Love you.Kill you.
※幸村があんまり受けっぽくないです。殺伐としてるので注意。
佐助とは何年の付き合いになるだろうか。ふと、幸村はそんな事を考えた。
(あぁ…もう10年以上になるのか。)
勝手に心の中で自己完結し、幸村は再び考えた。
(慕い合うようになったのは……確か2ヶ月前程からか…)
思えば、幸村は佐助と人生の半分以上を供にしていた。従者の垣根を越えても尚、関係が著しく変わったわけでもなかった。ただ変わった事と言えば、愛を囁くようになった位だ。
「愛、か…」
その一言を呟いて、幸村はクスクスと笑った。
「こんなに愛とは軽く安いのか、なぁ…佐助。」
隣の佐助に問い掛けた。
「お前は誓ってくれたな。俺を一生愛してくれると。あぁ…確かあの後初めて接吻をしたのだったな。」
幸村は佐助の髪に指を絡ませる。
「佐助の抱き方は焦れったい程に優しかったな。お前は俺を大事にし過ぎだ。」
部屋の片隅に居る佐助に言った。
「何か言わないのか?」
「……ぁ…、っ…」
佐助から発された言葉はあまりに弱々しく、声も形になっていなかった。
「何?もう少しはっきりと申せ。」
「愛し……てる…、旦那…」
幾度目か解らない言葉を繰り返し、佐助は力無くうなだれた。
「ふ…最期まで、強情な忍だな。」
そう笑った幸村の目線の先に居たのは、今さっき息絶えた佐助。
「お前が悪い。俺に嘘を吐き、騙した罰だ。」
佐助の一途な想いは、決して幸村に届くことは無かった。
佐助は本当は嘘ついてません。幸村が他の女の子を好きになって、佐助と自分が愛し合っていた事は嘘だったのだと思いました。自己中な幸村ですはい←でもそんな黒幸も好き←←