【エース(ワンコ系)】

「ちょ、っと!エース!!」

「な?オレ頑張ったしご褒美くれ!」

人懐こいエースを犬のようだと笑い
からかって遊んでいた
あれがほしいと言えば持ってきてくれるし
体がどるいと言えば仕事を代わってくれる

負けず嫌いのエースが自分には
従順に従うのが気持ちよかった

飲みすぎて口を滑らしたのが悪かった

『エース、たまにはご褒美あげる。
何がいい?』

なんとなく言ってしまった言葉

それがエースに火をつけてしまった結果が今だ

自分の部屋のベッドの上に押し倒され
エースが上に乗っかてる

今まで見たことがない男の顔をしている
あんなに無邪気に笑っていたエースは今はないない

「アラタが言ったんだろ?
ご褒美くれるって」

スルスルと入ってくるエースの手が熱い
ねっとりとしていながらも噛みつくようなキス

「んぅ、でも、私自身をあげるなんて、言ってないっ」

「ダメだとも聞いてねェ!」

こんな時だけ捨て犬のような顔を向けてくるなんてずるい

「なぁ・・・アラタオレを受け入れてくれ。
これからもオレ何だって言うこと聞くし。
ご褒美をくれよ。」

「・・・今日、だけ」

「おう!!!わかった!!」

元気のいい返事、絶対にわかってない
もう先のことなんて考えてない時のエースだ

今日だけだと決めているのに
頭の芯が痺れて私も興奮で息が乱れる

「アラタ、アラタ・・・!」

部屋に響くのは肌のぶつかる音、卑猥な水音
荒い息遣いと嬌声だ


◇◇◇

「なーアラタ、どうだった?!
気持ちよかったか?」

「うるさい・・・」

1回だけだと言えばよかった

1回目も執拗に愛撫されて疲れきって
やっと終わったかと思えば

「1回とは言われてない」と
挿入れられたまま硬くされて
口から悲鳴が漏れた


「なーアラタ。
オレ、アラタの事すげェ好きだ。」

「・・・しってる。」

情事中に何度も何度も「好きだ」と言われていた

「まだ、犬でもいい。
絶対にオレのものする。」

触れるだけのキスを何度もする

それが心地いいと思うのは
エースにほだされてきたのかもしれない

「な?もっかいしよーぜ!」

「え、やだっ!
もう、無理・・・!!」

私の声なんか聞こえてないように
朝までずっとだかれ続けた


◇◇◇


「なーお前らなんかあっただろい?」

ニヤニヤとサッチとマルコが目の前に立つ

「何にもない。」

二人の顔を見ないように顔を手で隠す

「マルコうるせェ。あっちいけ。」

「いや、ちょっと前まで
アラタの足元に座ってたのが今は・・・」

なぁ?とマルコと目配せしてるのが見なくてもわかる

あの夜まで足元に座ってる事が多かったエース
今は私がエースの膝の上で横抱きにされている

「アラタはオレのモンだからな。
触るんじゃねェーぞ。」

あの日だけと身体を許したのに
結局はほだされ流され
何度も体を繋げている

嫌な気持ちではないのは
エースに好意を抱いてる自分がいるのだろうが
まだ言いたくはない

「ま、仲良くしろよい」

「言われなくても!」

そう言ってエースは私のおでこにキスをした

エース(ワンコ系)
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