13,デートの前日 バスの中にて
火曜日
今日は講習だ。勿論英語の

かけるは英語の講習はいれていない
基本的に1人で学校に行く
バスでは30分程かけて学校に向かう

やっぱり、平日とは違って人は少ない

自分は1番奥の、左側の席に座った

その後に続けて
見た事のある人が前の席に座った

暑い男

と、もう一人友達らしき人が座った

「...今日も暑い」

「死ぬなよ」

「おえ...」

「...吐くなよ」

「大丈夫、エチケット袋はあるから」

そこまでして来なくても、いいんじゃないだろうか

「そういえば、この前の講習、終わったあとどこにいたんだ?」

「あ、あの時?」

「うん」

「あの時はね、具合悪くて、それで、早退したんだ、」

なんだろう、すごく焦っているのが伝わる

「ふーん」

プー

バスが止まった

また何人か、同じ高校生であろう人達が乗り込んでくる

「あ!!」

「?!!ど、どうした?」

暑い男が突然驚いた声を出した

「い、いやなんでも」

「暑さでまた頭がおかしくなったのか」

暑い男と、一緒に学校に行った日は
大変だった

突然椅子に頭を打ち付けるし

頭がおかしくなっていたんだろうな
あの時は

「今は割かし落ち着いてるよ」

確かにそうだな
あの日と比べれば落ち着いているほうだろう

「よ」

「!!?」

乗ってきた人達の中にいた

何とも高校生らしくない『コート』を着ていた

色は暗い茶色
丈は長く、ウエストの部分は細くなっている

そして、何よりも1番目立っていたのは
コートがてかっていた

「よ」と、話しかけられた暑い男は
とても焦っていた

「え、知り合い?」

「おう」

「え!!?...う、うん?」

暑い男って、あんなやつとも知り合いなのか...?

下手なことを言ったら殴られそうだ...

「おーい」



「後ろにいるお前だよ」

...お、俺?

ま、まさかな

「ん?」

「あれ、坂町いたのか」

「知り合い?」

暑い男の友達は
すごく困惑している様に見えた

困惑しているのは俺も同じなんだが...

「お、俺っすか」

「うん」

俺かよ

知り合いでもなんでもない気がするんだが

誰だっけな...

「お前、いつも宮崎かけるといるよな?」

「え、はい」

なんで知ってるんだ?
しかもかけるの名前まで

「そうだよな、やっぱ」

「...?」

「坂町、いるなら言ってよー」

「あぁ、すまない」

こりゃあ事情聴取だな

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