あとがき

あとがき

ニコライとミハイルというキャラクターを最初に私が作ったのは、私が十五歳の時分だった。二〇一一年の初頭だ。その頃の彼らのストーリーは、この本にあるものとは随分違ったものだったと記憶している。あれから六年。最初に本編を全て公開したのがBLove、次がムーンライトノベルズ、最後がメクる。その都度リメイクしてやっと一冊の本にすることができた。
最初にニコライとミハイルを作り出した時、二人の年齢の「二十四歳」というのは随分大人なイメージだったが、今はまだまだ若い年齢に思える。
「幽玄ファンタジア」はファンタジー、監禁、凌辱、嘔吐、美人受け、ミリタリーなど、私の好きなものをひたすら詰め込んだ作品だ。とっつきにくく、重い話。なかなかいないが、これが好きな人はきっと私と趣味が合う人だろうと思う。
伝えたいことは全て作品内で吐き出したつもりだが、折角のあとがきなのでキャラクターについて語っていこうと思う。

ニコライ・フォン・ヴィノクール
私は彼を犯したいがためにこの話を作ったと言っても過言ではない。ベタだが、プライドの高い美人が凌辱される話(男性向け作品でいう女騎士を犯す「くっ殺」的なやつ)が私は大好きだ。
元々彼に軍人という設定は無く、体も細い青年をイメージしていたが、ミハイルとの出会いを考え直す過程で軍人という設定になった。
作品中でどこにも書いてないが、ニコライは生まれつきゲイという設定だ。欲望が表に出ていなかったため彼自身もそれに気づいてはいなかった。彼が自分がゲイである自覚を持ち、それに苦しむのはこの話の後になるだろう。

ミハイル
ニコライの攻役として作ったキャラクター。最初は勿論、彼に受をやらせる予定なんて全くなかったのだが、書いてるうちに可愛くなってきてリバキャラになってしまった。
ミハイルの過去のことは色々考えているのだが、その話を書くかどうかはこれからの私の気分次第。彼のことなのできっと波乱万丈な生涯だったのだろう。作品中でもチラホラ出ていた、「誰がミハイルを最初に女にしたのか?」という部分は自分でも是非書きたいと思っている。

レオ・クルツ
レオ君は一時期この話の主人公にしようかとも思っていた。しかしこの話は「ニコライがミハイルを通して成長する話」で、レオ君はニコライの兄的存在ということで落ち着いた。
もしかしたらこの話の中で一番頑張っているのはレオ君かも知れない。彼がいなかったらこの話は何も広がらなかっただろう。ありがとうレオ君。
それにしてもニコライのレオ君好きっぷりはミハイルが可哀想になるレベルだと思う。レオ君は絶対ゲイにならない子なのでニコライに恋愛感情を持つことはないが、ニコライはこの話の後、レオ君を恋愛的な意味で好きになってしまうかも知れない。

ウラジミール・ダニロフ
彼はディーマという愛称がウラジミールという本名からあまりにも離れていたため、最初から最後までディーマと表記していた。書き始めた頃は彼をまさか主要キャラクターにすることになるとは思っていなかった。
ディーマも絶対にゲイにはならないキャラクターだ。レオ君とは末長く友達として仲良くやっていてほしい。
ちなみに主要キャラクターの中では一番顔面偏差値が低い。可愛い。

ヴァシリイ・フォン・モローゾフ
作品中で後半はヴァーシャと愛称で表記しているが、私は彼をモローゾフと呼んでいる。
モローゾフも最初は主要キャラクターにするつもりはなかった。ミハイルとの絡みのシーンで自分がモローゾフに萌え過ぎてその後も出すことにしてしまったのだ。本当に彼は罪な男だと思う。
モローゾフが強姦された話を書くことが私の中で次の目標となっている。

ナターリヤ・クリベーク
主要キャラクターの中では唯一の女性キャラクター。恋愛フラグは見事に誰とも立たずに終わった。メクるで公開するまでは話の後半は一切出てこないキャラクターだった。
ナターシャと友達の看護師の会話シーンは書いていてとても楽しかった。天使にも腐女子はいるはず、と思って書いていたリアル腐女子っぽい会話だ。
彼女のお父さんのエゴール・クリベークは会話内でのみ出てきたが、彼のこともどこかでちゃんと書けたらと思っている。



それでは最後に、ここまで読んでくださった心の広い読者の皆様、この本を出すのに関わってくださった全ての方々、初めてWordをダウンロードして使い方が分からなかった私に色々教えてくださった優しい方々、本当にありがとうございました。

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