休日室内にはパラリパラリとページをめくる音だけが響いていた。 そんな中ヴヴヴヴヴと携帯の鈍いバイブの音が響く。
室内にいた男女の男の方がベットの枕元に置いてあった携帯へと手ををのばす。
「あ、」
カチカチと携帯を操作する男の傍らにいる女はのぞきこんで声を上げる
「何?今日クラスで集まりあったの」
「うん。」
「なんだ、結構可愛い子じゃん、行けばよかったのに」
メール画面には男のクラスの女であろう女の写真とその背景にはいく人の男女とボーリング場が写っている。
「厚化粧で気持ち悪いのだ。」
女から斜め上から撮られたその写真は自分をいかに可愛く見せるか調整されたもので、さらにメールの文章は媚びへつらったもので実に不愉快だ。
「でも、尾浜だって参加してたんでしょ?」
それなのに家でダラダラしてるとかマジだメンズだわ〜と首を振る名前。
こいつのこういう台詞は昔からなので特に反応はしない。
「みんな騙されてるよ。こいつただのヒッキーだよそんなヒッキーに貴重な時間使って告ってんだよ?超時間の無駄じゃね?」
「誰に言ってるのだ」
「あー、こいつはモテるのになんで私はモテないんだー!!」
俺の言葉を華麗にスルーした名前は手にしていた物を放り投げて背もたれにしていたベット、つまり俺の方へ倒れてくる。俺のマンガ……
ぐしゃりと無残に床に着地した俺の数少ないマンガの姿を見て
いつものことといえどこの幼馴染の大雑把な所に多少なりともイラっとする。
「そんなの名前がクズでダメな女だからなのだ」
「クズでダメとかツーコンボ!!」
兵助に言われたら私ももう終わりだーとベットへ飛び込んできた名前をっさと避けて床に落ちたマンガを拾い机の上に置く。
するとテーブルの上に置いてあった名前の携帯が鳴る。サブディスプレイには見知った名前
「あー、ほんと誰でもいいから彼氏ほしー」
携帯が鳴ったことには特にはふれず放置することにしたのか名前は枕に突っ伏して嘘泣きを始めた。
それを枕元に頬杖をついて眺める
そういえば休み前に三郎が言っていたことを思い出す。
まるで俺たちい組と張り合うかのように被せられたろ組の集まり。
それは俺たちい組と同じ日にちで今俺の前で嘘泣きをしている名前はろ組である。
そして先ほどの名前の携帯に届いたメールの主は俺のろ組の友人から
「名前、今日ろ組の集まりじゃなかったのか?」
先ほどとは逆の立場のその台詞に枕に顔を埋めていた名前はチラリと俺を見る
「もしかしたら彼氏ができたかもしれないぞ?」
それなのにダラダラしてるとか、ほんとうダメだなー。と続ければ名前が顔を完全にこちらへ向ける
「今日はダラダラしたい気分だったからいいの」
そして、すぐそばに置いてあった俺が先ほどまで読んでいた本をパラパラとめくり始めた名前の顔を覗き込みっちゅと唇に吸いついた。
「俺も。」
「でしょ?って、あ、携帯とって」
名前に言われた通り少し手を伸ばして背後にあるテーブルの上から携帯をとり名前に渡してそのままもう一つキスを落とした。
「おー、竹谷からメールだー。」
あぁ、今日も平和だな。
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特に意味もなくチュッチュする久々知に特に反応しない主人公
主人公は彼氏ほしいほしい詐欺
家族以上恋人未満な感じで、現在の関係に満足してる2人
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