Double Connection[2/7]

キイ、と遠くで扉の開く音が聴こえた。

浅い眠りから引き戻された意識は、ゆらゆらと曖昧に揺れながら少しずつ覚醒していく。


「アキ」


近づいてくる足音に混じる、俺の名前を呼ぶ声。ああ、アイツが帰ってきたんだなとハッキリわかった瞬間ベッドの軋む音が鳴って、隣に暖かな何かが滑り込むように入ってきてた。

狸寝入りでもしてやろうかなんて思ってるのに両脚の間に脚を差し込まれて、もう逃げ切れない体勢に持ち込まれてる。

そんなことしなくても逃げないのに。

でも、囚われてるふりをした方がいいのかな、と思うこともある。

ちゃんと捕まえておかないと、どこに行くかわからない。そんな風に思わせておきたい。

何もかも委ねてることを曝け出してしまえば、お前は安心し切ってどこかへ行ってしまうんじゃないか。

頭の片隅にあるのは、そんな虚ろな不安。


「ん……」


触れるぬくもりが心地いい。もっと感じたくて身体を捩りながら両腕を伸ばして捕まえてみた。

横向きに抱き合う形になって、耳元で低く囁かれる。


「起きてんの?」


嬉しそうな声がちょっと悔しくて、「ううん、寝てる」と返せばアイツが小さく笑う気配がした。

どちらからともなく唇を寄せ合って、わずかに開いた唇の隙間を縫うように舌が挿し込まれる。

ざらついた感触が一瞬舌に触れたかと思うとすぐに離れて、上顎をくすぐり歯列をなぞっていく。ゾクゾクと背筋を昇ってくる震えを断ち切るようにギュッとしがみついて、咥内をあちこち這う舌を追いかけて絡み取る。


「ん、ふ……っ」


油断した途端甘ったるい吐息が漏れて、慌てて息を吸う。

せっかく捕まえた舌が逃げ出さないように、吸いつきながら何度も唾液を交換していけば、もう口の中は熱く蕩け切ってる。

唇を離して暗闇の中でようやく目を開ければ、至近距離で目が合った。情欲に濡れた瞳が俺をじっと見下ろす。


「……あれ、起きた?」


白々しい言葉に吹き出してしまう。俺は唇を寄せながら、言葉を掛ける。


「おかえり、タケ」


抱きついたままもう一度口づけて、何度も角度を変えて舌を絡めていく。身体がどんどん熱くなって、焦れるような感覚が中心から湧き起こってくる。じっとしてられなくて小さく下肢を捩れば、両手で腰をグッと掴まれて持ち上げられた。

俺は仰向けになったタケの上に跨る体勢に持ち込まれる。




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