マルコ×ナース

「アラタ」

訓練中に怪我をした船員の
手当をしていると呼ばれ振り返る

「はいっ!」

「オレも見てくれよい」

「わかりました!」

素早く処置をして
マルコさんの所へ向かい
身体を触って思い出す

「マルコさん!
貴方、不死鳥でしょ!
かすり傷もないです!」

「クク、一生懸命に走ってきてくれて嬉しいよい」

「もうっ、」

「不死鳥でも痛いモノもあるんだよい」

「えっ!!大丈夫ですか!?」

ぺたぺたと身体を触ると
マルコさんは身体を震わして
笑いを噛み殺していた

その顔で騙されていた事に気がつき
顔が熱くなる

「また騙しましたね?!
忙しいから行きます!」

その場から離れようとすると
腕を掴まれ引き戻される

「きゃあっ」

すぽんと収まるのはマルコさんの腕の中

「アラタが他の男の身体を触ってると思うと
胸が痛くなるよい
診てくれるかい?」

あたしの手を心臓へとあてがう
鍛え上げられた肉体に
治療以外で触れるのは初めてで
心臓が口からでるんじゃないかと
思うくらいうるさい
マルコさんに聞こえるかもしれない

「も、やめてくださいっ」

「お前がちっともオレのとこに来ないから
もう待てねェよい」

そのまま身体を荷物を運ぶように
肩に担がれどこかに向かっている


「ちょっ、マルコさん!
どこ行くんですか?!」

暴れてもびくともしない

「決まってるよい。
お前をオレのモノにするよい」

他のナースに助けを求めるように
目配せをしても皆ニヤニヤとして
手を振っているだけだった

「皆には了解を得てるから
心配しないで明日も休めるよい」

その一言でこれから自分の身に降りかかる事に
愕然とした

どうかこの予想が外れますように、

マルコ×ナース
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