二次創作 | ナノ
ぬこになりたい


ぬこになりたい。

もふもふなぬこになりたい。

そらるさんの膝の上でゴロゴロしたい
一日中そばにいたい。


.....それが本望だけど、なろうと思っても中々ぬこにはなれない。

魔法使いに頼んでも、まふてるに頼んでもぬこにはなれなかった

けど、どうしてもそらるさんの膝の上で寝たいから、いっその事

猫のコスプレをして、心までぬこになりきってみる事にした。


ある日に、同じ部屋にいたそらるさんが見える位置まで行った。勿論ぬこになりきって

「......」

そらるさんは、無言でスマホゲームをしていた。

この隙に.....


僕はぬこだ、僕はぬこだ.....

そう自分に言い聞かせた

「......」

ぬこぉ....

......



.....自分は何をやっているのだろう

ぬこぉ...


...段々と自分のやっている事が馬鹿馬鹿しく感じた。

今更ながら、我に返った

「なんか恥ずかしい....」

勝手に赤面していた。


仮に、今そらるさんに膝枕をお願いしても冷ややかな目で拒否される事は、想像がついていた。

だけど、1度でもいいから膝枕をして欲しかった。

「ぬこぉ...」

「......」

もう普通にお願いしようかな.....

その時、


「この、ボケナスが!!」

「!?」

突然、背後から声がした

振り返ると、そこには
まふてるがいた

「...まふてる...?」
「ボケェ!!」

しゅぱっ

そう言った瞬間に、すっとまふてるは消えた。

「...?」

何を言いたかったのだろうかと、思いつつまた振り返った

「......」

「んっ...」

ソファに座っている
そらるさんがじっと僕の事を見ていた

「......」

「......」

僕は変な汗をかいて、
そっと壁の影に隠れようとした時

「...お前、何やってんの?」

影に隠れた僕に聞こえるように言った

「...えっと、...」

変な間を置いてから

「...ぬ、ぬこです...」
「...??」


凄く死にたい

今すぐにでも逃げたい

「......っ」
思い切って、そらるさんの前に出た

「...なに?」

「あ、あの、」

駄目もとで聞いてみた

「膝枕させて下さい!!」
「...は?」

「...チラ」
「え、えっと、」

少し戸惑っている様子だった

「ご、ごめんなさい」
「...はい」

やっぱり

普通に頼んだ方が早いな、と思った

いや、普通に頼んでも同じような反応かも知れない

そう思いながら
付けていた猫耳と、尻尾を握って、その場を立ち去った...。


今度こそは、膝枕してもらおうと

心に誓った。







その後にすぐ、こんな声が聞こえた


「このボケナスが!!」

「......」



なんだろう

空耳かな











ーーーーーーーーーーーーーー

なんだこれ



▼  ▲