承認欲求 | ナノ



例えば、この関係性とか。

こいつの、分かりやす過ぎる態度とか。












俺のこの、気持ちとか。
















承認欲求














曖昧な塊 。



満たされるでもなく、募るばかりのイライラを吐息に込めて吐き出した。







「なんで逃げねェの?」

「ナミゾウが抑えつけてるから逃げれないんでしょ、ん」







抑え込まれているというのに、それでも尚無防備な唇に噛み付いた。

本当はこんな腕、すぐに振り払えるくせに。密着する身体を突き放すことくらい、こいつの力なら簡単だってこと、俺は知ってる。









「俺のこと、好きなの?」






キスの合間に、問い掛けた。真っ直ぐな瞳と目が合った。
そこに写る俺は、こいつとは正反対の瞳をしていて笑えてきた。

逃げて、逃げて、本心を隠しているソレが、ルフィの真っ直ぐな瞳の中で自嘲気味に笑ってた。






スルスルと肌へと伸びる手を咎めるなんてこと、ルフィはしない。


ただ、一度だけ名前を呼んで、俺の髪を一度だけ撫でて。


その声の優しさに、その体温の心地好さに、俺はどうしようもなくイライラして。









「ん、、、あっ、」

「何、好きでもない男に触られて感じてんの?」


「、やっ、ぁ、、、、知っ、る、、に、」











“知ってるくせに”













「ああ、知ってるよ、」











お前が俺に惚れてることも、





お前が俺の気持ちを知ってるってことも。













「感じろよ、もっと」






どうしようもなくイライラするのは、きっと。





お前を笑わせてやれない俺自信を自覚してるからってことも。














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初のみかんサラダ、
どん底に暗い(´;ω;`)
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