(えろ)


チチチ……
朝。ありきたりな雀の鳴き声が、眠っている頭に朝だということを告げる。カーテンの隙間から漏れる太陽の光に目を細めながら、ゆっくりとベッドから降りて床に足を付く。
今日は休日。だから、学校が休みだ。退屈な授業もやらなくて良いし、朝も時間に急がなくても良い。休日というものはなんて素敵なんだろうか。
しかし、今日はいつもの休日とは違っていた。学校での友達であり、親友でもあるナルトと遊ぶ約束をしているのだ。友達と遊ぶだなんて久し振りの事だし、何より気分転換になる。
サスケは、珍しくウキウキと胸を踊らせ、ゆっくりと服を脱いだ。

「……う、っわ」

目の前には大きな鏡があり、そこに映っている自分の姿(正確には、自分の体)に驚いた。
体のあちこちにある赤い点。サスケは元々肌が白いので首筋や胸の辺りにある赤いキスマークがよく映えている。
その点に触れれば、昨日の事情の様子がまるで目の前に映画のスクリーンがあるように鮮明に思い出してくる。
サスケは恥ずかしくなり、早く隠そうと着替えの服に手を伸ばした。その時であった。

「サスケ、今日はナルト君と遊ぶのだろう?起きているの……か…」

ばんっ!と勢いよく開いたドアの先には、起こしに来てくれたのであろうイタチ(この赤い点を付けた張本人)がいた。勿論サスケはまだ服を着ておらず上半身だけ裸のままだ。
見えるのは背中だが、白い肌に赤が点々と映えているのが良く分かる。そして、真っ赤に火照った顔は少し困ったように首だけをこちらを向けている。イタチはその姿に生唾を飲み込んだ。

「イタチっ、入るならノックぐらいしろ!」
「あ…あぁ、すまない」

余程恥ずかしいのか、自覚がないのか。背中を向けていた体を正面に向け(勿論まだ服を着ていない)耳まで真っ赤に染めて、文句を垂れる。

サスケはいつも無防備で困る。
夏に兄弟で街に出掛けた時も、サスケは(夏だったから仕方ないのかもしれないが)薄着で、美味しそうにアイスを舐めて隣で歩いていた。汗で張り付いた服が細い体のラインを鮮明に表し、舌で溶けないように懸命に舐める姿は妖艶で。
周りの通行人に襲われるんじゃないかという思いと、自分の理性が崩れてしまうんじゃないかという思いでハラハラしたものだ。
……と言っても今は冬。そんな事は無いだろうと思っていたら、この状況だ。
今日遊びに行って、ナルト君に襲われたらなんて考えが脳裏に浮かび、思わずゾッとしてしまう。それに、またもや理性との戦いだ。
本当に、無防備すぎて心配になってしまう。
これは過保護か、それとも過剰な弟想いか。

「……なぁ、イタチ。」
「な、なんだ?」

「あんまり見んなよ、恥ずかしい。」

無意識のうちに、ずっとサスケのその姿を見ていたらしい。イタチは慌てて視線を外し、思い切ってポツリと不安を口にしてみた。

「サスケ、今日は遊びに行くのは止めないか?」
「は?」
「心配なんだ。」
「なんのだよ?」
「だから、」

ずかずかと部屋に入っていき、サスケの手を取って引き寄せば、唇に柔らかなキスを一つ。
それは触れるだけのもので、触れたあとすぐに離れる。
サスケは驚きを隠せないのか目を見開き、キスをされた口元に手を当てて、唖然としている。そんな彼の姿に苦笑を浮かべ、イタチはにっこりと微笑んだ。

「こういうの、だ。」

そう言うと、サスケの腰に手を回してゆっくりとベッドへ誘う。そして彼の髪を払い再び唇に自分のものを重ねれば、腰に回している方の別の手で、サスケの後頭部辺りを支える。舌で唇を舐めれば、ゆっくりと彼の口が開いた。そしてその中に舌を滑り込ませると、歯列をなぞり、舌を絡ませる。

そんな濃厚なキスが続く中、ベッドの前で立っていた足がゆっくりと座っていく。ベッドに座った形のまま仰向けになり、頭部を支えていた手は相手の手を絡め、ぎゅっと離さないように握し締めた。
くちゅ、くちゅ。と唾液が混ざり合う音が響くと同時に、飲み込めきれなかったものが口元に厭らしく流れていく。
途中でする息継ぎの時に漏れる熱い息と甘い声が、己の鼓膜に振動し興奮する胸の鼓動をより早くした。
腰に回していた手を、ゆっくりと既に露になっている体を滑らせ始める。
すると、ぴくりと反応するサスケの体。その姿に思わず笑みが零れてしまう。

「…ん、っは…」

まだキスを堪能したいが、苦しそうなサスケの為に口を解放した。すると余程苦しかったのか、はっ、はっ、と短い呼吸を繰り返す。その度に上下する胸がとてつもなく厭らしかった。
未だ呼吸の整っていないサスケの体をやわりと再び滑らせ、それと同時に赤い点をぺろりと舌で舐め上げる。するとサスケの甘い声が小さく零れた。
その光景に口元を緩ませると、小さな彼の突起をくにっと摘んでやる。ころころと手で遊びながら、赤い点に再び点を付けるかのようにカリッと痕を付けた。

「…はっ、あ……ん、欲情すんなっ、て」

あまり抵抗する気のない様子で、力の入らない手でイタチの服の袖を掴むサスケ。火照って桃色に染まった胸を上下に動かせ呼吸をしている。余裕が無くなってきたのか、ズボンを押し上げている彼の自身がそれを主張していた。勿論、それは他人事ではない。
自分の主張しているモノも見ると、自分もまだまだ余裕がないという事が良く分かる。
サスケの額に軽くキスをして、彼のソコに指を一本ぷつんと飲み込ませていく。彼は痛そうに顔を少し歪め、腕を首に絡めてきた。
そんなサスケに意地悪なんて事は出来ず、ゆっくりと丁寧に慣らしていく。一本、もう一本と増していく指にサスケは痛みと同時に圧迫感を覚えた。それ故か、イタチの指を離さないようにぎゅうぎゅうと締め付け、痛みに耐えようとしている。ぴくっ、ぴくっ。と体を震わせながらも、サスケの自身からは白い液体がトロリと溢れていた。


「サスケ、痛いか?」
「…っは……だ、大丈夫…ん、ぁ」
「そうか、俺もできるだけ痛いようにはしないが、無理はするなよ。」

ゆっくりと抜き差しを繰り返すイタチの指。そして痛みを和らげようと柔らかくサスケの自身を掴み、ゆっくりと抜くイタチの手。それは言葉どうり優しく、サスケを気遣っているのが目に見える程だ。
しかしそれは相手にとっては焦らしているのと同じようで。

「い、イタチぃ……ぁ、ん…もう、き…てぇ」
「もう良いのか?まだ慣らしておいた方が、」
「…はぁ、ん……お、願いっ…ぁ、う…」

まだ心配だったが、頬を真っ赤に染めて虚ろな眼差しで見上げる姿でお願いされては、断れる事も断れず。
イタチはゆっくりと指を抜き取ると、自分のズボンを脱ぎ己の自信を取り出した。それはサスケのモノより一回り大きく主張している。
それをサスケの、今まで指が入っていた箇所に当てると、深呼吸をしてからゆっくりと挿入していく。
慣らしたはずのソコは未だ狭く、一気に入れると中が切れてしまいそうだ。ぎゅっとベッドのシーツを握り締め、目を強く瞑り、唇を血が出るんじゃないかと思うほど噛み締めるサスケ。その姿からして先程とはレベルの違う痛みに耐えているらしい。勿論、イタチも油断は出来なかった。
サスケの自身に触れて、力が抜けるように扱いてやる。
ぐっ、ぐっ。と扱けば、痛みと快楽によりサスケは息を荒げながらも力が抜けていく。その度にゆっくりと先を進める。そして漸く奥まで入ったので、そこからゆっくりと抜き差しを繰り返し始めた。と思ったら、サスケがイタチの腕を掴んだ。

「イ、タチ……お願いだ、から…はぁ、…焦らさないっ、で…」
「サスケ?」
「もっと、……はぁ、もっと強く…お願、い」

眉をハの字にして、目に涙を溜めてお願いをするその姿は本当に目を奪われてしまう。我が儘なお姫様の額にキスを落とすと、ぐっと先程とは違う勢いで中を突いた。そして、再び先端まで抜き一気に突く。これを幾度も繰り返していく。

「あっ、あっ、あっ、……んぁ…ぁああ」
「…くっ」

ずんずんと追い込まれていく二人。
幾度も前立腺を攻めたて、途方もない快楽を与えていく。
(お前の望みなら、いくらでも叶えてやりたい)
(そう、それは俺の望みでもあるのだから)
ぐちゅ、ぐちゅと接合部から漏れる音が耳を犯し、開きっぱなしの口から零れる唾液がだらしなく垂れて、真っ赤な頬に伝う生理的な涙。そして快楽に溺れてしまった、その顔。ぷっくりと桃色に染めて膨れ上がった突起に、体中の赤い華。白濁が自身の先端から零れ、飛び散ったものが腹にかかったその姿。
どれもが綺麗で、とてつもなく愛しくて。

「あぁ、イタチっ……イタチィっ!」

「サスケ、サスケ!」

その手をずっと手放したくなくて。
本当に心の底から、愛してる。

「あぁぁ、ああっ!」

サスケは悲鳴と同時に、どろりと白濁を吐き出し、その時の締め付けによりイタチもサスケの中で欲を吐き出した。

はぁ、はぁ。と互いに抱き締めあいながらも、二人とも呼吸を必死で整えようとしている。そして互いに微笑みあい、ぎゅっ、ともっと強く抱き締めあう。

そこでサスケは思い出したように、ふと時計に目をやる。すると、もうすでにナルトとの約束の時間を30分オーバーしており、サスケは焦りを隠せない様子で目を見開いた。事情後の雰囲気に浸る時間など無く、サスケは急いで行かなければという思考でいっぱいだ。
しかし、行くにはまず未だ繋がっているコレをどうにかしなくてはならない。
サスケは、恥ずかしそうにイタチの方へと顔を向けて、

「なぁ。こ、これ抜いてくれねぇか?」
「サスケ、」
「な、んだよ?」

「もう一回やるか?」

ばっちーん!
今日は一段とサスケの掌が鳴った。



愛情ラプソディ






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最終的にナルトが可哀想。

そして、最後まで駄文すぎました;




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