一方通行の交通事故




「Hey!真田ゆk帰って下されええええ!!!








今日も嵐がやってきました。



此所は甲斐の上田城。その門前で色男2人が言い合い(?)をしていた。


「また貴殿か!何故殆ど毎日甲斐に来られるのだ!」


敷居の向こうには紅の着流しを纏い後ろに一束髪を纏めた、一見幼子…もとい、一見女子……ゲフンゲフン…中性的な顔をした青年、真田幸村。


そして敷居の反対側には、何故かフル装備で馬イクに乗って来た眼帯をした青年…その名も、


奥州筆頭 独眼竜、伊達政宗

…といえば格好いいが簡単に言えばストーカーという名の変態である。


「ah?照れるんじゃね「黙れクソ竜」

絶対零度の瞳が垣間見えた。

「ったくよ…こんなに熱いproposeしてやってんのに気付かねぇとはな…」

「ぷ、ぷろぽーず…?わ、訳の解らぬ理屈を申すな!」

全く…と言って幸村は一瞬目を逸らせた。しかし、竜の前ではたったそれだけでも命取りであった。

一瞬の隙を突いて、政宗は幸村との間合いを縮めて幸村の細腰に腕を回す。そして、甘みを含んだハスキーボイスで耳元で囁く。


「俺の嫁さんになれって言ってんだよ…?今夜、お前は竜に喰われる運命なんだぜ…?」


忘れない様に言っておくが、此所はまだ門前である。

「それによ…こんな着流し来てる時点で、俺を誘っているようにしか見えねぇぜ…?…今すぐ森にでも連れ去って幸村の中に「は、破廉「おっと、言わせねぇぜ…?」


チッ…読まれてたか…(by管理人)


それはおいといて、屋外にも関わらず幸村の口を手で塞いで腰を撫で回すその姿はまさしく変態の名にふさわしい。

「なっ、き、きき貴殿はッ何処を触って――…ッあン…」





お聞きいただけただろうか。
幸村のちょっとした吐息に政宗は打ち抜かれるどころか逆に色々ぶちかました。


「It's so cute…!もうこの世に未練はねぇぜ…」



「ならばさっさと散るが良い。」


あれ…?なんか似たような事言うオクラを見た事ある…かも…

とにかく黒幸村によって政宗がこの世の未練を完全に無くすまでにはいかなかったが、再び政宗に言い寄られる羽目になった。


因みに、まだ政宗はまだ門をくぐってません。



この不毛極まりない言い合い、ある人物が来て今回は終止符が打たれました。



「旦那ー、旦那ー…って、ああ!またアンタ来てるの!?」


「おお、佐助!偵察ご苦労だった。して、動きは?」


「全く。微動だにしませんよー……で、こっちの方が大変そうだけど?」


「ah?猿、お前…俺の色気が危険値だっ「旦那、団子作るからおいでー」


「それは誠か!まだ仕事で疲れているだろうに…かたじけないな。」


「いーえ、旦那の為だと思ったらこれ位朝飯前どころか起床前だよ。」


「頼もしいな…佐助…」


「ありがと、旦那。」






あれ、なんか良い雰囲気になりながら屋敷の中入って行っちゃった…



綺麗に取り残された独眼竜。


「は、ははは…そうか…そう言う事かよ…」


何やら笑顔を政宗は浮かべている。きっと吹っ切れたのだろうか。


「俺を嫉妬させて焦らしてんだな…良いぜ、誘いに乗ってやろうじゃねぇか!」


そう高らかに宣言しながら政宗は帰って行った。


一方通行の愛が生んだ、脳内交通事故第一例。(恐らくもう無いだろうが)




-END-





幸村受を書きたくて取り敢えず変態政宗を登場させたいという欲求が混ざった結果こうなりました。
一回小説のデータが飛んで泣きそうになってました←

まだまだこれからですが、気長に更新を待ってやってください。




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -