*普段ツイッターでつぶやいているやつ
*名前変換なし


◯貴方は(巳波くんと夢主)で『多分上手く笑えていない。』をお題にして140文字SSを書いてください。
https://shindanmaker.com/375517 より

 彼女との適切な距離感が、いつもわからない。
 優しくすればつけあがり、冷たくしても懲りないかと思えば、突然よそよそしくなって。友人でも仕事仲間でもない、恋人ではもっとない、彼女との接し方に悩まされることは何度もあった。
 ちらりと様子を窺う。私の向かいのソファに腰かける彼女は、スマートフォンを弄るのに夢中な様子だ。この部屋にはふたりきりだけれど、今日は今のところ、まだいつものような告白をされていない。いつも同じようにしつこくされていたら、こんなことを考えなくて済むのに。
「……あの」
「なに?」
「私たちの関係って、いったい何なんでしょうね」
 聞いてから、これではまるで私が彼女に何か求めているようだと気づいた。すぐに「不思議に思ったもので」と付け加える。携帯を見るのに夢中な彼女は、そんな私のことはちっとも見ていない。
「うーん。知り合いかな」
 知り合い。知り合い?
 事実だ。友人というには遠すぎて、仕事仲間というには近すぎる。恋人でも友人でも仕事仲間でもない、そういう相手は、ただの知り合いという。
 決して何かを期待したわけではない。それでも、冷水を浴びせられたような気になるのはなぜだろう。
「あ、でも巳波くんが付き合ってくれたら恋人になれるよ!」
「……お断りします」
 ああ、いつものやり取りだ。そう思うけれど、きっと今、私は上手く笑えていない。
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