「嵐山さんちーっす」
「おっ珍しい組み合わせだな」
「嵐山さん時枝先輩おつかれさまです」
「うんおつかれ」
「おつかれさま双葉ちゃん」
「……どうも。失礼します」
「双葉ちゃん約束忘れないでね」
「わかってます」
「黒江ちゃんってあいかわらず木虎に冷たいよね」
うん、藍ちゃん可哀想。とりあえず撫でといておこば少しは落ち着くかな?と思ったけど駿が来たら大丈夫そうだったからやめた。その後駿と陽介と章平で廊下をあるく。
「うぃーす」
「おつかれさまー!」
「おつかれ〜」
「おーミドリカワに真李愛センパイ」
「米屋先輩」
「いい感じだったじゃんグラスホッパー」
「サンキュ―おかげさまでバッチリ」
歳が近いからかすぐに仲良くなっちゃったなーこの2人。いいライバルにもいいこっちのトリガーの師匠になったかな?遊真にとっては。
「グラスホッパー教えたかわりに勝負する約束わすれないでよ」
「OKOKなんだったら今からやるか?」
「おっいいね〜!」
「グラスホッパーなら私も使えたのに……駿よりも」
「じゃあ勝負しようよ」
「いいよ」
「俺もやりたい」
「はいはい」
「ちょっと個人ランク戦してくる。オサムたちは先に帰ってていいよ」
「あ、先にやってて!」
まだ千佳と話してない。おつかれさまぐらいはいっておきたいので私は残ることにした。2人なら私がくるまで何回もやってそうだし大丈夫でしょ。
「あ、陽介!真李愛と章平くんも!おつかれ〜!」
「おつかれー千佳もおつかれさま」
「あ、ありがとうございます」
「みんな千佳の狙撃にびっくりしてたよーこんな小さな身体にあれだけのトリオン入ってるんだもんね」
もはや、千佳にあったら頭を撫でるのは当たり前のことになってしまった。なんか撫でたくなる顔なんだよね千佳って可愛いし。
「うわ玉狛だ」
「おっ!うってぃー&きくっちー!ひさしぶり〜!」
「今作戦室で見てましたよ」
「玉狛に寝返ったうらぎりものがいるぞー」
「またわざとそういうこと言って〜かまってほしいのか?この寂しがりやめ!」
「いだだだ」
うん、やっぱり栞には口調は厳しいけど(いつものこと)なんか優しい。私にはなんだろーな……あ!容赦がないんだよな……解せぬ。
「しろーっ!」
「げ、嫌な人がいる」
「えー嬉しくない?私は嬉しいけど」
「…………嬉しくないですよ」
「なにその間」
「照れてるだけですよ」
「ちょっと歌川!」
照れてるだけなのか。やっぱり士郎は恥ずかしがりやでさみしがりやなだけなんだね!今になってやっと理解した。今度から接し方かえてみよ。
「今日の試合風間さんも一緒に見てたの?」
「見てたよ。なかなかいい諏訪の使い方だ……って言ってた「でも次はこうはいかない」とも言ってたよ」
「さすがにきびしいね〜」
「単品でまともに戦える駒がクガしかいないんじゃ結局B級止まりでしょ。クガがやられたらおわりなんだから」
「士郎」
「すまん。口が悪いんだこいつはオレは歌川よろしく」
「いえ……」
「はじめまして」
そっか2人は初対面なのか。でも、たしかに遊真とかは本部に遊びにいくから知り合う機会多いけど2人はあんまりだからな。
「よっしゃおれらも個人ランク戦行くか!おまえらも行く?」
「うちはこのあと防衛任務なんですよ」
「そっちほどヒマじゃないんで」
「え、士郎行かないの?ランク戦やろうって約束は?ボコボコにする約束でしょ」
「ボコボコ前提とか。嫌ですよ」
「えー」
なんだ、防衛任務か……せっかく士郎に会えたのにー風間さんとは会えなかったけど。私の中でのレアキャラ遼には会えたんだけど。防衛任務ということで2人とは別れて4人で歩いていた。
「……そういえば三輪先輩ってS級隊員になったんですか?大規模侵攻の最後風刃でぼくたちを助けてくれたって迅さんに聞いたんですけど……」
「いや?あいつはA級のままだぜ?オレらまだ「三輪隊」だし」
「……「風刃はたしかに強力な武器だが性能が攻撃に特化しすぎていて対応力に欠ける。だから基本は今まで通り部隊で戦って、戦況に応じて風刃を投入はさたほうがいい」……三輪先輩は上層部にそう進言したんだよ」
「「えっそうなの?」」
初耳でした。どうやら今後は風刃を本部に置いて必要に応じて適応者の誰でも使えるようになるみたい。で、適応者を集めて風刃を使う訓練を悠一が教えるみたい。まーなにを考えてるんだかあいつは。お、訓練所についたみたい。遊真と駿のランク戦を4人で観戦していた。
「あーだめだこりゃ。やればやるほど勝てなくなるなー」
「よしよし。だんだんわかってきた」
「よねやん先輩トータル何対何?」
「21対9だな」
「それって10本だとどのくらい?」
「ちょうど7対3だね」
「7ー3か〜……まあ前よりはマシだけど……」
「成長したなミドリカワ」
「前半はわりと五分ってたじゃねーか」
談笑していたらさっきまで見ていた影を視界に捉えたので話しかけてみることにした。
「哲治!個人ランク戦?」
「荒船さん……!」
「なんだ。おまえらもいたのか」
「おつかれー」
「どしたの?荒船さん遊真先輩に負けて熱くなっちゃった」
「緑川。てめー俺が負けるって予想してたらしいな」
「オレのサイドエフェクトがそう言っていたのだ」
たぶん、私と修は同じことを考えていると思う。今日はよくあの体勢をみた。いっぱいみた。
「遠距離に逃げてちゃ近距離線は勝てないよ」
「よーしいい度胸だ。ブースに入れぶった斬ってやる」
急に周りがざわざわとし始めた。なにごと?不思議に思って周りを見回していたら出入口に鋼がいた。村上鋼。次の玉狛第二の対戦相手。今や玉狛第二は注目のチームになった。だからかと納得した。
「あの人は……?」
「鈴鳴第一の村上鋼。攻撃手ランク4位」
「荒船さんが攻撃手をやめる理由になった人だよ」
「鋼」
「荒船。こっちにいるのはめずらしいな。試合の録画見たぞ久々に弧月使ってたな」
「見んなよ」
相変わらず仲いいな2人とも。つまり、仲直りっていうか、なんていうか解決したのかな?ならいいんだけど。
「また人がふえた」
「鈴鳴第一の村上先輩だよ」
「「すずなり」……次の玉狛の相手か」
「そうだよ」
鋼がこっちの存在……というか遊真に気づいてこっちにやってきた。
「はじめましてオレは鈴鳴第一の村上鋼」
「どうもどうも。玉狛第二の空閑遊真です。あっちにいるのがうちの隊長のオサムです」
「は、はじめまして」
「よろしく」
「鋼さんも個人戦に来るのめずらしいすね」
「もしかして、遊真の対策しにきたの?」
「そうだよ」
やっぱりそっか。それにしても、遊真の頭も撫でやすい。ふさふさしてる!これこれで撫で心地がいいかも。
「荒船を斬り倒す新人攻撃手。そして荒船に弧月を抜かせたチーム戦術。真李愛の後輩だけあって玉狛第二はかなり手強そうだからな」
「お褒めに預かり光栄だね」
「俺を噛ませっぽく言うのやめろ」
「緑川がいてくれて丁度よかった。対策付き合ってくれよ」
「やだね。たった今負けてごっそりポイントもってかれたとこだもん。今日はもうこれ以上減らせないね」
つまり、私ともやらないってことだよね。あっちから誘ってきたのになんてやつ。まあ、今度ごっそりもらっていけばいいか。
「鋼さんオレでよかったら相手しますよ〜」
「ありがたいけどおまえグラスホッパー使わないだろ」
「ありゃ……そういう対策ね」
「なら私とやる?本来なら敵だけど暇だし」
「真李愛とか……」
「おれと戦ろうよ。直接対策したほうが早いでしょ。こっちもそっちも戦い方知りたいし」
ここで、本来なら好きにさせるんだけど相手が鋼となったら話は別。他のみんなも止める気だし鋼自信もちょっと躊躇してる。
「やめとけ空閑。次の試合が不利になるぞ」
「うーん。口出すのも出さねーのもフェアじゃねー感じがするなーけどまあ荒船さんの言うとおりだ。勝負は試合までとっとけよ」
「ふむ……こりゃ余計に戦いたくなってきたな」
「遊真。それでも鋼と今戦うのは止めときな」
「遊真先輩……」
「わかってるよ。よくわからんが今戦うとこっちが損するんだろ?よーすけ先輩もあらふねさんも真李愛先輩も、ウソついてないってのはわかる。でもだから逆にそれがなんでなのか知りたくなった」
「……………………なるほど……玉狛第二の情報は少ない。対戦してもらえるならこっちとしては願ってない話だ。ただふたつ頼みがある。ひとつ試合は10本勝負。ふたつ5本目が終わった時点で15分休憩をとる。それでもいいか?」
「いいよ」
あーこうなったら遊真は止められない、か。レイジさんとかに怒られないかな?大丈夫かな?そっちの方が心配でしょうがない……だけど私の心配を無視するかのようき勝負が始まった。いまのところは遊真が4で鋼が1。でも、ここからが勝負。
「これで半分終わった」
「「こりゃいける」……と思うじゃん?メガネボーイ」
「!」
「鋼が怖いのは、さっき止めた理由はここからだよ」
そっからの5本は全部鋼がとった。結果、6ー4で鋼の逆転勝ち。本当にやっかいだよねーこの能力。でも、鋼と戦うのが最高に楽しい。んーやりたいなー!
村上鋼