密かな恋心

風間隊に入ってから数日。まだ慣れないこともあるけどちょっとずつ慣れてきたところ。風間隊の隊室でゆっくりしていたら突然、隊室に訪問者がきた。




「風間さーん!遊びに来ましたー!……あ、あの子が噂の新人ですか?」


「ああ。菊地原こい」


「……はい」


「こいつは元A級部隊の隊長を務めていた名字名前」


「よろしくね」


「うちの新人菊地原士郎だ」


「……どうも」




初対面は別になんとも思ってなかった。ただ、こんな人がA級部隊率いてたんだと驚くじゃないけど意外だと思った程度。頭悪そうだし。




「あ、菊地原くん。こんにちはー今日は1人?」


「……まあ、はい」


「じゃあランク戦しない?」




2回目に会った時、ちょうどランク戦のフロアにいた時に声を掛けられて正直面倒臭かったけどそんな親しくないので断れずに引き受けた。結果は惨敗。やっぱり元A級隊長の名は伊達じゃなかった。




「菊地原くん!また会ったね!ランク戦しない?」


「……面倒だしポイント取られるんで嫌です」


「そんなストレートに言う?面白いねー士郎って呼んでいい?」




何回か顔を合わせるようになりそれなりに話す先輩にもなった時、本音を零すと怒りもせずに笑った先輩。これからちょっとずつ仲良くなった。




「しろー!」


「先輩うるさいです。あっち行ってください」


「……段々と本性表してきたね。そっちの方がいいと思うよ!生意気だけど」


「先輩はもう少し静かにしてください」


「生意気!」




1年経てばお互いの化けの皮が剥がれてきた。先輩は初対面馬鹿っぽい。でも今はうるさくて馬鹿。笑い方も良いように思われようとしてる感じがいつの間にか消えていてなんだか自然と目を追うようになっていた。そして、それが恋だと気づいた時この人はないと思っていた先輩を好きになってしまったことに悔しい気持ちがして先輩に当たるようにキツイ言い方をするようになった。こっちの気持ちを知らないで気に入られ見かけるとすぐ近寄る先輩に腹だたしい気持ち。先輩は振り向いてくれないのに自惚れてしまう。諦められたらいいのに諦めきれない…それほどに好きになってしまう不思議な先輩。それが今の印象。







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連載の特別編。
特別な事が起きた訳ではなく自然に好きになっていったんでしょうね。天然タラシな主人公。
そしてさり気なく裏設定の元A級部隊隊長設定出しました(笑)原作で使うかは未定ですが。ちなみにメンバーはみんな家庭の事情でボーダー辞めてます。
段々と菊地原の口調が分からなくなってきた。
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