アラロス
指先の言葉 (カーティス×アイリーン)
「貴方から触れてくれるなんて、珍しい。」
眠りに落ちそうで落ちない、微睡の時間。
枕の位置を変えてみようとしても動かせなくて。
そういえば、と気が付いた。
頭の下にあるしっかりと筋肉のついた細くも太くもないカーティスの腕だったんだと。
いつもの私の枕は、カーティスの頭の下に。
代わりの枕は、カーティスの腕。
はじめてそれをされた時は、ひどく居心地が悪かったけれど。
今では、こっちの枕の方が落ち着いてしまう始末。
「眠れないんですか?」
眠れない・・・ことも、ない。
ひどく眠いのに、もう少し、なのに。
もどかしい。
だから、少しだけ嫌がらせ。
髪を軽く引っ張って。
耳にかけて、そのまま頬を撫でる。
「ねぇ、もしかしなくても誘ってます?」
冗談はやめてよ。
そう、言い返したいのに。
存外優しい声が耳に心地よくて、答えることなく、私は目蓋を閉じた。
メインから外してしまったジャンルなので、どうかな〜と思ったのですが、アンケで2票『も』入ってたしいいかな〜と。笑
2012/08/06