戦闘開始





年が明けました

スクアーロのお家で2人でカウントダウンをして、新年の挨拶をして
ベッドの中なう

断じてやましい事はしていません


「スクアーロ、動けない」
「寝るだけだからいいだろうがぁ」
「寝返りが打てないって言ってんの」
「こっち向いて寝ろぉ」
「嫌」
「…」
「寝たふりすんなし」


スクアーロとお互いの気持ちが通じて
所謂、付き合い始めて早数週間
関係はあまり以前と変わらないけど何となく最近は妙に抱きしめられる気がする

今だって抱きしめられて寝返りすら打てない状況


「居候は我が儘言うなぁ」
「別に居候じゃないし」
「居座ってんじゃねぇかぁ」
「帰らせてくれないだけじゃん」

「…」
「言い返せなくなったら寝たふりすんの止めろよ」


それでも振り払う事も出来なくてスクアーロの腕に収まってる俺も俺
いや、コレはただ寒いからだけど


「そいや宿題終わったかぁ?」
「スクアーロ見たの?」
「あ゙?」
「俺が宿題した所」

「…やれぇ゙!!」
「っ煩い」


耳元で怒鳴られる
別に慣れたけどやっぱり煩いもんは煩い
もぞもぞ動き出したかと思えば置きっぱなしにしていた俺のスクールバックを持ってきた
なんでそこにあるって知ってんだよ


「どうせ貰った時のまま入れっぱなしなんだろぉ」


御名答

ダンッと出された宿題の山に思わず眉が寄る
夏休みよりはマシだけど、何で年末年始に宿題なんかやんなきゃいけないんだよ
大体分かるからやらなくても大丈夫だし!


「…やだ」
「やだじゃねぇ!教師の前で宿題やらなくて済むなんて思うなぁ!」
「スクアーロ」
「あ゙?」

「王子、もっとスクアーロにギュッてしてて欲しいんだもんっ」
「っ…」
「宿題なんかよりスクアーロのが良いに決まってんじゃん」
「…分かった」


意を決した様に頷いた姿に宿題が免除されると思ったのも束の間、抱きかかえられ、机の前に座らせられる
嫌な予感しかしないんだけど…
宿題のテキストを机に開いて後ろから抱きしめてくるスクアーロ


「あ、あの…スク、アーロ、さん?」
「…これなら宿題と俺と両立出来るなぁ」


耳で囁きながらニヤリと笑うスクアーロに成す術も無く、溜まりに溜まった宿題と戦いが始まった




新学期開始まであと3日






戦闘開始

(学生の大敵)



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