2 | ナノ



「‥‥ルフィ?」






気が付いたら体が勝手に動いていて、







「‥‥‥‥どうしたの?」








不安気におれを見つめるナミの瞳が目の前にあって、











「ちょっと!何すんのよ!」









おれの腕の中にナミを閉じ込めて、
















「ちょ‥‥‥っん‥」










頭で考えるよりも先に、体が動いて‥、




















ナミにキスをした。













「ん‥‥ぃや‥‥‥は‥っ」




必死に抵抗してくるナミ。






逃がさないように後頭部を右手で支えるおれ。



左手はナミの腰をしっかり抱いて離さない。










おれに力で敵う訳ねェのに。




それでも目に涙を溜めながら弱々しくおれを叩いてくるナミが可愛くて‥、










ごめん、止まんねェ。




















ナミの逃げる舌を必死に追った。







舐めて、絡めて、吸い上げる。





「‥あ‥‥、ゃあ‥」







二人の口元から溢れる唾液。



時々漏れるナミの声。






もっと、もっと‥




















ドンッ








「!」






ふいにナミに強い力で胸を押された。



完全に油断してたおれは呆気なくナミを離してしまった。












「ぃ‥、いきなり何すんのよ!」



目に涙を溜めて、頬を真っ赤に染めて、肩で息をしてるナミ。






もっと触れたくて、ナミに手を伸ばした。










が、



「触らないで!!」



ナミに手を弾かれた。






「‥っ何でだよ」





「"何で"はこっちの台詞よっ!ふざけないで!」




「‥何そんな怒ってんだよ。別にいいだろ、ちゅーくらい。」





我慢できねェから、ナミが好き過ぎるから、





特別になりてェのに‥、









何でそこまでおれを拒否するんだよ。













「‥まぁいいわ。今日のことは忘れてあげる。あんたも出来心だろうし、もう変な興味持たないことね。次は海に突き落とすわよ。じゃあね」



「ちょっ‥‥ナミ!」







そのまま女部屋へと向かったナミ。
おれの声は聞こえてるはずなのに振り向かない。















忘れる?













出来心?













ふざけるな。













ナミだから‥、






好きだから‥、










伝えてェのに‥‥‥。















ちくしょう、

おれには恋は難しい。





























あれから一週間が経った。








おれは必要以上にナミに近付かなくなったし、ナミもおれと二人きりの状態は避けているように思う。




はっきりと避けられたことは無いが、この一週間ナミと二人の時間が全く無かったのだ。












それ以外は前と変わらない。









おれ達がうるさかったら「うるさい!」とナミに怒鳴られるし、星が綺麗だからという理由で開いた宴では呑んで歌って踊って騒いで皆楽しそうに笑ってた。







そう、




前と変わらないような日常。





皆はそう思っているだろう。














おれは感じていた。






最大の変化を。































ナミが、おれの目を見て笑わなくなった。















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