2015年5月
2015/06/01 21:54

月の蛍光灯×田中、西谷




「あ、田中と西谷!」


ショッピングモールへ行く途中のこと。
俺と龍が振り返ると、そこには女神がいらっしゃった。



「はぅあ…!!!」
「ちゅ!ちゅきしまさん……!!!」



月島さん!
ニコッと笑った顔にハートを撃ち抜かれた。
しかもジャージ姿しか見たことの無い俺たちにとって私服は攻撃力が高すぎる…!!!

「こんにちは。
2人してどうしたの?」

「ち!ちわっ!!!」

「お、お、お、俺たち、冴子姐さ…あ、龍の姉ちゃんの誕生日プレゼントを買いに来ました!!」

「へぇ。
田中ってお姉さんいたんだ。」

「はい!
ガサツな姉で困っております!!」

月島さんはプッと笑う。
その姿もお美しい。

「私も蛍にそんな風に言われてんのかな、学校で。」

あははと笑う。


「そんなことないです!!!」

「そうです!
月島さんがガサツだったらうちの姉はゴリラです!!」

「そ、そこまで言わなくても…。
……あ、私約束があったんだ。
引き止めてごめんね!
いいもの、見つかるといいね!」

月島さんは手を振ると、タタタッと走っていってしまった。


「うぉぉぉぉおお!
なんだあれ!!
うちの姉と交換してほしいわ!!!」


「月島ァ!
ずりぃぞ!!!」


俺達には潔子さんというものがありながら………!!
不覚………!!!





――――――――――――――――――





「あ、また会ったね。」

冴子姐さんのプレゼントも買って腹へったからとフードコートに行くと、またしても女神と遭遇した。

「つ!月島さん!!」

「どうしてここに!!」

「私もここで友達と約束してるんだ。」

「そうでしたか!!」


「月島!」


月島さんの友達ならば、きっと美女に違いない!
何故か俺と龍も声のした方に振り返る。

…と。


「夜久ちゃん!!」


驚いたことは2つ。
1つは光の速さかと思うようなスピードで移動した月島さん。
もう1つは……

「「……夜久さん?」」

音駒高校男子バレー部リベロの夜久さんにそっくりな女子がそこにいたことだ。




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