夜中にアラタをマルコのとこに送り出し
昼前に船に戻るとどんちゃん騒ぎ
適当に人を捕まえ聞くと
アラタとマルコがくっついたらしい

こうなる事は分かってはいたけども
やはりどこか上手くいかなければいいのに
と思っていた自分もいるわけで
面白くないのは確かだった


「ちょっと!!!イゾウ隊長!!!」

少し傷心気味の俺に気遣いもなく
怒りを含む声で話しかけてきたのは
マリアだった

「そんなに怒ってどうしたんだ?」

高いヒールを履いているのに
カツカツとかなり速いスピードで
目の前に来るのには感心する


「どうしたも!こうしたも!
あれ!どういうことよ!?
ちゃんと捕まえて置きなさいよ!」


指をさすほうにいるのは
マルコとアラタ

「上手くいったって事だろ」

「そんなの見りゃわかるわよ!」

がしりと襟を掴む力はナースなのに
なかなか強い


「私はイゾウ隊長なら祝福できたのに!」

「なんでマルコはダメなんだ?」

「だって!!何人ものナースを
泣かすような男よ?!信用ならないわ!」

「でも見てみろよ」

もう1度マルコとアラタを見る

「あーんな幸せそうなアラタ見て止めれるか?」

「うっ・・・それも!見たらわかるけどっ!
ムカつくのよ!」

アリアはそれはもう見たことが無いくらい
とびきりの幸せうな笑顔でマルコに
もたれかかっていた

そんな2人を邪魔するほど野暮じゃない

「それに・・・アラタを泣かしたら
次こそは俺がもらうさ」

「イゾウ隊長の方がいい男だと思うわ」

ずびっと鼻を鳴らすマリアの横に座る

「じゃあ俺らもよろしくするか?」

「……」

「……」

「「ないな」」


同じ答えに目を合わせ
マリアはクスクスと
俺は声を出して笑う

やっぱりまだアラタを忘れる気はないと
マルコの横で笑うアラタを見て思うのだった

アオノトリ
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