君にどうして伝えよう | ナノ






放課後の教室。


訳の解らない数式の羅列。


低く心地好く響く声。









先生と、私。
















【君にどうして伝えよう】













数学だけが飛び抜けて苦手、制服も規定通りに着ない、そのくせ教師にはウケがいい、
自分にとっては面倒臭い優等生。




多分、そんな風に思われてるんだろう。

今、机を一つ挟んだ距離にいる、愛しい愛しいこの人限定。





「俺の顔に何か付いてるかよい?」

「眼鏡かけた先生も格好良いなーって思って見てただけ」

「阿呆。さっさとプリントやれよい」

「はーい、」






数学が苦手、なんて。

そんなバレバレの嘘、先生だってもう気付いてるんだろうな。
それを証拠に、ほら。


プリントに並ぶ問題をスラスラと解いていく私を見て、先生は深く深く溜め息を吐く。



ほんとにコイツは面倒臭い、そう全面に書き表したような顔で私を見るんだ、この人だけは。






「何でわざわざ赤点なんか採る?」

「二人で居られるじゃない、先生と」



ニッコリと、こんなに至近距離でこんなに可愛い微笑みを見せてるのに頬を赤らめることも瞳を泳がすこともしてくれない。





「教える必要がないなら補習はナシ。追試はしっかり良い点採れよい」




名残惜しむ様子もなく、持ってきたテキストをまとめて机を立ち上がる。

時間の無駄だった、とでも言いた気なオーラを放って、終始『面倒臭い』という顔をして。



「先生、頭撫でてよ。頑張れ、って言って?じゃないと頑張らない」

「はいはい、頑張れよい」





迷うことも戸惑うこともしない、ただ事務的に、ポンポンと温もりを二回。




私に振り回されない先生が好き。

私に興味が無いフリをしているアナタが好きよ。










「もう先生、私と付き合ったらいいのに」


「‥教師なめンなよい」










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ナミ→→→マルコに見えて、実はナミ→←←マルコだったら激しく萌える。

ナミはこの関係性に気付いちゃってる小悪魔ちゃん(・∀・)オイ



マルコは『立ち場、歳の差』をやたらと気にして自分の気持ちを抑えそうだ。
内心はドロドロとナミを愛してたら良い←






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