塗り替えること〜 | ナノ





記憶までもを恨んだ。

絶対に消えないくせに、絶対に戻らない。



思い返す度に幸せで、切なくて、ただひたすらに切なくて。








こんな記憶、無くなってしまえとさえ思う程に。












塗り替えることさえ許してくれない














まるで「忘れるな」とでも言うように、時々夢にまで出てくるのだから本当に質が悪い。



決して近くは無かったけれど、それでも姿を確認できる程度の距離は今では姿どころか、霊圧すら確認することはできない。



生きてるか死んでるのかさえ分からない。無論、アイツが死ぬ筈が無いのだけれど。







(私に隠れて死ぬなんて、そんなことは許さない。)











アイツが死ぬ時。ソレは私の目の前で、後悔しながら死ねばいい。



沢山私を裏切って、傷付けて、そのツケが回ってきたのよ、って笑ってやるんだと決めていた。








鏡に映る、自身の顔は見ないフリ。あんな男の為にこの私が、泣いてなんてやるものか。



破裂しそうな思考回路、考え続けることも、考えなくなることも怖かった。






一度くらい、あんたの向かう先に着いて行ってもいいじゃない、だなんて。





嗚呼、なんて笑えない冗談。












======

時間軸がよく分からない(こら)
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -