選択企画(高校編) | ナノ
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2.音駒高校

高校2年生になるタイミングでお父さんの転勤が決まり、東京に引っ越して私が編入したのは音駒高校。
初日はすごく緊張したけどクラスのみんなは温かく私を迎え入れてくれて安心した。
こっちに来て2週間……都会ならではの人の多さに戸惑うことはあるけれど、少しずつ馴染めてきていると思う。


「名字、来週までに部活決めるようにな。」
「はい。」


先生から入部届の紙を渡された。
部活かあ……どうしようかな。一応前の学校ではバレーをやってたけど、そんな上手くないし途中から入るのは少し気が引ける。強制ではないみたいだから部活には入らず勉強を頑張るっていうのもありだ。


「おっと。」
「あっ、すみません。」


ぼんやり入部届の紙を眺めながら階段を下りていたら人とぶつかってしまった。


「いーえ。……1年生?」
「いえ、2年です。最近編入してきました。」
「……ふーん。」


ぶつかった拍子に落としてしまった入部届の紙を、ぶつかった人は親切にも拾い上げてくれた。背が大きい。なんか大人っぽいし、先輩かな。


「じゃ、気をつけてね。」
「ありがとうございました。」















週が明けて月曜日。なだ入部届は提出できていない。今週中には決めないとなあ。


「おっ。」
「あ……。」


朝教室に向かったら、手前の廊下にこの前ぶつかった人がいた。一緒に話してるのは……同じクラスの孤爪くんだ。目が合ってしまってなんとなく立ち止まってしまった。


「いやー、丁度名字さんの話しててさ。」
「え?」


名乗ってないはずなのに名字を呼ばれて吃驚した。多分孤爪くんから聞いたのかな。
でも何で私の話なんてしてたんだろう。孤爪くんとはあまり喋ったことないんだけどな。


「名字さん部活もう決めちゃった?」
「まだですけど……」
「良かったらバレー部のマネージャーやってみない?」
「えっ……」


まさかの部活の勧誘だった。


「バレーわかる?あ、わかんなくても大丈夫。」
「前の高校ではバレー部でした。」
「お、じゃあ丁度いいじゃん!」


確かに、選手じゃなくてマネージャーっていうのもありかもしれない。
ということはこの人はバレー部の人なんだ。もしかして孤爪くんもバレー部なのかな?なんか物静かな印象だったからちょっと意外だ。


「人足りなくて困ってんだよね。ぜひ前向きに検討してくれると嬉しい。」
「……嫌なら無理しなくていいから。」
「おい研磨、お前も勧誘しなさいよ。」
「……」


孤爪くんは多分コミュニケーションがあまり得意ではないタイプだ。こうやって話してる時も私と目は合わせてくれないけど、優しい人なんだとは思う。


「何か聞きたいことあったら俺か研磨に聞いて。あ、俺3年の黒尾ね。」
「はい、わかりました。」


誘ってもらえたのは素直に嬉しいし、マネージャーをやることに抵抗はない。
どうしようかな……。




1.男子バレー部のマネージャーをやる

2.部活には入らない







end≫≫
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