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※社会人恋人設定



風呂から上がってリビングに戻ると、泊まりに来ていた名前が神妙な面持ちで待ち構えていた。


「京治くん……これは何ですか。」
「え。」


テーブルのど真ん中に置かれているのはAV。もちろん身に覚えはない。可能性があるとすれば先日泊まっていった木兎さんだ。そういえば帰り際ニヤニヤしてた気がする。ナースものは木兎さんの趣味だろうか。俺だって見ないわけじゃないけど、今の時代スマホがあるしDVDまで買おうとは思わない。やっぱ女の人ってこういうの怒るのかな。


「京治くんこういうの好きなの?」


弁明するのは後回しにしてとりあえず様子見をすることにしたら、名前の反応は予想外だった。怒るどころか興味津々といった感じだ。女の人がAVのパッケージをまじまじ見るのはいかがなものか。


「嫌だなとか思わないの?」
「え?ううん。男として当然の嗜みじゃない?」


AVに対してヤキモチを妬くのも可愛くていいなと思ったんだけどな。まあ、これはこれでサバサバした名前っぽくて好きだなあと思う。というか名前もこういうの見たりするのかな。俺が名前を想いながらしてるように、名前も俺を思い浮かべて興奮してくれるんだろうか……想像したらかなりグッときた。


「AV女優とどうこうなれるわけないし……京治くんが好きなのは私でしょ?」
「……」


彼女の男前な発言に不覚にもきゅんとしてしまった。
ひとつ年上の名前とは職場で出会った。会社での彼女はバリバリのキャリアウーマンで憧れる後輩も多いが、オフの姿はそこそこだらしない。部屋は多分俺の方が片付いてる。その事については付き合うことになった瞬間宣告されてたから特別驚きはしなかった。むしろ会社での姿からは想像できない無防備な素顔を見られる特権に優越感を感じたくらいだ。


「ねえ……今日は京治くんの好きなプレイしよっか。」


名前の甘い誘い文句が、すごい速さで脳を通って俺の奥深くに響いた。俺は一生名前の掌で転がされる滑稽な男なのかもしれない。それでもいい。せっかく彼女からのお許しが出たんだ、お言葉通り今日は好きにさせてもらおう。




■■
この後30分くらい何にしようか悩む赤葦くん。続きは短編で。

・男性とも対等に渡り合うさっぱりとしたキャリアウーマン
・過去のことや細かいことに執着してうじうじしたりしない
・居心地がよく手放せない存在
・仕事とプライベートのギャップが大きい
・仕事ではピリピリした雰囲気になりがちなのでその反動でラブラブな環境を求める


リクエストありがとうございました!