誕生日プレゼント





「ボースっ」
「あ゛?」
「誕生日おめでとっ」
「…あぁ」

「どうせ誕生日だって忘れてたんでしょ?」
「たかが誕生日だろうが」
「ししっ、ボスらしいやっ」

「はっ…」
「んで誕生日プレゼントなんだけど…」
「…酒」
「だってボス酒には煩いじゃん」
「肉」
「肉にも煩いじゃん」

「…いらねぇ」
「えー、つまんないじゃん」
「何がだ」
「王子が」
「…」

「んで、酒と肉以外で何がいい?」
「…ねぇ」
「ボスって物欲ねぇよな」
「俺が欲しいのは最強のボンゴレの座だけだ」
「…まぁ、ボスがどうしてもって言うならあの餓鬼共滅多刺しにしてくっけど?」
「テメーの手なんざ借りなくても俺がやる」

「…そりゃそうか、ボスは激強だし、もし何かあっても一番に頼んのはスクアーロだもんね」

「…」
「どーせ王子なんかよりカス鮫のが頼りになんでしょ」
「…」
「まぁ煩くてカスな鮫だけど一応はNo.2だもんね」

「…何が言いてぇ」
「別にー、ボスは王子よりスクアーロのが好きなんだろうなーって」
「…何でそうなんだ」
「そういや、王子ボスに愛してるって言われた事ないなー」
「…愛してるなんざ普通は言わねぇだろうが」
「好きも言われた事ない」
「…」

「…んな呆れた顔しないでよ」
「…」
「…ごめんなさい」
「…ベル来い」
「ん…」

「一度しか言わねぇからな」
「…え?」



「 」





......

(ねぇボス、プレゼント俺ってのはどう?)

(…誕生日じゃなくても貰ってんだろうが)

(王子いつも以上にサービスしちゃうよー)

(…)


『お前だけだ』その一言だけで充分だよ



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