Sweet Lip




「問題ですっ」
「急になんだぁ」



久々のオフ日
フランやルッスーリア、レヴィは各々に与えられた任務

ボスもいつの間にか出かけていた
下っ端共にもそれなりに任務があるし、人気が少ない

休みでもゆっくり出来る日なんてレアだなんて思ってたいた矢先
一番問題を起こしかねない奴が居る事を思い出した

談話室のソファーで寛ぎながらテレビを見ていると問題の種が俺に笑いかける


大体、いきなり現れたかと思ったら『問題です』って
今度は何を企んでやがる



「今日は何の日でしょーか?」
「知るかぁ」
「うわっ、ノリ悪っ」
「何とでも言えぇ」



ベルに付き合ったらロクな事はない
長年の経験から学んだんだ
俺だって馬鹿じゃねぇ



「じゃあヒントな」
「んなモンいらねぇ」



ヒントなんか聞いたら付き合わなくちゃいけなくなる
今日は休むんだぁ!


俺の気持ち何て知らない、いや、知ろうともしない王子様は何処からか取り出したお菓子の箱を目の前に押し付けてきた



「っ…んだぁ?」
「読んで」
「ポッキー」
「今日は何の日?」
「…ポッキーの日?」

「大正解!!」



確かに今日は1が沢山つく日だけどよぉ



くだらねぇー…



てかなんだ?
このポッキーとかいう菓子を買ってこいと言いたいのかぁ?



「第二問」
「まだあんのかぁ」

「これをしてやるゲームは何でしょう?」

「ゲーム?菓子で何やんだぁ?」

「じゃあ質問、スクアーロはこれ食べたい?」

「…いらねぇ」



コイツの菓子なんざ食ったら後で何言われるか分かったもんじゃねぇ

拒否した俺に1人で頷いたベルは俺にチョコが掛かってない所をくわえさせた

って、いらねぇっつったじゃねぇかぁぁ!!



「そのままな」
「(何だよそのままって)」



ソファーに伸ばした俺の脚を跨いで覆い被さってくる体

ち、ちょっと待て何考えてやがる

ベルはペロリと唇を舐めてから妖しげな笑みを浮かべて






「んじゃいただきまーす」




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