『通い妻(夫)だってお仕置きするんです!』(ドロップパール)


彼女の一人暮らしの部屋に俺は通っている。
まるで通い妻だ・・・いや、俺は男だから「通い夫」か・・・。
でも、している事は、通い妻と言っていい。

仕事はすごぶるできる彼女。
俺とは取引先の担当者として知り合った。
こちらの希望をとても細かく聞いてくれ、迅速に結果を出してくれた。

凄く綺麗なのに、仕事も出来て、こんな人の彼氏は、よほど凄い男なのだろうな・・・。 と思っていた。
指輪はしていないから、結婚はしていないな。と確認してしまっている当たり、俺も一応男なのだな・・・と自嘲したのは出会ってすぐの事。

俺の担当した企画で取引した会社の担当者が彼女だった。
彼女との仕事が全て終わった数日後、「打ち上げ行きませんか」という誘いの電話にホイホイ出向くと、何故かその場には俺と彼女のみ。
「あれ?」
俺の戸惑う声など聞こえない様に彼女は料理を注文する。
「他に何を注文します?」
急に顔を近づけて話しかけられたので、俺は驚いて、
「いえ、今ので十分です」 と答えるのが精一杯。
「そうですか? 遠慮されてません?」
「はい」

「では、お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
と二人で乾杯をした。
「今村さんにはお世話になりました」
彼女が俺に微笑む。
・・・なんだか、笑顔なんて初めて見たかも?
いつも凛々しく、真面目な顔をしていたのに。
「こちらこそ、内海さんにはいつも助けられてばかりで、本当にありがとうございました」
俺がそう言うと、彼女は満足そうな顔をした。

彼女は、ちょこちょことつまみを口にしながら酒をどんどん呑んでいく。
その姿に、大丈夫?と心配になる。
「あの、内海さん、そんなに呑んで大丈夫ですか?」
「そんなに呑んでます?」
少し睨むように言われてしまった。
十分、呑み過ぎだろ?と思うけど・・・。

食事が終わって。
会計は彼女持ち。
俺は接待されたってことでいいんだよな?
・・・でも、どうして俺だけ?
確かにこの企画は俺がメインの担当だったけれど、他にも何人も担当者は居たのに。
その事を何も聞けないまま別れの時がきた。
「御馳走様でした。 また機会がございましたら、是非 よろしくお願いいたします」
と俺が頭を下げると、彼女は、
「もう一軒行きません?」
と妖艶に笑った。

ホテルのバーで呑んで、酔った俺が、足元がおぼつかなくなってしまって、そのホテルに部屋を取った。
格好悪いが、美人と二人で酒を呑んで調子に乗ってしまったとしか言いようが無い。
「すいません・・・俺は帰れそうにないので、泊まっていきます。
申し訳ないですけど内海さんを送れません・・・一人で大丈夫ですか?」
とクラクラしながらも彼女が気にかかりそう訊いた。
すると、彼女は涼しい顔で、こう言った。
「私の心配をしている場合ですか? 泊まるって言いますけど、フロントまでも行けそうにないじゃないですか?」
痛いところをつかれた・・・。
「・・・そうっすね」
彼女は俺よりもっと呑んでいるのに、平気そうだ。
「私、フロントで部屋を取ってきますから、今村さんはここで少し待っていてください」
少し強めに言われて、俺は、
「すみませんが、お願いします」
と項垂れた。

部屋まで彼女の肩を借りて、ようやく辿りついて、
「ありがとうございました」
とお礼を言って部屋に入り、ジャケットだけを脱いでベッドにそのまま突っ伏した。

バーの支払いも彼女がしてくれた。
・・・あくまでも接待だったんだろう。
と薄れ行く意識の中で寂しさを覚えた。

「ん? はぁっ ああ?」
「あら? やっと起きたの?」
その声に体が固まる。
彼女の声が聞こえるが、姿は見えない。
それよりも・・・この下半身に感じる温かくて気持ちいい感覚はなんだ?

俺は恐る恐る布団をめくる。
っ!?
「えっ!? 内海さん!?」
彼女が俺の下半身をしゃぶっている・・・。
「今村さん、酔い過ぎ。 全然勃たないじゃない」
呆れた様に言われた。
「は?」
勃たないなんて、屈辱的だけど・・・それより何より、この状況はなんなんだ!?
「まだ、酔ってますよね?」
「酔ってます・・・」
これは酔って、都合のよい夢でも見てるのか?
「やっぱり、全然ダメ・・・もう、役立たずね」
と俺の下半身を手で扱いて、彼女は捨て台詞を吐いた。
「・・・す、すみません」
「もう、いいです。 ・・・次はちゃんとしてくださいね」
と言って、彼女は隣のベッドへ移動した。
あ、この部屋ツインだったんだ。と思った。

俺は訳が分からないまま、ズボンを慌てて上げて眠りについた。
「これは、夢だ・・・夢なんだ」
と言い聞かせながら・・・。

朝、目が覚めると、隣のベッドには誰も居なかった。
でも、明らかに使用後の雰囲気は何故だ・・・。
そして、俺の耳に届くこのシャワーの音は何なんだ?
・・・まさか、彼女がシャワー浴びてるなんてこと無いよな?
その時、シャワーの音が消えた。

今度は、ブォーというドライヤーの音・・・。
彼女が、シャワー浴びたってことか?
なんで?
なんで、泊まってる!?
昨夜のは夢じゃなかったのか!?

バスルームのドアが開き、
「あら、今村さん起きたの?」
と、浴衣姿の彼女が・・・。
なんで浴衣!?と焦るのに、化粧を落としても綺麗なままなんだな。と、顔を凝視してしまった。
「・・・内海さん・・・どうして・・・」
「はぁ!? まさか、昨夜のこと全然覚えてないなんて言わないですよね?」
「えっと・・・」
「シャワー入ったらどうです?」
「え?」
「昨夜はそのまま寝たからサッパリしたいでしょ?」
そう促されるまま、俺は重い足取りでバスルームに向かう。

シャワーを浴びながら、「どういうことだ?」と何度も頭の中で考えるが、明確な答えはでない。
・・・彼女に直接聞くしかないよな。

しわしわのワイシャツとズボンを履いて、バスルームを出ると、浴衣姿のままベッドに腰かけていた彼女が怪訝な顔をする。
「なんで、服着てるの?」
「なんでって・・・」
そっちこそ、なんで浴衣姿のままなんだよ!?
「どうせ脱ぐのに、二度手間」
と言った彼女は、俺の腕を引っ張り、ベッドへとなだれ込んだ。

「はぁっ あっ やめっ やめてくださいっ」
俺の口からは情けない声が上がる。
彼女は器用に服を脱がせて、俺を真っ裸にさせ、自分も浴衣を潔く脱ぎ捨てた。
浴衣の中は何も身に着けていなかった彼女。
「うわっ!?  でかっ!」
彼女は胸はかなり大きい。
それはスーツ姿でも十分に分かる程だったが、脱ぐと、驚くほどデカイ。
若い子の様なプルンと上向きとは言い難いが、かなりの迫力ボディの持ち主だ。
それを目にして、俺の下半身は正直すぎる。
・・・しっかり勃起しちゃってるし。
溜息が出そうになった時、彼女が噴出した。
「ぷっ 10代みたい。 胸見ただけでこんなになって」
と俺のフル勃起した下半身を彼女は撫ぜた。
ぶるりと甘い刺激が走る。
「内海さん、ヤバイっすよ」
「何が?」
彼女は俺を横目でみながら、身体を移動して、俺の下半身をペロリと舐めた。
「はうっ」
なんとも情けない声が漏れてしまう。
「んっ 結構、大きいっ 予想外にいいもの持ってるじゃない?」
彼女は笑いながら、手で扱きだす。
「あっ なんでっ あっ」
手で扱きながら慣れた仕草でしゃぶりだした。
舌で裏筋を刺激したり、片手で袋を揉んだり、俺は彼女の行為に翻弄された。
「ああっ 内海さんっ イッちゃいますっ ダメっ」
「イッていいのよ?」
頬張りながら彼女がそう言ったのを合図に俺は彼女の口内に欲望を思いっきり吐き出した。
「あああっ イッく───」
「んっ うっんっ 凄い量・・・結構溜まってた?」
「すいません・・・こういうの久々でした」
俺は情けなさに顔を腕で隠した。
「てことは今は彼女居ないってことでいいですよね?」
「そうですけど・・・あの・・・」
俺は、どうしていいか分からずに声をかけた。
顔は隠したままだが・・・。
「自分だけイッて、『はい、お終い』なんて思って無いわよね?」
「え?」
彼女はまた俺の下半身を刺激しだした。
イッタばかりで刺激が強すぎる。
「ああっ あっ」
「男のくせに声出し過ぎっ」
とキツイ注意を受けて、俺は声を殺す。

彼女に丁寧に丁寧にしゃぶられて、すっかり大きくなった俺の下半身。
ここまで、丁寧にされたこと、今まで無いな・・・。
と快感の中で考えた。
こんな綺麗な人を相手にしたことだって無いのに、その綺麗な女性からの愛撫だけで行為が進んでいくことも信じられない想いだ。

「私の準備はできてるから、挿入れるわよ・・・」
「え!? ちょっとっ!」
俺は慌てた、彼女は俺の上に跨って、そのままズンッと一気に挿入してしまったから。
ゴムしてないのに!?
あっ 気持ちいいっ・・・。
「あっ やっぱり、大きいっ あんっ ほんと 気持ちいいっ 貴方って最高っ」
俺の腹に手を置き、彼女は腰を振り続ける。
ヤバイ ヤバイっ
生でしてるのに、出ちゃうっ!!!
出しちゃダメだと思うと、反対に出してしまいたくなるものだ。
「ダメだっ 出そうっ」
俺が叫ぶと、彼女は、
「何 焦ってるの? ピル飲んでるに決まってるじゃない?」
と余裕で腰を振り続けた。
・・・えっと・・・それは・・・膣内で出してもいいってことですか?
「あっ あっ ほら、貴方も腰振ってよ」
軽い命令をされて、俺は彼女の腰を押さえて、下から彼女を突き上げた。
「あはぁぁぁんっ いいっ 気持ちいいっ あっ あっ もっと もっと激しくしてっ」
彼女の妖艶な姿を目に焼き付けながら、俺は一生懸命腰を振った。
出してもいいなら、もっと気持ちよくなりたい。

「あんっ あんっ あんっ」
「ああっ 内海さんっ すいませんっ 俺 もうっ」
彼女の腰をしっかりホールドして、俺は彼女の最奥へ精を吐き出した。

あ・・・初 中出しだ・・・。
今までの彼女はピルを飲んでいる子はいなかった。
いつだってゴムありSEXが当然だった。
初生SEX、初中出しがこんな綺麗な人相手なんて・・・俺、明日死ぬんじゃないか?と不安になる程の幸運だ。

彼女は俺の上から下りるとすぐにバスルームへ向かった。
俺はティッシュで下半身を拭き、しわしわの服に袖を通す。

身なりを整えバスルームから出てきた彼女は、一段と綺麗に見えた。

「内海さん・・・あの・・・これは、どういうことでしょうか?」
「そういえば、二日酔いじゃないんですね?」
と彼女は世間話みたいに普通に会話をしだす。
「いつもは、昨日みたいに酔ったりしないですし、二日酔いとかにもならない性質なんです・・・」
「そうなんですか?」
「はい・・・で、内海さんはどうしてこんな事?」
「昨日は私も帰るのが面倒になったので、フロントで部屋を取ろうとしたら、ツインしか空いていないって言われたので、同室にしてもらっただけです」
同室にしてもらった?
「そこがおかしいでしょ!?」
「そうですか?」
「だって・・・」
ただの仕事上の付き合いがあった男と平然と同室で寝るなんて・・・。
しかもその寝るが『眠る』じゃなくて、『SEX』の方だなんて・・・。
「今村さんとシタかったからっていう理由じゃダメですか?」
「は?」
「前から今村さんて、優しそうで、いいなって思ってたんです」
「はぁぁぁ!?」
「私、優しい男がタイプなんです。 ・・・それにエッチの相性も良かったし。
私は後悔なんてしてませんけど、今村さんは後悔してるんですか?」
彼女にジッと見つめられて、俺は急いで首を横に振る。
「後悔なんて少しもありません!」
「なら、いいじゃないですか?」
「・・・あの・・・」
「はい?」
「えっと・・・お付き合いをしていただけると思っていいですか?」
一夜限りでは無く、今後も継続した付き合いをしてくれるということだろうか?
「今村さんが私を受け入れてくれるなら」
彼女は笑った。
「受け入れます! どんな貴女でも、全て受け入れるので付き合ってください!!!」
俺は直角にお辞儀した。
「はい、よろしくお願いします」

そんな風に、とんでもない始まりだった俺達。

それから、デートをする度に俺の部屋でSEXしたが、いつも彼女が主導権を握っていた。
俺が主導権を握ろうとすると、
「私は、これが好きなの」
と、言われて、俺は 時には手首を頭上で縛られる時まであった。
泣かされた事もある・・・。
俺のケツに彼女がバイブを突っ込んだ時のことだ。
ローションやバイブを通販したと嬉しそうに言った彼女。
彼女から 俺の家に 荷物が届くから受け取りよろしく。と言われて俺はウハウハ状態だった。
やっと、彼女をヒーヒー言わせることが出来る!と思って。
だけど、実際はそのバイブは俺のケツ用だった訳だ・・・。
本気で泣いた・・・泣きながら啼いている自分に嫌悪した。

いつも俺の部屋ばかりだから、彼女の部屋に行ってみたい。と頼むと、彼女は
「汚いけどいいの?」
と言った。
そんな事を言っても、そんなに汚くは無いだろうと思っていた。
仕事も身なりも完璧と言っていい彼女。
家庭でも完璧主義者なのだろうと想像していた。

「・・・え?」
「だから言ったでしょ? 汚いけどいいのって」
彼女は悪びれることなく言ってのけた。

汚いと言われても、ここまで酷いと想像するか普通!?
脱ぎ散らかされた洋服。
食べたままになっている弁当のケース。
かろうじて干してあるバスタオルは洗濯した後の物だよな?
まさか、拭いたままただ干してるなんてこと・・・。

俺の部屋に来ても彼女は料理等をしたことは無かった。
いつも外で食べてから俺の部屋に来てSEXしていたから。
だけど、ここまで家事をしない人だとは思っていなかった。
「私を嫌いになった?」
彼女の挑戦的な顔に疑問を持つ・・・。
どうしてそんな態度なんだ?

・・・思い出した。
俺は『どんな貴女でも、全て受け入れるので付き合ってください!!!』と彼女に言ったのだ。

それから俺は、彼女の部屋の掃除をし、洗濯をし、料理を作る。
彼女から合鍵を受け取り、彼女が遅くなる日でも彼女の為に晩飯を作って待っている。
・・・と言っても、料理はそんなに得意じゃないから、惣菜を買ってきて皿に盛りつけたり、冷凍食品を活用する事が多いけど。
そんな手抜き料理でも彼女は文句を言わず、食べる。
まぁ、今までも弁当などを食べて生活していたんだから文句なんてないよな?

俺は彼女の通い妻(夫)。
いっそのこと、本当に結婚して俺を兼業主婦(夫)にしてくれないかな?
・・・きっと彼女の方が稼ぎがいいし、俺なんか、プライド捨てて通い妻(夫)でもしないと彼女とは付き合っていくことすら難しいと自覚している。
だから、お互い仕事をしていても家事は俺の担当でもいい。
そこまで想っている事を彼女は何処まで理解してくれているだろう?

「疲れた〜」と帰ってきても、ベッドの中では相変わらず主導権は彼女。
・・・ちょっと、不満はある。
俺だって、彼女を啼かせてみたい。
だけど、彼女の性癖がそうなのであれば俺は従うのみ。
彼女が気持ちのいいSEXをしてあげたいから。
俺だって、結局はイッてるんだから気持ちいい訳だし。


基本、彼女への連絡は俺から。
『今日は飲み会あるんだ。 だから、そっちへは行けない。ごめんね?』
とメールすると、
『飲みすぎ注意』
とだけ返事が来る。
あの打ち上げの日の失態を見られている俺としては、何も言えなくなる。
酔って帰れなくなったんだから。
でも、あの失態がなければ彼女とは始まっていなかったんだろう。
・・・だけど、彼女は、あの日 会う約束をした時点ですでに俺に好意があったんだよな?
だから、打ち上げと言いながらも二人きりだったんだよな?
何故・・・?
考えれば考えるほど、彼女が自分に好意を抱いた気持ちが分からない。
優しい男がタイプだと言っていたが、俺は正にそれだけの男だと思う。
優しくて格好いい男が彼女には似合うのに・・・。
彼女に好かれた事は、俺の人生の七不思議だな。 あとの六個はまだ分からないが。

会社の同期との飲み会が急に流れた。
同期数人で久々に飲もうと言っていたのだが、ある課の数人が急な残業になってしまったから。
すぐに終わるようなら待っていようと思い、数人でロビーで話をして待っていたが、思いのほか時間がかかるようだ。
店を予約していた訳でもないから、後日にしようとなった。

俺は急いで彼女の家へ向かう。
今日は行けないと伝えてあるので、彼女はきっと弁当などを買ってくるはず。
その時に俺が家で帰りを待っていたら、驚くだろうか?
それとも、「来るなら来るって連絡してよ! ご飯買ってきちゃったじゃない!」と怒るだろうか?
だけど、きっと、買ってきた弁当に手をつけずに、俺の作った飯を食べてくれるのだろう。
そういう些細な事で俺は彼女の愛情を確認したかった。

エレベーターを下りると、まっすぐに廊下が見渡せる。
彼女の部屋の玄関ドアが開いたのが見えて、「え? 俺が来たの分かった?」なんて思っていると、スーツ姿の男が出てきた。
俺は、廊下で立ち止まる。
その男は、玄関の中に向かって、笑顔で何か声をかけてから、ドアを閉めた。
突っ立ったままの俺を訝しげな表情で通り過ぎた男は、俺よりも随分と背の大きく浅黒い肌と真っ黒な髪の男らしいという感じの人だった。
・・・俺とは正反対。
俺は、男のくせに白い肌で、天然で薄茶色の髪だから。

今はまだ20時前・・・彼女が残業して帰ってきた時間だろう。
彼女の部屋からあの男が出て来たという事は、仕事帰りに送ってもらったのか?
・・・そう思いたかった。

俺は合鍵を使って部屋に入る。
「今村さん来たの?」
「・・・うん」
「なんで? 飲み会は?」
「来ちゃダメだった?」
「私が質問してるのよ。 飲み会は?」
「流れたんだ、残業が入った奴らがいたから」
「そう」
「・・・ご飯食べた?」
「コンビニで買った」
「そう」
「今村さんは?」
「家に帰ってから食べる・・・じゃあ、今日は帰る」
「そうね。 帰って」
俺は唇を噛みしめた。

今日は泊まって行けとは言ってくれなかった。
いつも帰りの遅い彼女を待っていると終電を逃すことが多い。
だから、俺は自分の部屋より彼女の部屋にいる日の方が多いくらい。

・・・どうして?
さっきの彼女は、ルームウェアにカーディガンを羽織った姿だった。
ベッドルームのドアが開いていて、いかにも今 使いましたという状態の布団が目に入った。
酒を呑んでも顔を赤らめない彼女の顔が火照っていた。

・・・どうして?
あの男に抱かれたの?
俺では満足できなくなった?
いつも、そうだったのだろうか?
俺が、彼女の部屋に行かないと言った日は、他の男を部屋に呼んでいた?

俺は、何をしてきたのだろう。
多分 彼女は今まで、男を部屋に入れる環境ではなかったはずだ。
あの部屋の状況を考えればそれが当然。
だけど、俺が通う様になって、部屋はある程度綺麗な状態を維持している。
それが裏目に出た。
綺麗な部屋なら男を呼べる・・・他の男を呼ぶ環境を俺は自ら演出してきたのか・・・。

そう思うと何も考えられなくなった。
彼女を責めれば良かったのか?
他の男が部屋を出たところを見たぞ!と・・・。

そんな事しても、彼女のとった行動を変えることはできない。
・・・彼女にとって、俺はその程度の男だったのだと、やっと判った。

毎日していたメールはしなくなった。
このまま自然消滅でもいいと思っている。
彼女に「その程度の男のくせに」「寂しそうだから相手をしてあげた」「便利そうだから付き合ってあげた」等と罵られるくらいなら、いっそこのまま・・・。
そう思ってしまう俺は本当に臆病者だろう。

それから1週間程して、彼女からメールが来た。
・・・別れ話かな?とぼんやりと思う。
確認すると、
『最近どうしたの? 部屋が酷い事になってるけど』
という内容。
本当に笑ってしまう。
結局俺は彼女の家政婦(夫)だったのか。
無視を決め込み、俺は同僚の植嶋さんと一緒に居酒屋に向かった。

「今村君、どうしたの? 元気ないね?」
「うん・・・まぁ、色々あってさ」
「仕事、そんなに忙しい時期だっけ? この前担当してた企画は終わったよね?」
「ああ、うん・・・」
「プライベートで色々あるの?」
「・・・はは」
俺は苦笑する。
「もしかして、結婚決まった!? 相手の親に挨拶とか? 大変なんだってね、そういうの」
と、楽しそうに植嶋さんは俺の顔を覗きこむ。
「結婚!? 決まるも何も、相手が居ないよ」
「え? 今村君は彼女と半同棲してるって噂で聞いたけど?」
・・・どこで人に見られているのか分からないものだな。
彼女の部屋がある駅に頻繁に現れる俺を見ている人がいるのだろう。
「同棲なんてしてないよ」
「そうなの? 凄く綺麗な人と歩いてたって聞いたこともあるんだけどな〜」
「そう?」
彼女と一緒の時も見られてるのか・・・。

前に流れてしまった同僚の飲み会。
植嶋さんと一緒に店の中に入ると、
「お〜、今村 浮気か? やるな〜」
と笑われた。
「会社を出る時、たまたま植嶋さんと一緒になっただけだよ」
「そうよ。 だいたい、今村君て浮気できるタイプじゃないでしょ〜」
と植嶋さんは笑った。
悪かったな、浮気相手が見つからない様な男で!!!

それぞれの近況を話しながら、パワハラだセクハラだという冗談まじりの愚痴が飛び出す。
散々騒いでお開きになった。
二次会に行く!と騒いでいる人達に、
「俺は帰るよ」
と、その場を離れた。

家について、シャワーを浴びて出てくるとスマホがチカチカと光っている。
確認すると彼女からメールが来ていた。
『返事もよこさないなんてどういうつもり? 今日はもう寝るから明日連絡して。 
こんなに悪い子にはお仕置きが必要かしら?』
・・・は?
お仕置き?
誰が誰に?
彼女が俺に?
何故?
俺が彼女にするべきだろ!?

俺の中の何かがブチンと切れた。

以前 俺に使われたバイブを鞄に入れて、俺は着替えてから家を出た。

彼女の部屋があるマンションの前で、彼女の部屋に明かりがついていないことを確認した。
彼女が寝ているところを襲ってやる。
手首を縛って、裸にして、バイブを突っ込んで、写真を撮って、脅してやる!
「今度、他の男と寝たらこの写真をネットにバラ撒いてやる」と。

合鍵を使って彼女の部屋にそっと入ると、以外にもそんなに散らかっていなかった。
では、何故あんなメールを寄こしたんだ?

寝室を確認すると彼女は一人だった。
もしかしたら他の男が一緒に寝ているなんて事・・・と少し思っていた。
だけど、部屋が酷い状況だとメールしてきたから、他の男を呼ぶことはないだろうと思ったけれど。

そっと彼女に近づき、持ってきたネクタイで彼女の手首を結ぶ。
あまりきつくすると彼女が目覚めてしまうかもしれない。
布団に潜り込み、ネグリジェを脇まで捲り上げ、ショーツを足から抜く。
そこまでの準備をして、彼女の顔を確認するが、スヤスヤと眠っている。
最後に俺は持ってきたもう一本のネクタイで彼女の目元を覆った。
「ん・・・んん」
彼女が身じろぎする。
起きたか?
部屋の明かりをつけ、布団を捲ると・・・。
彼女の裸が俺に晒されてた。
いつも俺からは触れさせてもらえず、彼女の好きにされてきた。
今日は俺が彼女を好きな様にしてやる!
これはお仕置きだ。 俺をコケにした彼女へのお仕置きなのだ。
「ん? さむっ」
彼女の意識がハッキリと覚醒した様だ。
「え? 何? あっ え? 何これ? どうなってるの?」
彼女の視界は遮られて、手首が結ばれている。
肌に触れる物が何も無いことは十分に理解できているだろう。
誰に何をされているのか分からずに恐怖を覚えているはずだ。

俺は彼女の豊満な胸に指を這わす。
「やっ! 何? やだっ」
ジタバタと足を動かす彼女。
足を動かせば動かすほど秘所が見えてしまっているのに。

胸に舌を這わせると、
「ちょっと! なんなの!?」
と怒っている。
構わずに、胸を揉み乳首を舌で何度も往復する。
俺の手では納まりきらない大きさの胸。
いつもこんな風に揉みたかった。
彼女の胸をベロベロと唾液で濡らした。
そして、俺はズボンを下ろし、半勃ちになった下半身を彼女の胸の間に挟む。
「やだってば! いい加減にしてっ」
彼女の怒りなんて構うものか。
彼女はこんな状況でも恐怖より怒りがこみ上げる人なのだろう。
・・・そりゃあそうだよな。
性に対しては奔放な人だ。 犯されることより、自分が主導権を握っていないSEXを不快に思っているのだろう。
彼女の胸を中央に寄せながら俺は腰を振った。
はぁ、気持ちいい。
溜まっている俺は情けない事にすぐにイキそうになった。
そして、身体を移動して彼女の顔面目がけて射精した。
「あっ やだっ なんなのよ!」
あ、ネクタイにもかかってしまった・・・。

それから、彼女の秘所を明るいところでよくよく観察して、丁寧に舐めた。
「はぁっ あっ やだっ あんっ やっ」
彼女の口からこんなに甘い声を聞けて興奮してしまう。
いつも彼女が「気持ちいい」「大好き」と言うのは、俺の下半身が自分に挿入されている時だけ。
彼女にとって俺は、命のあるバイブと同じなのだろう。

彼女の膣内に指を突っ込むと中はぐしょぐしょ。
あらゆる方向に指を動かせると、
「ああんっ はぁっ」
と彼女の声が高くなった場所を見つけた。
ここか・・・。
重点的にそこを攻めた。
「あっ だめっ やっ あんっ あんっ あんっ はぁぁぁぁんっ」
彼女が潮を吹いている姿を初めて見た。
シーツに大きなシミが出来ている。
力を失った彼女の足を開き俺は鞄から出したバイブを一気に彼女の膣内に突っ込んでやった。
「やぁぁぁっ」
スイングをMAXにし、バイブを出し入れする。
「いたぁいっ あっ やだっ やめてっ」
奥へ入れすぎたのか彼女から初めて苦痛の声が上がった。
俺は構わずにそのまま何度も何度も彼女の最奥を攻めた。
「いやっ 痛いっ ああっ あああっ」
苦痛の声が大きくなってる。
止めなければ、そう思うのに、止められない。
彼女の膣がこのまま壊れてしまえばいい。
そうしたら他の男と もう寝れなくなるだろ?
そんな残酷な考えが頭をよぎっている。
その時、
「もう 止めてっ 今村さんっ こんな物じゃ嫌なの!」
と彼女が言った。
レイプ魔が自宅に侵入したとは思っていなかったか・・・。
いつもの俺では考えられない行動だから、俺では無い誰かにされていると思っているのでは?と思った。
そうだとしたら、本当に股の緩い女だな。と思うほどの抵抗しか見せない彼女に苛立ちを感じてもいた。
だけど、相手が俺だと思っていたならそれも頷ける。
・・・ここで、他の男の名前が出なかった事に安堵している俺が居た。

俺はバイブを彼女の膣内から抜き、目隠ししていたネクタイを外した。
「今村さん、全然連絡寄こさなかったくせに、欲求不満になったの?」
彼女は怒っている表情で俺に訊く。
俺はただ首を横に振った。
「手首も外して」
彼女に言われて俺は素直に彼女の手首のネクタイを外す。
すると、彼女はいきなりパシンと俺の頬を叩いた。
左頬がジンジンとした・・・でも、当然のことだ。
俺は何も言わずに、立ち上がり、パンツとズボンを履いてベッドルームから出ようとした。
「どこ行くの?」
「帰る」
もう二度と彼女の部屋にく来ることはないだろう。

この部屋に着く前までは、彼女の恥ずかしい写真を撮って、他の男と寝るなんてことさせない様にしてやろうかと思っていた。
だけど、こんなに冷静な彼女を見てしまったら、彼女には敵わないと思った。
こんな卑怯な手を使って彼女を俺に繋ぎとめたって、彼女の心まで俺に縛り付ける事はできないと解ってしまった。

「続きしないで帰るの?」
驚いて振り向くと彼女は妖艶に笑った。
・・・続き、してもいいだろうか?
もう最後なんだ。 もう一度彼女の膣内に挿入したい。

俺はズボンを膝まで脱くだけで、すぐに彼女の膣内に自分自身を突っ込んだ。
「あっ あんっ あんっ」
彼女の足を開かせて彼女の中に出たり入ったりする自分自身を見る。
ああ、こんな風に彼女が下になっている体勢、初めてだな。と思った。
自分の好きな様に腰を振り、俺は彼女の膣内に果てた。
ズルリと抜き取ると俺の精子が彼女の膣口からとろりと溢れる。
・・・エロっ・・・俺はその光景を目に焼きつけた。

そして、今度こそ部屋を出ようと立ち上がる。
「最近、どうしたの?」
ベッドに横になったままの彼女が言った。
「今日は、ごめん」
「・・・うん」
「あっ これ、返す」
俺は彼女の部屋の合鍵を彼女に返そうとした。
「何?」
「本当にごめん」
「は? こんな事しておいて別れるって言うの?」
「え?」
「合鍵返してきて、別れたいって事?」
「だって・・・こんな俺、嫌になるだろ?」
「まぁ、私の好きなプレイじゃないけど・・・?」
「プレイ!?」
「え? プレイでしょ? 『放置プレイ』に『レイププレイ』」
「放置プレイ?」
「違うの? 最近全然連絡寄こさなかったでしょ?」
「・・・あの、その事、放置プレイしてるって思ってたの?」
「何? もしかして、それ始めた時から別れようって思ってた?」
「・・・」
「別れたいの?」
「・・・今のこの状況の写真撮って脅してやろうかって思ってた」
「はぁ? 撮ったの!?」
「撮って無い! 撮って無いから!」
「・・・で、なんで急に?」
「だって、俺以外の男がこの部屋に来てた」
「はぁ!?」
「見たから・・・背の大きな男の人がこの部屋から帰って行くの」
「え?」
「俺が飲み会だったのが流れた日だよ!」
「ああ、あの日? あれはただの部下よ」
「部下が部屋に来るかよ!?」
「・・・信用されてないわね〜」
「できる訳ないだろ? あの時の貴女は部屋着だっただろ?しかもベッドが乱れてたの俺は確認した」
「・・・そこまで確認して、私には何も言えなかった訳!?」
彼女が怒りが伝わってきて、俺は委縮してしまう。
「言えなかった・・・」
「はぁ、呆れた男ね。 どこまで自信が無いの?」
自信なんて持てる訳無い。 こんなに綺麗な人が俺と付き合ってくれている事だって信じられないのに。
「あの日、私は得意先回りをしていたの。 そこで具合が悪くなって・・・朝から少し熱っぽかったのよね。 で、そのまま直帰したんだけど、大事な資料を持って帰ってきてしまって」
「え? 資料?」
「だから、部下が取りに来た。 彼は次の日にその資料で変更部分を見直したいからと言っていたの・・・私は次の日 出社できそうも無いって伝えたから」
「じゃあ、あの男の人は本当にただの部下なの?」
「そうよ。 ベッドが乱れてたのは、私が寝てたから」
「なんで、俺に言ってくれなかったの? 具合悪いなら看病したのに!」
「・・・だって、風邪だったら貴方にうつしちゃ悪いでしょ?」
そう言った彼女が愛しかった。
「俺の事、好き?」
「ふふっ 告白したのは私からだったでしょ?」
「違う! 付き合って欲しいって言ったのは俺の方からだった」
「一緒に仕事している時から、優しくて素敵って思ってたわ」
「・・・うん」
嬉しさが込み上げる。
「なんとか貴方と付き合えないかと思って打ち上げに誘ったの」
「・・・うん」
「貴方を酔わせて前後不覚にしようと狙ってたの、だから私はどんどんお酒を呑んだし貴方にもすすめた。
・・・貴方が酔ってくれて、チャンスだと思ったわ」
彼女は俺を酔わせて前後不覚にさせようとしていた? じゃあ、酔った俺にあんなことしたのは最初からの計画だったってことか?
「・・・そうなの?」
「貴方は優しいから、きっと一度でも抱いたらきちんと付き合ってくれるって思ってた」
「あ・・・うん」
それはそうするだろう。 酔った勢いで抱いたので忘れてくださいなんて女性に言える訳が無い。
「なのに、もっと素敵な言葉をくれた・・・『どんな貴女でも、全て受け入れるので付き合ってください!!!』って・・・だから私は貴方に甘えたの」
「うん」
どんな彼女でも受け入れられるけど、浮気は許せなかったんだ・・・それは、俺が彼女を好きだからだ。
「私は家庭的な女じゃないし、性癖もあるし・・・でも貴方は受け入れてくれた」
「うん」
「本当は不満だった?」
「・・・うん」
「そう・・・」
「いつもシテもらうばかりじゃなくて、たまには・・・俺もシたい」
「さっきみたいに?」
「・・・うん、ダメ?」
「・・・たまになら・・・」
「気持ち良かったでしょ? 凄く濡れてたよ?」
「そうね・・・バイブはちょっと痛かったけど・・・悪くはなかったかな?」
そう言った彼女はまんざらでも無い顔をした。

「会いたかったの・・・」
俺の胸に飛び込んできた彼女をしっかりと抱きしめた。
「嬉しいよ」
「会いたくて、部屋が酷い事になってるなんてメールしたの」
「そうだったんだ? 素直に会いたいって言ってくれたら良かったのに」
「・・・そんなの私の性格知ってるなら無理って分かるでしょ!?」
「そうだね?」
俺は少し笑った。

とにかく、たまにでも俺が主導権のSEXをさせてもらえるという希望を聞いてもらえたってことは、『お仕置きは成功した』ってことだな。


そんな風に思っていたのに、後日 
「私を信じなかったお仕置きよ」
と、バイブをまたケツに突っ込まれて散々啼かされるハメになるなんて・・・。
―END―

◆[目次]◆

――おまけ――
●内海:視点
今村さんて、凄く優しい人。 きっと、付き合っている彼女にはもっと優しいんじゃないかしら?
・・・私の事、どう思っているかしら? こんな気の強い女は嫌いかしら?
今村さんとの仕事が全て終わってしまった・・・。 結局、プライベートな話なんて一つもできなかったわ。
だけど、やっぱり、今村さんが気になる。
あの人から、私の全てを受け止めてくれる様な器の大きさを感じるのよね。
今村さんはきっと女性を大切にするだろうし、性的な意味でも私の嗜好を受け入れてくれそう・・・。
違うかしら?・・・今村さんも今までの彼と同じで私の本質を知ったら離れて行くのかしら?
とにかく、何も始まっていないのに悩むだけ無駄ね。
そうよ! 今村さんを誘ってみよう。 そして、一度でもシテしまえばこっちのもの。
きっと今村さんは身体の関係を持った女性を無下にはしないでしょう?
幸い私はお酒に強い。 今村さんにお酒をすすめてホテルの部屋に連れ込んでしまおう。
ああ、あの白い肌に触れられると思うだけで濡れてしまいそう。
今村さん、何時なら都合いいかしら? 楽しみだわ。

●植嶋:視点
同期の今村君は、本当に優しい人。
好きか?と訊かれたら・・・別に。という感じ。
可もなく不可もなく、だけど、性格はとても優しいと思う。
そんな今村君の彼女が驚く程の美人という噂を聞いたと時、「え?」と思った。
だって、そんな美人が今村君のどこに惚れたの?と思ってしまったから。
いたって普通の容姿の私でさえ、今村君とのお付き合いは・・・無いかな?と思うのに。
でも、結婚したいタイプかも?・・・焦がれる様な恋にはならないけど、 穏やかな生活はできそうだもの。 浮気なんて絶対しないような人柄だし。
うん、その辺はすごく信用できる!
美人の彼女も結婚相手として今村君を選んだのかな?
・・・でも、そんな美人を満足させるだけのベッドテクがあるようには見えないけど?
人は見かけによらないから、すっごいテク持ってたりして?
いけないいけない、そんな風に今村君に興味なんて持ったら。
美人の彼女が居るのに、私と寝るなんてする訳無い。
私を選ばない。というだけじゃなく、今村君は絶対浮気しない人だと思う。
・・・やっぱり、結婚相手にはそういう優しくて真面目で仕事もしっかりする人が最高だと思う。
今村君がもっと男らしい容姿だったら・・・きっと好きになっていたんだろうな。
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