愛と自由と狂気を混ぜて2で割った物 | ナノ
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あかい、あかい、あかい、まっかなけしき

わたしはそこでそだった

まわりはふかいないしゅう

めのまえではたくさんのおんなのひとがおとこにおそわれてる

ひめいやどなりごえやぜつぼうのおとがわたしのこもりうた

わたしのおかあさんとなのるひとはわたしが5さいのときにわたしをおとこにうった

そのじじつがどうしてもゆるせなくて、わたしはそのときはじめて―――


××


「うーん、どうしたものかなー、これからどうしましょう」


とある路地裏、1人の少女が困ったような顔をしてぼやく

その体は泥や赤黒い何かで汚れており、一見するとホームレスの人にも見える


「やっぱりあそこにはもう戻れませんよねー、ちくしょうなんだよあのデカブツ、何が4番が好きだよ」


近くにあった缶を蹴っ飛ばして壁にぶつけ、苛付いた口調で少女は独り言を言う

空からは雨が降り注いでおり、少女の衣服や頭を濡らし、まるで浄化するかのように少女の体から汚れを落としていく


「うしっ、じゃ、当面の目標はあの男をいかに惨殺するかですね!!」


あくまで明るい口調で、まるで幼子が難しいクイズを解いたときのような、うれしそうな声色で少女は言う


「よーし、そうなったらとことん人を殺しますよぉ!!」


その顔は、まるで天使のようにやわらかく

そして、狂気に染まっていた




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