきくなったら、おに〜ちゃんのおよめさんになったげるね!」
「・・・・・・大きくなったら考えてみよう。」
まるで宣言するように、俺の頬に唇を触れさせた時、か。
俺の方が年上だからということもあったのかもしれない。
俺は男で、静が『女の子』だったからかもしれない。
歳の離れた妹のようなその存在が。
俺をまっすぐ慕ってくれるその存在が。
無条件で、愛おしかった。
俺にとって、何をおいても『守るべきもの』となった静。
月日が流れて。
すらりと手足が伸びた今でも、変わらず俺を慕ってくれて。
だから俺も、変わらず守っていきたい―――
そう、思っているのに。
俺の中でも静と等しく流れた時間は、
子どもだった俺を、『男』なのだと自覚させてしまった。
守りたい、そう思う反面。
胸に渦巻くこの黒い想いのままに、この腕に閉じ込めてしまいたい。
いつからか。
俺は、そんな想いを抱くようになってしまった。
え〜と。
こっそりアンケでいただいたので書いてみました。
一応、『君花設定』で許嫁が真田じゃなくて手塚だったら・・・っていうののつもりです。
でも、手塚は歳の差つけてみました!!
ど、どうでしょうか??ハラハラ
2012/08/11
守るべきもの (君花設定**弦一郎×静)
二人で歩く時は、色々と『ルール』がある。
立つのは道路側。
道路と反対側の手は空けておく。
歩く早さはゆっくりと。
時々隣を見ては、見上げてくるその目に・・・
同じように・・・は無理だが、気持ちだけ笑って返す。
「げんいちろーおにーちゃん。」
「どうかしたか?」
「あいす、たべる?」
もじもじと俯きながら。
スーパーの方へちらちらと目をやる姿は可愛らしく。
けれど後2時間もしない内に夕飯だなと、さっき通った公園の時計を思い出せば。
「ぱきん、ってはんぶんだけ。・・・だめ?」
繋いだ手に空いた手を寄せて、アイスを二つに割る仕草を見せる静。
「母さんには内緒にできるか?」
人差指を口元で立てて見せれば、静はまた可愛らしく頷いた。
君花設定をお待ちくださってるというご意見を拝見して、
思わず書いてしまいましたっ!!笑
でも、こないだ書いた君花の別設定(許嫁が手塚ver.)で
書いたお題も同じような感じだったのですね・・・orz
2012/09/16