精神安定剤
「ちッ、ボスにドヤされんのは俺なんだぞぉ」
この状態だとベルは屋敷についた時には意識を失っていてこの記憶すら残ってねぇだろう
後の事を考えればどんどん気が沈む
何で26の奴の尻拭いなんてしなくちゃなんねぇんだぁ!!
なんて考えてたら
「ドカーンっ」
目の前にはベルと銀のナイフ
ニヤリと上がった口角に冷や汗を垂らしながら何とか身を引いて避け一度体勢を立て直す為に身を隠した
「かくれんぼ?しし…王子に勝てると思ってんの?」
キレてるベルはいつも以上に感覚が冴えている
何とか悟られぬよう体を低くし息を潜め気配を消しながらベルを捕まえるチャンスを伺った