ホントの気持ち





「暑いー」
「暑い」

「蒸れるー」
「蒸れ…蒸れる?何がだよ?」
「頭がだ堕王子」

「は?意味分かんねぇし」
「分からないんだとしたら実は馬鹿でしょー先輩」
「…切り刻まれてーの?」
「もうナイフ投げてんじゃんかよー」
「カエルが悪いんじゃん」
「悪いのはベル先輩でしょー」

「あー、ホント頭が蒸れますー」
「もうちっと通気性良い方が良かったか」
「これでミーが禿げたら先輩のせいですから」
「餓鬼のくせに禿げてるとかマジ笑えんだけど」
「それもこれも先輩が趣味の悪い帽子を被らせるからですよー」

「冬あったけーじゃん」
「でも夏の今は暑さで頭が沸きそーですー」
「んじゃカエルの中にクーラーでもつける?」
「余計重くなんじゃねぇかよ堕王子」
「でも涼しいじゃん」

「一番いいのはこの趣味の悪いカエルを脱がせて貰う事なんですけどー」

「ぜってー脱ぐな」
「…そんなに前任が好きなのかよー」
「ま、まぁマーモンはお前と違って生意気だけど抱き心地良かったし」
「じゃーミーの事も抱っこしてみますー?案外抱き心地良いかもー」
「ちょっ、脚の上乗ってくんな馬鹿っ!重いんだよっ!」
「なら抱っこしてあげますー」



「や、やめろ変態カエル!!!」

「だってミーの良さが分かれば前任なんて目じゃないしこのカエルの帽子だって脱げるじゃないですかー!」

「っ…」
「ほら、遠慮しないでくださいよー」
「してねぇよ!」
「ほらー」




「やめろー!!!」







......
(あれー、あんがい軽いですね、先輩)

(っ黙れ、ハズイ、降ろせ)

(もうちょっとだけー)

(無理)




ホントの気持ち

(こんなことしなくてもホントはお前が一番のだから)







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