I shine for such a thing. | ナノ



自分のしたいように生きるんだ












誰よりも自由に!
















【I shine for such a thing.】












宝物の麦わら帽子に縫い付けられた、大切な人から貰った紙切れ。



エースがくれたビブルカード。

言うなれば、エースの分身のようなもので。





日に日に焼け焦げたように小さくなっていく紙を見て、焦りが無いと言えば嘘になる。




紙が小さくなるということは同時に、エースの命が危険だということを意味するから。



“おれの兄ちゃんなんだよ!”





血の繋がりは無くとも、もっと熱いものが自分達にはある。


親の顔も知らず過ごしてきた幼少時代、エースという兄の姿がどれほど頼もしかったか。


無論、村の皆は良い人ばかりで日々楽しく、寂しく思うことなど殆ど無かったのだけども。







それでもエースが自分を“弟”と認めてくれた日から。


日々の楽しさは遥かに変わっただろうと思う。







スタスタと歩くエースの背中を追いかけるのに必死だった自分。


『エースは、よく笑うようになったな!ししっ』

『あぁ、いつもヘラヘラしてる奴がくっついて来るからな。つられちまうんだよ』

『んん、それは良いことだな!』

『お前、意味分かってんのかよ』

『エースはそのヘラヘラした奴が大好きなんだろ、おれちゃんと分かってるぞっ!』


『‥何でそうなるんだよ』


頭の中を巡るのは、幼き日の思い出。


エースが自分を“弟”として認めてくれた、あの日。




『だってな、大好きなやつが笑うと自分も嬉しくなるだろー。じいちゃんとかマキノとか、シャンクスもだし、あとエースが笑うのもおれはすっげえ嬉しいぞ!』


『‥‥‥』

『うぎゃっ!』






『‥ったく、手のかかる“弟”だな。お前は』



エースの背中を追うのに夢中で、足元を見ずにいた為転んでしまった自分に。



差し出された手と、頭上から落とされた言葉。




あの日から胸を張って言える、エースは憧れで、自慢の兄ちゃん。










そんな兄ちゃんを助けたい。





「生意気言ってんじゃねぇ」って怒られるかもしれねぇ。


「お前に助けられる程じゃねぇ」って強がるかもしれねぇ。



もしかしたら両方かもしれねぇ。








怒られることなんて分かってる。



それでもコレが、おれの“今一番したいこと”だから。





『ルフィ、元気でやれよ』

『あぁ!おれも海に出るんだ、また会えるさ』

『ははっ、そうだな』








『エース、あの約束は忘れねぇぞ!』


『あぁ、“おれ達は誰よりも自由に生きる”んだ!』



エースとの誓いを、護りたいから。












「エース!!助けに来た!!!!!!」








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