「フッフッフッアラタそこにいろよ」

「はい」

そう命令するのは
私の主ドンキホーテ・ドフラミンゴ

護衛という名目で雇われている私は
黒いパンツスーツで髪の毛を一つにくくり
パンプスを履き腰には刀を差す

若様の命令は絶対だ

そこにいろと言われれば従う
立っているのはドアの前ではなく部屋の中

若様が女を抱くのを見ている

「ん・・・あの女性は・・・?」

「気にするんじゃねェよ」

長い舌が女を舐めあげ女は艶やかな声を出す
女は私がいるのを気にするが最初だけ

だんだんと乱れ
部屋には水音流れ
肌と肌がぶつかる音が響く

今日の相手は高級娼婦だろう
着飾り女の匂いを撒き散らし
若様に抱かれている

「ひゃっあぁドフラミンゴ様っ」

若様と繋がりながら
キスを求める女の口に指を入れ
求めているモノをやらない

「あぁぁっ!イくっっ」

「ッは、俺も出す」

女は何回目かの絶頂で意識を飛ばし
若様は欲を吐き出す

ぐったりする女から己を引き抜き
シャワーへと消えて行く

今日の女はまぁまぁ気に入ったのだろう
シーツをかけてやっている
気に入った女には少し優しくする

「ん・・・」

しばらくすると女が目覚め
体にシーツを巻き付け
私の方に歩いてきた

「アナタなんなの?」

若様には女と話すなと言われているため
言葉を発する事はできない

若様の前でのしおらしさはどこへいったのか
私の目の前にいる女は強気で傲慢さが垣間見える。

アナタは見ているだけ
アタシは抱かれている

そんな優越感があるのだろう

「何とかいいなさいよ!」

何も答えない私に苛立ち
手を振りあげる

だがその手が振り下ろされることはない

自分の意思で動かない体に焦る女越しに見えるのは
シャワーから上がってきた若様だ

「おいおい・・・何やってんだァ?」

フッフッフッと独特の笑い声が部屋に響く

「これは、その・・・」

「そいつの事は気にするなと
言ったはずだよなァ?」

ピリピリと殺気を放ちながら
手を振り上げたままの女と私に近づく

私の目の前に立つと顎をすくい上げて
キスをする。口内へ入ってくる舌を
受け入れ舌を絡ませる

「おれァ何とも思ってない女にキスはしねェ」

「な、」

「コイツに絡まなかったら次が
あったかもしれねェのに残念だ・・・」

次に女が何かいう前に
若様の能力で心臓を貫かれ
人形の様に床に倒れる

「汚れちまったし部屋を変えるか」

「はい。若様」

「フッフッフッ」

私の頭を大きな手でひと撫でして
だき抱えられる

この後はいつものように
若様に抱かれるのだろう

「女のお前を見せるのはおれの前だけだ」

他の女を抱くのを見せるのが
最近の若様の趣向らしい

だが私に絡む女は殺す

キスを目一杯されながら
女を抱いたあとにまた私を抱く若様は
まだまだ若いななんて思っているのは秘密だ



Sleep in the cradle
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