色気も無ければ女らしさも無い





身の回りに嫌いなモノが沢山ある

街中のバカップル
付きまとう男
つまんない授業、話

あと教師
特にあのスクアーロって奴


「ほっんと最悪っ」
「あの後そんな事になってたんですねー」


飛び降り騒動から一夜明けた今日
あんな騒動があったんだから当然屋上は閉鎖されていつもとは違う場所、学校内のオープンテラスでお昼をたべている


「あのスクアーロって奴なんか他の教師とまた違った感じしますよねー」

「煩いしな」
「そればっかりだなー」
「声がデカすぎんだよっ」
「でもあの人女子生徒に人気みたいですよー」
「は?あれの何処がいいんだよ」
「ミーに聞かないでくださーい」


何かと情報通(どこからの情報かは知らない)のフラン曰わく、先生の話は一気に全女子生徒に伝わった

カッコイイ
髪がキレイ
口元が色っぽい
何気に紳士っぽそう


「紳士っぽいね〜…ないな」
「ですよねー」
「見る目ねーな」
「ベルこそどうなんですかー?」
「あん?何が?」「昨日、先生と2人っきりだったんでしょー?」
「だから何だよ?」
「何も無かったんですか?」
「ねぇよ」
「…ベルにはよっぽど女らしさがないみたいですねー」
「かっちーん、何だよそれ」
「先生って言ってもまだ若いじゃないですかー」


普通だったら何かあるだろ

平然と言ってのけるフランが良く分からなかった
俺厳重注意くらっただけだぜ?
何期待してんだよ
男ってみんなこんなモンな訳?


「俺は大人で俺を守ってくれそうな人がイイのっ。あんな煩いだけのロン毛こっちからお断りだっての」

「そんなムキになんなくっても」
「ムキになんてなってない。イライラしてるだけー」


そう言ってお弁当を口に頬張ればフランは小さく吹き出して指差した




「それがムキになってるんだってー」







色気も無ければ女らしさも無い

(餓鬼っぽいって言いたい訳?)



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