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「よー。記憶戻って良かったね。」
「はい!ありがとうございました。……あの、ケンマさんは……」
「あー……気にしなくていいよ。」


記憶が戻って城に戻る道中、お世話になったネコマ村に立ち寄った。
ケンマさんがくれた鈴のおかげで無事イナリ族の人と会うことができた。直接お礼を言いたかったのに。


「ごめんなー。ケンマさん人見知りなんだって。リツのこと嫌いってわけじゃないから!」
「……うん。」


それに、私がケンマさんに助けてもらったのはあれが初めてじゃない。
1ヶ月くらい前に勝手に一人で森に入ったら案の定迷子になって、泣きべそをかいてたところに遭遇したのは一匹の猫だった。
その時の私は藁にも縋るように猫の後を追いかけた。気がつくと町の手前まで来ていて捜してくれていたアキラと合流することができたんだ。
記憶を失っていた時も同じような状況になった。1ヶ月前の猫も、この前の猫もきっと同じ猫。そして……夢の中で鈴をくれた男の子も、全部ケンマさんだったんだ。


「……やっぱ納得いかない。」
「エッ?」
「私絶対ケンマさんに会いたい。会うまでここにいていい!?」


これだけお世話になっていて「ありがとう」の一言も伝えられないなんて嫌だ。納得できない。


「はははっ!こりゃとんだじゃじゃ馬お姫様だな!」
「クロオさん、いいですか?」
「あー、いいよいいよ。好きなだけどうぞ。外出る時はコイツ連れてって。」
「ケンマさんと根比べだな!応援する!」
「うん!」


絶対見つけてやるんだから。





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この先書けてないので、書けたらアップします。





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