光速の秘密
「なぁ、小早川」
「どうしたの火神くん?」
「お前ってめちゃくちゃ足速いよな」
「きゅ、急にそんなこと言われると照れるなぁ」
「という訳で君がどうやってその速さを手に入れたのか教えて頂戴!」
「うわっ!カントク!」
「ひぃっ!!」
「ほらほらほら早く喋っちゃいなさい!大丈夫よ。うちの練習とか練習とか練習の参考にするだけだから!」
「え!?いや、でもアレを参考にするって言っても……」
「嫌な予感しかしねぇ……」
「火神くんシャラップ!で、秘訣は何?」
「……笑いません?」
「笑う訳ないじゃない!ヒル魔くんが関わっていたら寧ろ笑えないけどあはは」
「カントク……。でもそれは俺も気になってたんだよなぁ」
「…………パシリです」
「え」
「ん?」
「だから、小学校から高校入学まで毎日何度もパシられたのが大きいです」
「…………」
「…………」
「情けない話なんですけどね……。でもお陰でアメフトやチームの皆に出会うきっかけにもなったんで後悔はしてません」
「……火神くん」
「なんだ、ですか?」
「あなたこれから毎日放課後バスケ部いる教室全部回って、荷物回収して一番に体育館に入りなさい。出来なかったら犬用クッキー持ってケロベロスくんとロードね」
「…………(遠い目)」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
130126〜130130
back