あの顔が
千年公に呼ばれて久しぶりの家族との食事を終えて他の家族が帰り俺とロードだけが残り暇を潰していた。特にする事もなくまだロードに宿題を手伝えとも言われていなくてただロードを見ていたけど、さっきから頭から離れない人間――エクソシストがいた。
「名前・名字ねえ……」
「ティッキー名前がどうしたのぉ?」
「いんや。白い俺の時にたまたま会ったんだよ……前お前から聞いた特徴にそっくりだったし」
「そっかぁ……どうだった?」
ロードの幼なさを醸し出す大きな目に見つめられる。どうだった、か……一番心に頭に残った印象は小悪魔的な笑みと、
「俺をトランプでパン1にさせた」
「キャハハ!何それぇ〜!見たかったなぁ」
お腹を抱えて笑い何それウケるーとか指を指しながら言われてちょっと腹が立つ。俺だってまさか男もいたけど女にパン1にされるとか思ってねぇしされたくなかったよ。
「やめろって……それに」
「それに?」
「やけにあいつの顔が頭から離れねぇんだよ」
「……ティッキー……それって」
今まで笑顔で話を聞いていたロードが急に真顔に真剣な顔になるもんだから身構える。
「なんだよ」
「へーふーん……ティッキーがねぇ〜」
真剣な顔になったかと思えばいつもみたいに意地悪く笑うロード。だから一体なんだってんだよ。すっげぇ何言われるか分かんねぇから柄にもなく緊張してる。
「もったいぶらずに早く言えよ」
「多分だけどねぇ……ティッキー名前に一目惚れしちゃったんじゃない?」
「俺が?」
「うん」
「……信じられないな」
「だって名前の顔が頭から離れないんでしょう?考えられるのそれくらいじゃな〜い?」
「……確かに」
ロードにそう言われると、そうとしか思えなくなる。まじか……俺がエクソシストに惚れるなんてな思ってもみなかった。確かに見惚れる程の美人だったし息を呑んだけどな。
「ノアとエクソシストの恋ねぇ……報われないねティッキー(名前もさすが名字ってだけあって罪作りな人間だね)」
「そうだな。でもまだ信じられない」
「大丈夫だよ。ノアとエクソシストだからまた会えるよーその時に確かめればいいじゃん」
「それもそうだな」
千年公のシナリオも進んできた。次に会えるのもそう遠くないかもな……やばい意外と楽しみな自分がいる。結構重症かもしれねぇな。俺に惚れられたんだ覚悟しろよ?名前・名字
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連載の運命の出会いの後の話。
ティッキーとロードがこんな会話してたらいいなーという妄想。意外と鈍いティッキーはロードに言われて気付く。さすがノアの長子は鋭い。