元拍手文




37.0℃番外編
時間軸適当







いや別に他意はなかったんだよ他意は!!

ただちょっと名前ドジっちゃった☆テヘペロ!なだけだからぁぁあ!!



「………」



無言らめぇぇぇえ!!



「…………」



うえ、それでも無言ですか!?

うええええぇぇぇぇぇん!!




私は今、土下座の状態で頭を地面にこすりつけている


それもこれも私がドジをしたせいである。






――――――――――――――――――――



川から汲んできた水を桶いっぱいに入れて
今日も空が青いぜと歩いていればまさかのつまずいた。

そりゃあ道が舗装されてないもんねぇぇ!

と思いながらコチラに来てから上がった私の身体能力で受け身をとってッシュタとポーズを決める。

きまったぁ(キラリ)



っふ、と不敵に笑って身体についた砂をはたきながら立ちあがる

そういえば咄嗟に桶を投げ出したけど、また汲みなおしだわ。
あちゃーと思いながら顔をあげればいた。

何か、人がいた。


え?いつのまに?ていうか、え?何その妙なポーズ?

え?え?え?



いつのまにかいたお兄さんの格好は忍のようなそれで何処かの忍なのだろう。

だけどおかしい、何がってポーズが。

手の平の上に向けて何かを支えるようなポーズを1人とっていて。

……あぁ!!


この人私を支えようとしてくれたんだ!!!



え、じゃぁ悪いことした、かも…

と思って再度お兄さんを改めて見ると髪の色が赤い。

珍しいなと見ていればその長い髪が不自然に濡れているのに気づいた。


ま、まさか…!と思いお兄さんの足元を見ると水たまりに空の桶。


オーマイッガーー!!!ということで冒頭に戻る。








『ご、ごめんなさい!!本当ごめんなさい!!!』



地面に頭をつける。
恐ろしくてお兄さんの顔が見れない。

としばらくそのまましていてもお兄さんからの返答はやはりない。

どうしたんだろう、もしかして許して?いや、でも…

やきもきしていれば頭上からバサバサと何かをふる音が聞こえた

そろりと顔をあげてみるとさっきまで濡れていたお兄さんがすっかり綺麗に乾いていた。

何!?お兄さん何もの!?こ、これが忍クイオリティ!!


目を輝かせてお兄さんを見ていれば
長い前髪で見えない筈のお兄さんと目が合った気がしてドキリと胸が跳ねる



『ほ、本当ご、ごめんなさい。』



黙って私を見つめるお兄さんの視線にソワソワしながら地面に膝をつけたまま謝る。


それでもやっぱりお兄さんの返答はなくて泣きそうになる。

子供の身体になった私の涙腺は緩い。



ジワリと目に涙が浮かぶ。

するとお兄さんがそれに気付いたのか何かいいたそうに唇を動かす。

だけどそこからは何も音は発せられない。


何がいいたいんだろうと不思議に思いお兄さんを見上げる。


しばらくしてお兄さんは私を見てからフルフルと首を振る。

だけど、それの意味がわからなくて首を傾げればまた振られる首。


益々訳がわからない。

首を傾げたままお兄さんを見ていればお兄さんの手が私にのびる。


殴られるっ!と肩をビクつかせばお兄さんの手も途中で止まる。

そのまましばらく私たちの間に沈黙が流れる。



『お、お兄さん…?お、怒ってる?』



思いきって聞いてみればフリフリと振られる首。



『お、怒ってないの!?』



そう言えば頷くお兄さん、よかったぁ。


瞳に涙をためたままへにゃりと笑えば途中で固まっていたお兄さんの手がコチラにっすと伸びてくる。


もしかして殴られるんじゃと思いもしたが、怒ってないならそれはないかと思いその手を見つめていれば
スポンと私の頭にその手がのせられた。



『?』



そして、ヨシヨシと頭を撫でられる。



『お、お兄さん!』



何このお兄さん!実はすごく良い人じゃん!!

と思い感謝の声をあげようとすればお兄さんがビクゥと私から手を離してしまった。


なんか可愛いぞ、お兄さん。



『ありがとう!』



ニパァと笑えば、ビュォっとすごい風が拭いた。

思わず強く目をつむりっそと目を開ける。



『す、すごい風だね…って、え?』



目の前にいたはずのお兄さんがいなかった。

まわりをキョロキョロ見渡してもその姿は確認できなくて帰ってしまったのかと落胆する。


もしかして、私が可愛いとか思ったのばれちゃったのかな…

…私も帰ろう。


ガーンとショックを受けながら足元を見ればそこに黒い羽が数枚落ちていた。


…羽?


なんだか、それがあの黒い忍服を着たお兄さんを思わせたので一枚拾って懐にしまう。



『今日の記念にしよ…』



やっぱり、お兄さん可愛かったなぁ…








―――――――――――――――――――

管理人の中で伝説くんは小動物を可愛がるイメージがあるので、やってみました。

伝説くんが主人公にお兄さんと言われるのは小さい頃から背が高い伝説くんのその風貌のせい。

だということにしてください。


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