【ルッチ×部下5】

「アラタ、美味いか?」

「はい!とっても美味しいです!」

「ンマー、それはよかった。」

アイスバーグと向かい合い食事をする
貴方に好意がありますよ、というのを
一つ一つの仕草で示すのも忘れない

食事を終えたあとはバーでお酒を飲んだ

飲み過ぎたフリをして
肩にもたれかかればゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた

このレストランの上はホテルで泊まれるのも
部屋をとっているも知っている

「あーアラタ、念の為に部屋をとってあるが休むか?」

「・・・はい」

支えられながら部屋の前まで歩いていく

今日でアイスバーグと体の関係を持つ
大丈夫、上手くやれる

そう自分に言い聞かせ気持ちを奮い立たせる

部屋はスイートルームだろうか豪華な造りだ
やる事は一つなのに何故部屋にこだわるかわからない
そう思う自分を押し殺す

ソファーに座らせてもらい水をもらう

「アイスバーグさん、あたし・・・」

寄りかかり上目遣いで見上げれると
顔が近づいてきて
目を閉じれば唇が重なる

啄むような軽いキスをしたあとに
だんだんとキスが深くなっていく
ルッチさんとは違う優しいキス

急に頭に浮かんできた男を消す
なぜここでルッチさんを思い出してしまうのか

大きな手が服の上から戸惑いがちに胸を触る

「んっ、」

「すまん、痛いか?」

「平気です・・・。もっと触れてください。」

半分本音だ
このままルッチさんを頭に残したまま
抱かれたくはなかった
何も考えれないくらいもっと激しく求めてほしい

首に手を回そうとした瞬間、
アイスバーグの電伝虫が鳴った

「ンマー、誰だ。こんな時に」

「出て下さい。大事な用かもしれないので。」

「悪いな・・・。」

別の部屋に行ったアイスバーグが
通話を終え戻ってきたが申し訳なさそうな顔をしていた

「アラタ、ンマー、呼び出しだ。
この埋め合わせは今度またする。
ここは明日の昼までは押さえてあるから
自由に使ってくれ。」

「・・・はい。
アイスバーグさん、また誘って下さい。」

アイスバーグを入口まで見送り
キスをして仕事場へと向かった

「・・・あたしとアイスバーグがいるのに
呼び出しだなんて。よっぽどのことね。」

部屋に戻りソファーに座り足を組む
こんな姿はアイスバーグには絶対に見せない
はぁーとため息をつきソファに寝転がった


いつの間にか寝てしまったらしい
数分のことだろうが人の気配がした

「アラタ」

聞こえてくるはずのない男の声
顔を上げると女を肩に担ぎ
ルッチさんが立っていた




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