順序を間違っただけの話 | ナノ









「エー、ス も、むり、」

「へえ、こんなに溢れてるのに?」










ベッドの上で、涙を流している少女がいる。



快楽からの涙か、感情からくる涙かは、もう区別が付かないほどだった。














順序を間違っただけの話


















始まりは、単なる好奇心。

次第に溺れて、今では出口さえ見えないほど。




「もう終わりにしよう」そう言い出したのはナミだった。
「終わりにしたくないくせに」そう言ったのは俺だった。



最低。そう呟いて涙を流すナミを、抱き締めて繋ぎとめた。

ナミは知らないんだ、
何より俺が、“終わらせたくない”と思っていること。











「ナミ、ここ。イイだろ?」

「ふぁ、んっ、」


余裕とか、そんなモンはとっくの前に消えていて、俺を奮い立たせるのは、ちっぽけな男のプライドと。
抜け出せなくなってしまえと願う、そんな狂った独占欲。








「ほんとに俺のこと大好きだよなぁ、ナミは」




ナミのナカに3本の指。
熱くドロドロしたソレは、俺に絡み付いて離れない。
“離さないで”そう言われているかのような錯覚。



開いている手で、紅く存在を主張する蕾を摘みあげた。
ナミは嫌々と頭を振って、潤んだ瞳で俺を見つめる。




「やぁ、ん、あっ、ェース、やだ、」



伸ばされる手が、俺の腕を掴む。
力の入っていないその手は、何の意味もなさなかったけど。






「いいから目、閉じろよ。 キスしてやるから」
「ん、、ぃゃ、「もう黙って」




動かす手は休めず、零れる声ごと呑み込んだ。




力なく首に回された腕が、自分に応えてくれる舌が、どうしようもなく愛しくて胸の奥がぎゅっとなる。



手に入れるのが怖くて、それでも。

失うほうが怖いんだ。






ナミのナカから指を抜いて、変わりに自身をあてがった。
ビクンと上下した肩がナミの驚きを示していた。







「挿れるぞ、ナミ」

「エース、ん、」




細い身体を思いきり抱き締める。















伝えたい言葉を言えずに、今日まで続けてきた関係が、変化を遂げる時が近づいた。


















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お互いに愛はあります(ココ重要)

3万打リクで一番多かった『ドSエース×ナミ(シリアス)』でした。
分かり辛いので補足説明すると、カラダの関係を続けてきたエースとナミですが、ナミがこの関係に終わりを告げたところからのスタートです。
お互いに愛はあります、ただ言葉がなかっただけ。そしてこれからエースが男を魅せてくれるでしょう(^q^)続きは皆様の妄想力にお任せします^^




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