2 | ナノ




そう。ルフィとウソップはナミの弟なのだ。






「弟ぉ!?」




「ナミの嫌がる事した奴はおれ達が許さねェんだ。」


名前も知らない男の腕がルフィによって捻り上げられる。




いつもより低いルフィの声。

こんな声を聞くことも、もう慣れてしまった。





「痛い痛い!!!もう許してくれ!ナミちゃん!ごめん!」




まったく。
本当に情けない男だ。
ルフィが手を離すと同時にすごいスピードで逃げて行った男。
本当に呆れるばかりだ。








「アンタ達遅いのよ。見てよこの腕。赤くなっちゃったじゃない。」



ナミがそう言って腕を見せると、ウソップが慌てた様子で濡れたタオルでナミの腕を冷やす。



白く細い腕には、しっかりと握られた赤い跡。
おそらく内出血になっているだろう。




「あ〜っ;;あの野郎!こんなに強く握りやがって!俺が怒られる〜;」



「良いじゃない。鍛えてもらいなさいよ。」

「いや、鬼かてめぇ!」






心底慌てた様子のウソップに、イタズラっぽい笑みでからかうナミ。
ウソップはとりあえず元気そうなナミの様子に安堵の溜め息を吐いた。








「お前なぁ、お前の危機を救ってやった弟様達に感謝の言葉の一つくらい言ったらどうだ?」



「そうね、毎回毎回感謝してるわ、ありがとvV」




そう言ってあまりに可愛らしい笑顔を見せるモンだから。



「おう!俺様にかかれば今回もちょろかったけどな!」

「しししっ!」




それだけで満足で。






あぁ、
俺達はこの笑顔を守る為にあの日約束をしたんだ─‥なんて。






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