敢えて問うは鼎の軽重



人の権威・実力を疑う。







―――参ったなぁ。
胸中で溜め息混じりに吐き出したそれは、自己嫌悪しか生まないことは知っている。けれど、だからって、どうすればいいんだ。半ばキレ気味に心の中で愚痴る。
静かに隣を一瞥すると、即座に目に飛び込んできたのは大きく開いた胸元。その奥にちらつく豊満なそれに目が行くのは・・・情けないが、男の性か。肩から首筋にかけての白さも、豪華な宝石を鏤めた装飾品の数々も、適度に香しい香水も。
・・・嗚呼、と頭を抱えたくなるくらいに、


「(くだらない、)」


なんて、いつから思うようになったんだろうか。
恐らく昔は、こんな風に隣に綺麗な女性が立っただけでドギマギしていただろうに。


「十代目様。大丈夫ですか? ―――顔色が優れませんわ」
「・・・あ、はい。大丈夫です、少し休めば、きっと直ぐに・・・」


今日は、あるファミリーのボスの誕生日。この女性は、そのボスの一人娘。名前は、ロベリア。
・・・どうやら彼女は、俺に気があるらしい。しかも、相当の惚れ具合だとか―――そんな噂を聞いた気がする。父親と俺の挨拶が済んで以降、ずっと俺にべったりなのは、その噂を裏付けるには十分な要素だった。
いい加減うんざりというか・・・こんな俺のどこがいいんだろう、とか・・・いや、これは自分で言ってて虚しくなるんだけど。


「あの・・・一人で、大丈夫ですから。ロベリアさんは会場に戻ってください」
「十代目様が心配なのです。客室まで、わたくしがお送りいたしますわ」
「・・・いえ、その・・・悪いし、」
「お気になさらず」


率直に「ついてくるな」とは言えなかった。
・・・俺の態度ひとつで、最悪、ファミリー間の友好問題にまで何らかの支障が出てしまいかねない。
彼女に下心がないのかあるのかって言う問題は後回しだ。・・・いや、普通の「男」と「女」として考えれば物凄く重大なことだけども、「そんなこと」よりも重大だから(「そんなこと」なんて一言で片付けたくなんかないけどね!)。


「十代目様は大切な客人ですわ。わたくしが責任を持って介抱致します」
「ははは、・・・アリガトウゴザイマス・・・(いいよ責任持ってくれなくて・・・)」


・・・本当に、頭を抱えたくなる。
ずっと引っ付いている彼女にうんざりして、気分が悪いことを言い訳にちょっと客室に引き篭ってよーかなぁなんて実行してみたら、・・・もう疑うまでもなく、どんどんどんどん悪い方向へ向かっている―――よ、ね・・・。


「(―――澪と、居たいな)」


・・・「彼女たち」に失礼だと、思っては、いる。けれど。
いつだって、俺に付き纏う彼女たちと澪を比較してしまう。そしていつだって、その大きな違いに落胆してしまう。


「・・・十代目様? どうされました?」
「え、・・・あぁ、別に・・・」


そもそも。
―――「俺」じゃなくて「俺の地位」に目を爛々とさせる女性に、マニュアル通りの対応をしろって言われても困る。マニュアルなんて、所詮は紙面に書かれた動かざる定理だ。そんなもの、実際の現場で使い物にならないことくらい判りきっているのに。
無駄に煌びやかな宝石も、綺麗だけど薄っぺらい笑顔も、色香を気持ち悪いくらい増強させる香水も、―――全部、俺にとっては「汚い仕事」を思い起こさせる材料にしかならなくて。
何も着飾ってない素肌とか、どんなに拙くても心から浮かべてくれる笑顔とか、ちゃんと「生きてる」においとか、―――俺は、そういう「女性」に、惹かれるんだよ、って。


「(・・・一度、公言できたらなぁ・・・いや、もうしてるはずなんだけどなぁ・・・)」


澪を隣に、こういう大々的なパーティとかで、はっきりきっぱり言い切れたらどんなに―――。


「十代目様。」
「っ、あ、すみませ―――」


また、意識が思考に沈んでいたことを知り、慌てて顔を上げる。
同時、するりとした指先に頬を撫でられ―――ぞくり、と背筋が粟立った。


「・・・え、」
「わたくしが居るのに、夜空様ですか」
「えっ、あの、」
「・・・貴方が、夜空様を本当に愛してらっしゃるのは存じております。ですから、」


戸惑いに身を引かせると、当然、背後は壁で。―――まさか女性に手を挙げるわけにもいかないし、と胸中焦り。
同時にぴたりと寄り添い、俺の胸元に顔を埋めた彼女の、


「お願いです―――・・・一夜限りで諦めます。貴方の夢に、浸らせてください」


その諦めの混ざった笑顔に、息を呑んだ。







敢えて問うはの軽重









―――あの空前絶後のダメボスが。
と、その端正な顔を思い切り顰めて、それこそ歯軋りする勢いでイライラしていた雲雀。
その不機嫌オーラは、例え彼との接点が皆無な人間だとしても一目で判るほどだった。例えるなら、彼の周りだけ空間に皹が入っているような、そんな・・・まれに見る怒り具合。
それこそ、彼を遠目から見て頬を赤らめていた女性たちでさえ、彼を視界に入れないようにと必死なくらいに。


「・・・・・・・・・。」


こんな彼に話しかけることができるのは、恐らくは同じ守護者のメンバーとボンゴレボスと、夜空くらいか。だがそれはあくまで「話しかける」ことができるという意味で、「宥められる」という意味では―――かの夜空しか存在しないだろう。
そんな時、勇者が現れた。


「・・・雲、どうしたの?」


・・・勇者というには可愛らしい成りだが。
右目を眼帯で隠した彼女は、彼にそっと近付いてそう質問すると、まぁるい目を不思議そうに瞬かせた。が、そんな彼女―――髑髏の言葉にはただの一瞥だけで済ませ、直ぐに興味をなくしたように会場全体へと視線を滑らせる。
―――やはり、居ない。気配も・・・多分、ない。流石にこれだけ沢山の人が居れば明確には判別できないか、そう考えて・・・今度は改めて、チッ、と外に出して舌打ちをひとつ。
それを見て、不思議そうに首を傾げた髑髏に構わず、


「霧、」
「?」
「あの莫迦はどこ」
「ばか・・・?」
「・・・『空』。」


そうこうしている内にも、イライラゲージはどんどん溜まっていくばかり。
気付かないのか気にしてないのか、髑髏はもう一度不思議そうに首を傾げた後(恐らくは雲雀の怒りの原因が判らないのだろう)、雲雀に習って会場全体へと視線を滑らせた。


「・・・いない、ね」
「・・・。使えない女・・・」
「―――・・・、・・・ごめん・・・」


低くなっていく声色に、髑髏は戸惑いつつも小さく謝る。―――それを一瞥し、更にイライラと胸中で舌打ち。彼女の雰囲気は澪のそれと何処か似ているものがあるから、正直、少し苦手だった。
そんな雲雀の胸中を知ってか知らずか、髑髏は考えるように視線を彷徨わせ、


「でも、ずっとロベリアさんと一緒だったのは見てた・・・」
「ロベリア? 誰、それ」


記憶にある、我らがボスの姿を最後に見たその状況を伝えると―――雲雀にしては珍しく、思い切り顔を顰めてはっきりと食らいついてきたものだから、髑髏は驚いた。
・・・いや、このパーティ会場に居る人間で「ロベリア」という女性のことを知らない人間がいた、という驚きの方が強いだろうか。


「―――このパーティの主催者の、一人娘。」
「・・・・・・・・・」
「ロベリアさん、ボスのことがすごく好きなんだって噂。でも―――あの人、今日はずっとボスと一緒に居たから、・・・多分噂じゃなくて、本当にボスの事が好きなんだと思う」
「・・・その女、今、会場内に居る?」
「え?」
「僕はそいつを知らないんだよ。君が探して」
「え、・・・え? でも、」
「探せ。」


戸惑う髑髏に強く言い切った雲雀。髑髏は少しだけ驚いたように肩を竦めてから、雲雀へと向けていた視線をおずおずと会場に向けた。
その視線を会場全体へとゆっくり滑らせる。隅から隅まで一瞥した後、不思議そうに首を傾げた彼女に、―――雲雀は、そっと目を細めた。


「あ、れ・・・?」
「居ないんだ?」
「うん・・・トイレかな」
「は。そんな暢気なものだったらいいけどね」
「え? ―――あ、雲・・・っ」


小さく嘲笑を零した雲雀は、そのまま踵を返して会場を出ようとする。慌ててその後を追おうとした髑髏を片手で制すと、


「君は『ここ』。その女が帰ってきたら、一応、気付かれない程度に抑えておいて」
「え、あの、」
「不安だったら黄色い果物と交代してもいいよ」
「・・・く、果物じゃない・・・っ、それに、交代はボスの許可を貰わないと―――」


その抗議は、果たして彼の耳に入ったかは判らないが。
一番近い出入り口へと向かう為、人込みに消えた雲雀の背を呆然と見詰め、―――髑髏は心配そうに目を揺らめかせた。






* * * *






会場の中に居ないなら、会場の外に居るというのは言うまでもなく。
―――雲雀は現在、会場にと指定されたホールの外に存在する客室の廊下を、ただ、歩いていた。


「(・・・本当に面倒くさい。いい加減学習してほしい。あの莫迦。本当に莫迦。莫迦すぎて話にならない。何で澪はあんな莫迦を、)」


そこまで考えて、一瞬黙り込んだ後、肩を落とす。


「(あんな莫迦だからこそ、好きになったのか。くそ、)」


イライライライラ。治まる気配がさっぱりで、寧ろ逆に増幅してきている苛立ちに、もうその辺の壁でも破壊してしまおうかと考え出してしまう始末。そんな事したら後で澪に怒られるし、綱吉に嘆かれる。嘆かれるのは面倒くさいし、澪にはあまり怒られたくないな、と更に眉根を寄せた。
・・・そして、


「―――・・・」


会場の外に対象を絞れば、その気配のおかげで「彼ら」の居場所が特定できたのは事実だが―――その「彼ら」の居る部屋に辿り着くまでに、どうやら一芝居打たねばならないかも知れない。
一番奥、他の客室とは違う一際大きな扉。その少し手前、廊下の左右に立つ男性二人。
これほど判り易い標識はないな、との皮肉は胸中でのみ。


「・・・申し訳ないが、ここから先は現在、ロベリア様がお休みになられている。休憩なら他の客室を、」
「退け。」


言葉を遮り、かつ不遜な態度で、しかも短く返した雲雀。眉根を寄せた二人の男性は、途端に表情を鋭くした。
当然と言えば当然か。彼らの状況を自分たちに換算して考えると、「この先は澪が休んでるから他の客室を使え」で「退け」の返答だ。自分だったらハラワタ煮えくり返って、この時点で相手を咬み殺している自信があった。
さて、彼らはどんな反応をしてくるのかと思えば、


「失礼ですが・・・パーティの招待状と、身分の確認を」
「―――・・・」


案外冷静に事を運ぶ男たちに、正直、拍子抜けた。
どうせなら銃のひとつでも向けてきてもいいのにな、と思いつつ―――胸ポケットに入れておいた、カードタイプのそれを取り出す。・・・取り出したその指には、雲のボンゴレリングが通っていた。


「・・・、・・・ボンゴレ・・・!?」
「確認するけど、うちのボスがこの先に居るよね」
「っ、・・・いえ、そんなはずは」
「居 る よ ね ?」


声色も、口調も、強さも何も変えず、ただ―――それまでの口調より、ほんの少しゆっくり話しただけだったが。
男性二人は同時に息を止め、見る間に顔を青くする。


「・・・本当に居ないなら、仕方ないか。―――まぁ、もし嘘だったら、それ相応の制裁は覚悟してもらうけど。それでいいかい?」
「「!!」」


ぐ、と息を呑むなり唇を引き締めるなり、それぞれ反応をした二人をただ眺める。
―――数秒の沈黙の後、


「―――・・・御通り下さい」


一人が、硬い表情でそう呟き、目を伏せた。
もう一人も戸惑ったように彼を見るが、ちらりと雲雀が視線を向けるとびくりと震え、最初に頭を下げた彼に習うように―――腰を折る。


「・・・ふぅん、」


ロベリアと綱吉がともに居る、と暗に認めるそれに、静かに目を細めると―――雲雀は小さく溜め息をついてから歩き出す。
頭を下げたまま動かない二人の中央を通り、


「・・・歯向かってくれた方が、楽しめたのにな」


呟いた声は、二人に聞こえたらしく―――けれど、びくりと竦み上がる草食動物には目もくれず、雲雀は更に歩き。
突き当たりにある扉の取っ手に手を添える刹那、


『―――っ、・・・! ・・・っ―――』
「・・・・・・・・・。」


扉越しに聞こえた声に、眉根を寄せて。
その扉を、押し開けた。


「離、れ、て・・・ください!!」
「っきゃ、」


同時に聞こえた叫び声に、軽く驚いて目を見開くと同時、―――ベッド上で壁際に追い込まれたらしい綱吉が、覆い被さる女性を突き飛ばした、・・・のだろうか。中途半端な力で突き飛ばしたからなのか、二人の体と体の隙間は、ちょうど人一人分くらい開いた程度で・・・。
同時、


「「・・・・・・・・・。」」


綱吉と、目が合う。
さぁっと顔を青褪めさせて固まった綱吉の様子を見たのか、そこで女性もやっと気付いたのだろう、こちらを肩越しに振り返り、


「―――っ!?」


今更ながら、顔を赤くして慌てた様子で綱吉から起き上がり僅かに離れ、綱吉に背を向けるようにしてベッドの上で佇まいを直した。
一瞬の沈黙の後、―――雲雀が徐々に纏う苛立ちの空気に気付いた綱吉が、慌てたように上半身を起こし、


「ロベリアさん、会場に戻ってください」
「っ、え、あ・・・ですがっ、」
「いいから。・・・早く戻って」
「・・・っ」


ほんの少しだけ声のトーンを下げ、強めの口調で囁く様に言う。すると女性は―――その目に軽く涙を浮かばせ、傷付いた様に眉根を寄せた。
一瞬俯いたが、泣き出す事はなく。静かにベッドから降りて、綱吉に向き直ると、


「・・・あ、の。十代目様、申し訳―――」
「許さない」
「っ、」
「雲・・・!!」


けれど、その懺悔に応えたのは綱吉ではなく雲雀で。
強い敵意と同時に向けられたそれに、びくりと大きく肩を竦めた女性。―――そして綱吉は、そんな雲雀の行動を咎める様に雲雀の事を叫ぶように呼んだ。
それに顔を顰め、女性を睨んでいたその目を綱吉に向ける。


「君もだよ、大空。今の状況、もし夜が知ったら―――」
「・・・また、夜空様・・・っ」


嗚咽を軽く混じらせ、小さく、けれど吐き捨てるように言った彼女に、綱吉、雲雀ともども彼女を見やる。


「ボンゴレの人は、みんな、夜空様って・・・っ」
「―――ひとつ、いいかな。それは、夜が僕の妹だって知った上での発言?」
「恭弥!!」


―――咄嗟に、黙らざるを得なかった。


「ロベリアさん、ごめんなさい。・・・俺は夜を、・・・澪を、愛してます」
「・・・っ」
「例え、一夜限りだとしても―――貴女の望む夢なんて、見せられません」


そう言うと―――耐え切れなかったのだろうか、ついに涙を一滴零してから足早に部屋を出て行った。
雲雀の横を擦れ違う時、一瞬空気が凍て付いたが、彼女が無事に出て行って―――ほ、という小さい安堵の溜め息を吐き出した綱吉を、


「・・・綱吉?」


雲雀は、思い切り睨み付ける。


「どういう、つもり」
「・・・・・・・・・」
「イライラしすぎて気持ち悪くなるなんて、こんなの初めてだ。胃がぐるぐるして、本当に気持ち悪い。こんなに、―――君をぐちゃぐちゃに咬み殺してやりたいなんて思ったの、初めてだ」
「・・・すみま」
「僕じゃない、謝るなら澪に謝れ」
「―――すみ、ませ・・・」


雲雀は怒りで声が震えていたが、反面、綱吉は雲雀に言われるごとに頭が俯いていき、―――紡がれた声は、悲しみに震えていた。
その声に、更に続けようとした罵りの言葉を押し留め、ぐ、と飲み込む。・・・反則だ、と周囲に当り散らしたくなる気持ちを必死に抑え、唇を噛み締めた。


「いま、すごく・・・澪に、会いたい・・・です・・・」
「・・・っ」


まるで、一縷の希望に縋り付く様な言葉に―――更に、心の中で反則だと叫んで。
胃が捻じれそうな程の苛立ちを抑えるため、はぁっと強めに息を吐き出して・・・備えられているソファに、荒々しく腰掛けた。―――それから、お互い一言も声を出さず、顔を俯けたまま黙り込む。
彼らが再び顔を上げたのは、パーティも終わり、心配して彼らを探しに来た髑髏がこの部屋に辿り着いてからだった。






* * * *






「―――なんてこと、あったよね・・・懐かしいな」
「やめてくださいぃー!!」


顔を真っ赤に染めて「悪夢が!」と叫び、頭を抱える綱吉を見下ろして―――雲雀は、そっとほくそ笑んだ。


「じゃあこの話はやめようか。要求呑むよね?」
「だーかーらぁぁああ!!」


頭を抱えたままぐしゃぐしゃと髪を掻き乱す綱吉に、にやにやと言う擬音が似合いそうな笑みを浮かべ続ける雲雀。


「なかったことにしようって! 決まったじゃないですか、あの場で!! そうでしょう!?」
「そうだね」
「なら!」
「君の一方的な希望で」
「うっ」


言葉に詰まる綱吉に、やはりにやりと笑う。


「そもそも僕は、この件については澪にちゃんと報告するべきだと思ってること、忘れてないよね」
「い、いやあの・・・!」
「この僕の口止め料なんだから、安いはずないだろう。しかも澪に対する口止め料とか。本来なら、どんなに札束積まれても納得しない」
「(確かに・・・)」
「だから、財団に100億」
「恭弥さんゼロ一つ増えてます」
「じゃあゼロひとつ付け足しといて」
「・・・!!」


大きな執務机に突っ伏した綱吉は、唸るように「そんな無茶苦茶な」と愚痴を零した。
・・・そのつむじを見下ろしながら、けれど雲雀は少しだけ表情を緩めたことに、綱吉は気付きもしない。
―――クローム髑髏を通して骸に事の概要を知られ、骸から「彼女」へと事実が伝わっている事を知らないのは、今のところ、綱吉だけらしかった。


「大した戦闘技術すら持ち合わせてない女に、あそこまで追い詰められるなんて。とんだ間抜け話だよ、君プライドないの」
「い、いや、あの、恭弥さんもう止め」
「いや、一応はあるのか。女に襲われかけたなんて知られたくないから隠すなんて、程度の低すぎるプライドだけど」
「あ、えと、恭弥さんせめて」
「今でもあの時のこと思い出すだけで胃の底からぐつぐつと怒りが沸いてくるんだけど。本当に苛立たし過ぎて気持ち悪いよ」
「せめて、せめて殺気は抑えてくださいぃ・・・」

























権威届くは、所詮壇上のみ。





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今回はせいら様からの神ネタでした。せいら様、ありがとうございました!


つっくんの女友達の存在が気になる妹ちゃんと、(妹が気にするから)つっくんが女友達と仲いいことが気に食わない雲雀さん…と言うネタでしたがまったく違う話に。

解せないですよねすみません。

自分も解せぬ。嫉妬する様子を書けなかった。



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