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だから、その最強コンボはやめてくれ
××
ゆっくりと振り返る
なんだか物凄くデジャブを感じたが、今はそんなこと気にしていられない
本当、なんでゆっくりとプレゼントを配らせてくれないものかな
「……あーちゃん」
「久しぶりだな、亜紀」
そこには、不機嫌そうな顔をしたあーちゃんが立っていた
10年も立って立派なヒm…ゲフンゲフン、立派な青年姿になっていた
決してニートっぽいとか思ってないよ、うん
「…本当に、生きてたんだな」
「………」
生きてた、か
確かに生きてたけど、でもそれは風丸亜紀じゃない
この13年は、狩屋亜紀の人生だったから
だから、厳密には風丸亜紀は10年間、どこにも居なかった
「触れられる、んだよな？」
ゆっくりとあーちゃんが私に手を伸ばしてくる
震える手には迷いだあった
だから、
「今度こそ、どこにも行かないように鎖に繋いで置けるんだよな？」
私は、その言葉を聞いた瞬間、逃げ出した
というか、お前もかブルータス
「ちっくしょー!!さっきまでのシリアスを返しやがれ!!」
「あっ、こら逃げんな!まだ繋いでないんだから!!」
「あーちゃんはツンデレキャラだろ!ヤンデレだなんて私は認めないぞ!!」
どいつもこいつも10年経ったらヤンデレになっていやがって!!
なんなの、10年経ったら友人はだいたいヤンデレなの!!
……何それ怖い
「だがどっちにしろメリークリスマスプレゼントフォーユー!!」
「うわぁっ!!」
あーちゃんの顔面にプレゼントを投げる
なんか結構凄い音聞こえたけどあーちゃんだから大丈夫、モーマンタイ
昔からフィッチー達の側にいて胃痛に悩まされていたあーちゃんなら大丈夫、うん
「疾風ダッシュ!!」
まさかツンデレキャラのあーちゃんまでヤンデレ化していたとは……
ん？ということは10年前からヤンデレの兆候があった奴はどうなってるんだ？
××
……あれだよね、気になったからって即行動に移すのってよくないよね
「亜紀ちゃーん、どこに隠れたの？」
茂みの向こう側からメイド服を着たヒーちゃんが私を呼ぶ
くそっ、無駄にメイド服姿が可愛いから出ていきそうになったじゃないか!←
ヒーちゃんにはヤンデレの兆候が10年前からあったから会いに行ってみたら見事に罠にかかりそうになった
流石はヒーちゃんだ、私のことをよくわかっている
「どこにいるのー」
「というか、さっさと出てきてくれ!!」
「いつまでこんな格好しなくちゃいけねーんだ!!」
「そろそろ着替えたいのだが」
まさか、お日さま園みんなでメイド服を着ていただなんて!!←
みーちゃんの恥じらいメイドお団子人妻を見たら即お日さま園に突入したのが間違いだった……
いや、でもあれは誰でも行きたくなるよね
だってメイドだよ？人妻がメイドだよ？何それ萌える
更にふうちゃんやはるやん達もメイド服を着ていてくれてる
オサーム様はその髪型とか、10年のあいだに何をはっちゃけたんですか？…いや、あの人は10年前からはっちゃけてるか
ひとみん監督もメイド服着てるし
くそっ、アイツ等お日さま園全部を使って私を本気で狩る気だ!!
だがこんなところで（萌え）死ぬわけにはいかないんだっ!!←
「というわけで、プレゼンt「漸く出てきてくれたね？」
いつものようにプレゼントを投げて逃げようとしたら、ヒーちゃんがその時を待っていたと言わんばかりの顔をしていた
え？何？何するきなの？
ヒーちゃんがゆっくりと手を挙げ、合図する
そして、その瞬間、
「ヒロトさーん、この人捕まえればいいのー？」
メイド服を着た愛梨ちゃんたちが出てきて鼻血を吹き出して倒れかけた
倒れかけただけだよ、ギリギリで踏ん張ったよ、鼻血は無理だったけど←
というかこれは卑怯すぐる、なんなの、ヒーちゃんは本当に策士なの？ドSなの？
「さすがの亜紀ちゃんでもこの子達からは逃げられないでしょ？」
「流石はヒーちゃんだね、だけど私を舐めてもらっては困るぜ」
「……、いや、鼻血出しながら言われても」
みーちゃんに何かツッコまれたけど気にしない
今更気にしちゃあダメだよ、うん
ともかく、こんな最終兵器を隠していただなんて……
だが、甘い、実に甘すぎる!!
「というわけでプレゼントフォーユー!!」
「えっ!!」
思いっきりプレゼントをお日さま園の奴らに投げつけて逃げる
え？なんで逃げるのかって？
甘いな、みんなして私への認識が甘すぎる
私を誰だと思っているのだ？
あの円堂が居る雷門中で可愛い子を撮り続けた風丸亜紀だぞ？
「貴様らの写真はパンチラから恥じらいまで取るまでに100秒も掛からんわ!!」
たとえどんなに人数が居たとしても円堂が来る前に撮りきる
それが私だ!!
そしてなによりも……
「待ちやがれー!!」
「逃しはしない!!」
皆の目がヤンデレすぎて怖い←
この調子で私は次も生きていられるかな
メイド服+恥じらい＝ビッグバン
（そして風丸亜紀は更なる敵に立ち向かう）
（次回、死亡フラグ!!）
（って、何この不吉な予告!!）
[ 4/6 ]